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海・呼吸・古代形象

感想・レビュー
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にゃーご松崎
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すごく昔からの再読。一億年に及ぶ上陸と降海の脊椎動物の逡巡が読み解かれる解剖学及び発生学の見知。著者ならではの詩的イマジネーションはゲーテの自然観察、元植物?形態学へ。更にイタリア紀行へ、理性と心の南北の位相は内臓と外壁の開放系へ閉じられ系へ。さりなから解剖学から見れば美人の面も所詮は大なる脱肛⁉︎顔面を動かす声を出す筋肉は鰓の筋肉を借りた為、呼吸の為の筋肉は運動系と連動するしかなく、走れば動悸の辛気臭いオカ暮らしのテイ。心臓奇形は海を懐かしむ古代のメモワールだ。永遠に女性的なるもの海のリズムの呼吸
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ワタナベ読書愛
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大正14年、香川県生まれ。解剖学者。受精卵が出産に至るまでの人間や動物の様子を丁寧に、執念深く観察し、研究した。その折々の発見や考察を随筆風にまとめたもの、講演録などの形で「命」「生物の進化」などについて述べる。筆者独自のユーモアや性格を感じさせる言葉や、詩的な例えなど、読み応えがあり、難しい語彙は辞書を引きながら読んだ。赤ちゃんの心臓の奇形を研究した時、古代生物や魚類などに似ていることや、人間の胎児が進化を子宮内で体験してから出てくるなど、神の働きを感じさせる発見に驚く。命の不思議を体験できる一冊。
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寅ちゃん
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やはり海と生命はつながっているんだ。
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ごじごじ
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25時間周期の体内時計の謎と、進化の過程で得たACTH、睡眠障害とおひさまに従って生きることの関連‥かつてこういう話題を貪るように読んでいた自分としては、25時間サーカディアンリズムを「謎」で済ませず、こんなに説得力ある理由で考察している本に出会えるとは思っていなかった。解明されるとしても自分が生きている間には間に合わないだろうなどと無根拠に思っていた。太陽と地球と月の三体問題。とても楽しい読書であり、出会いに感謝。
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momonga
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光野桃さん「感じるからだ」で紹介されていたので読んでみた。生物の解剖学的な部分は図版が多いけれど私としては興味が薄いため、斜め読み。ですが、呼吸に造詣が深い方だからなのだろうか?学者さんとは思えないなんとも心地よく親しみのある文章。潜水時の鼓動とリンクする海のリズムや、妊娠して悪阻が起こる時期の胎児と母体に現れる変化は、非常に納得できるものがある。生命記憶という概念は初見で、後半に進むにつれ流し読みした前半がおもしろいと思えたのも事実。本の構成としては講演やあちこちへの寄稿が多く、雑多な印象があり惜しい。
momonga

あとがきは吉本隆明さん。大絶賛していますね。敬遠していたけれど『真贋』を読んでみようかな。

09/14 07:06
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今日子
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私自身は生物学や解剖学には疎いのですが、非常に興味深かったです。特に人間やその他動物の胎児の成長過程が生物の上陸の歴史と酷似していることは目から鱗でした。普段意識せずとも私たちの内には古代からの進化の歴史や母なる海への憧憬が刻み込まれているのです。
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yurari
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ここまで感受性の豊かな学者が他にいるだろうか。生物の不思議に驚くばかり。
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adu
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科学の世界にいながら広く想像力をふくらませ、このように豊かな文章を書くことができるのはすごいことだ。宇宙が生まれ、地球が生まれ、海が打ち寄せ、生物が呼吸をするようになる。その連綿と続いてきたリズムが、私の中にも流れているということ。それを普段感じられるかどうかで、ものの見え方も、過ごし方もだいぶ変わってくるのだろう。
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メルセ・ひすい
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蔵書 既読書
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