形式:単行本
出版社:大和書房
形式:Kindle版
【魂の話をしましょう】『キルトの家』<老人となった私に、尚ドラマを書く役割があるとすれば、老人を描くことだろう。谷川俊太郎さんの詩に、「わたしのかなしみを/あなどらないでください(略)」わたしたちのこころを/あなたとおなじと/おもわないでください」(かなしみはあたらしい)というのがあって、これは子どもからの言い分なのだけど老人のものでもあると思った。いや、誰もの思いでもあるにちがいない。ひとつのドラマでもいろいろな意図があって要約するのは難しいけれど、この詩のような思いが底流にあった>と。山田ドラマと詩!
【あの大震災を前にドラマは何ができるか】『時は立ちどまらない』<圧倒的な悲劇をどうしてテレビドラマはほとんど書かないのかと、時には真顔で、時には幾分からかい気味に聞かれたこともあります。確かにあの忘れ難い物凄い映像と体験なさった人々の多くの証言を前にしてフィクションに何ができるだろうと、すくむ思いでいたドラマのライターは私だけではなかったでしょう。巨大な悲劇の容赦のなさをつきつけられては、なまじの助け合いの物語も、生きる力を取り戻す作り話も、空々しいばかりです。ドキュメンタリィなら、単純な美談でも>と……
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