形式:文庫
出版社:岩波書店
形式:Kindle版
出版社:光文社
ぼくのもとに亭主のⅮⅤ被害に遭っている母娘が逃げてきた。ぼくは二人を匿うことにした。しばらくしてそのⅮⅤ亭主がぼくの所にやってきて「お前が隠しているだろう」と言った。それに対してのぼくの答えは「まったく関知していない」だった。 ここにおいて、ぼくには嘘となるものは存在していないのだ。自分の確信を貫く者の行為には虚体はあり得ないからである。
本書は、今年(2024年)がカント生誕三百年であることに鑑みて新訳で発刊されたものである。いまでの訳本は、訳者補足が多すぎて読みづらい感もあったが本書ではそれは少なかった。訳文のなかでそれを補おうとした後も観える。 だが他の面での読むづらさもあった。それは文体がこの21世紀にはそぐ合わない古めかしいものであることだった。 これについては、他の箇所で詳細な指摘をしたいと考えている。
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