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雄鶏の家:ウクライナのある家族の回想録

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salvia
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ユダヤ系ロシア人の父とコサック縁のウクライナ人の母を持ち、15歳で渡米、現在はブリュッセルで暮らす筆者は、2014〜19年の間に頑固にさくらんぼ畑を守る祖母のもとへ帰郷する。曽祖父の兄で失踪した人物を調べることを通して、「自分の断片」である親族と故国を改めて知ることになる。大粛清やホロドモール(大飢饉)など、20Cを中心としたウクライナの歴史を教えてくれる一冊でもあった。プロパガンダや捏造の怖さ。最後の曽祖父母のエピソードには、筆者の思い・願いが込められているように思う。筆者には書く物語が尽きぬようだ。
0255文字
星落秋風五丈原
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「叔父ウラジーミルと私は、彼と同名の人物がクリミアを併合した一か月後に絶交状態になった」という一文から本文が始まる。“彼と同名の人物”が誰なのか、おそらく世界中で知らない人はいない。「私」=ヴィクトリア・べリムは、ロシア人の父とウクライナ人の母のもと、ソ連時代のキエフ(現キーウ)で生まれ育った。15歳のとき母とともにアメリカに移住、現在はベルギーのブリュッセルに暮らす。爆撃のない安全な所にいる。
0255文字
nkmr
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15歳でアメリカに移住し、今はベルギーに暮らす著者が、プーチン支持者になったおじと大喧嘩して縁を切るところから始まる。クリミア侵攻の中ウクライナに里帰りして祖母と暮らしつつ、行方不明の大叔父の消息を探るのが本筋。自分の読書歴の中では”ワイルドスワン”や”嘘つきアーニャ”を思いだすがこちらはずっと生々しい。消えないKGBへの恐怖、ウクライナの刺繍家や教会関係者、「昔この家に住んでいた」と言うと絶対家に入れてくれる人々との交流が大変興味深い。今またウクライナに帰っている著者のインスタも、読んだ人は必見と思う
nkmr

間違いなく今年ベスト。

11/20 19:17
0255文字
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雄鶏の家:ウクライナのある家族の回想録評価86感想・レビュー3