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舌の上の階級闘争 「イギリス」を料理する

感想・レビュー
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killie_lt
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本書はイギリスを代表する料理を、文学や音楽、映画の引用を絡めつつ階級という切口で紐解いたもの。フィッシュアンドチップスの歴史が100年と浅く、多くは移民が店を切り盛りしていたことなど、初めて知る内容が多く参考になった。
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ルトピエ
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面白かった。イギリスの食について書いた本は数多く、本書に登場する料理もイギリス好きにとって目新しくはないが、「階級」という面から扱っているところがミソ。イギリスがEUから離脱した際、外国人に頼っていた農業等の肉体労働者が確保できなくなるのでは、と心配されていた記憶があるが、かえってEU基準より緩いヴィザ発効要件が導入可能となり、劣悪な労働条件で働く外国人が増えたとは知らなかった。なお、本書の著者三人のうち、一人はパニコス・パナイー『フィッシュ・アンド・チップスの歴史』の翻訳者。納得。
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mimitaro
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最近ハブでフィッシュアンドチップスを食べることが続いたので購入。イギリス料理について、映画や小説、漫画、ドラマ、音楽など資料として用いて説明しているページがたくさんあって楽しく読めた。一番食べてみたいのはグリンピースのスープ。一番驚いたのは、当時の労働階級の人たちの1週間の献立表に野菜(じゃがいも除く)が数回しか登場しないこと。
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songbird
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☆☆☆
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よいこ
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詳細なレシピがなまじ付くので料理の本と思った人は幻滅かも。私はすっごくおもしろかった。英国風に皮肉の利いた文章で食文化を通したイギリス論。例として紹介される本や映画なども絶妙で、教養のある人の談話、議論の魅力が詰まっている文章。その分こっちの劣等感は刺激されるが。階級によって異なると言われるイギリス料理。作者はパン屋ミシマショウジ、農家栢木清吾、大学教授小笠原博毅の三人。2021年から一年間の月一で料理を作って食べて、コモナーとして脳と舌で味わってみた経験を基に2022年12月から一年間noteで連載。
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macky
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⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
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まゆ
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書評で紹介されていて読んだ本。作者はコモナーズ・キッチンという農家兼料理家や学者などの日本人3名からなるユニット。現在でもイギリスでよく食べられているフィッシュ&チップスなどの料理を各章ごとに取りあげ、その料理の成り立ちと、階級制度がはっきりしていた(る?)イギリスで庶民の食べ方と上流階級の食べ方を紹介しレシピも掲載している。ダウントンアビーなどの貴族物のドラマで使用人は地下で調理し階上の主人に持っていくくシーンがあるが、料理を通してイギリス社会の階級間の闘争を交えながら描写している。写真も豊富で楽しい。
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Mugi
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★★★☆☆
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yankokona
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ネタバレイギリスの料理を切り口に、音楽、映画、漫画などを引用しイギリスの歴史、階級社会などについて考察?しているような内容。 個人的な解釈では、筆者(ら)の知識や考えを料理を仲介して繋げて書き下ろした感じ。 イギリスの帝国主義、外国からの搾取、外国人労働者や労働者階級の人々からの搾取という印象が強い。 何かを食べる際、「作る側」とそれを「食べる側」という階級がある。だから、食べる時には、そこを意識して謙虚に、そしてできたものを買ってばかりでなく自分で料理してみれば?というメッセージもあるのではないかと感じた。
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Roko
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テムズ川にウナギがいたって、凄い話じゃないですか!江戸前のアナゴみたいな感じかなぁ。当時は一番安かったから、労働者向けの食べ物だったんです。そういう食べ物って、きっとおいしい、ぜったいおいしい! マーマレードは、今でこそ誰でも食べられるものですけど、最初の頃は超高級品だったんだそうです。なぜなら、マーマレードの原材料であるオレンジと砂糖は、イギリスの植民地であった南方から運ばれてきたものだったから。 イギリスの料理はまずいと言った最初の人は、サマセット・モームらしいですよ。
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星落秋風五丈原
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イギリス料理はまずい。なぜなら上流階級の人たちは、自分で料理を作らないからだ。これが定説だったが、正直グローバル化が進むと、イギリスの食事が、他国に比べて特別まずいとは思わない。また、ツアーで行くから限定的であろうが、マナーハウスで出される食事が、特別美味しいとも思わない。イギリス料理にもおいしいものはあるし、まずいものがある。国と美味しさを結びつける必要はない。英国料理紹介本くらいの気持ちで読んだ方がいいだろう。映画や小説からの引用が多い。フィッシュ・アンド・チップスのポテトは、英国の方がぶっとい。
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n_2_d_6_m_0_p_1
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なんちゅういけすかなさ!多分あえてこういうブリティッシュ・ジョークな文体で統一してるんだろうけど、労働者階級に寄り添う姿勢を見せようとする側の方がスノッブ丸出しになりがちなこの国あるあるをそこまでトレースされると、飲み込みやすいのに消化には悪い。
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spike
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何と理屈っぽい料理本(あとがきにあるようにレシピ本であってレシピ本ではない)なんだろうと思いつつ、その理屈っぽさを堪能。料理からイギリスの階級社会と文化を鮮やかに解き明かす。出てくる全ての料理を食べたことがあるわけではないけれど、想像で補える(ジェリードイールが一番食べたい)。
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さくは
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ハインツのベイクドビーンズ缶、労働者階級とフィッシュ&チップス、イギリスのソーセージは「生」・バンガーズ&マッシュ、クリスマスプディングと「階下」「階上」、牛肉とイギリス人・ローストビーフ、マーマレードと帝国主義、国民的アイコン・イングリッシュブレックファスト、ウナギのゼリー寄せとイーストエンド、酢漬けニシンでキュウリやタマネギなどを巻いたロールモップとニシンの燻製キッパー、グリーンピースのスープとシェパーズパイの「普通」、キュウリのサンドウィッチと上流階級、サマープディングとベリー収穫の移民労働者。
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くさてる
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ベイクド・ビーンズ、フィッシュ&チップス、クリスマスプディング、ローストビーフ……さまざまな種類のイギリス料理を取り上げ、それらがイギリスという社会でどのような意味合いを持って存在しているかということを、歴史、映画や小説、漫画などの媒体を引用しながら解説した一冊。レシピもあります。知っているようで知らない料理とその背景が多く、とても面白かったです。
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ちり
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“ついでに言えば、「味」は食べ物の良し悪しが判断される際の基準の一つでしかない。価格や入手のしやすさ、調理や食事にかけられる時間、使用できる道具や設備、後片付けの簡単さなどを加味して、人は何を作り、何を食べるのかを選択する。味のみに集中できるのは、準備や後処理を他人にまかせ、上げ膳据え膳で食事を取ることができる(と考えている)者たちの特権なのだ”
ちり

イギリス料理のレシピで定期的に出くわす「ソーセージミート」の正体が分かった(中身だけ…?当地ではそういう売り方をしてるのか…?とずっと謎だった)

11/20 21:37
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massda
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日本人は微に入り細にわたって考察してオリジナルレシピまでのせてくれてるけど、イギリス人こんなことほぼ気にしてない。個々のイギリス料理は1回食べるだけならそりゃ美味しいのかもしれないが、年単位で食べるのはマジできついと思う。イギリスは料理というより食習慣が不味い。
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悠木
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イギリスの伝統料理と言われるものについて、パン屋と農家と大学教授からなる「コモナーズキッチン」が、いつの時代から誰が作り誰が食べていたかを文学作品や映画を引用しながら紐解く一冊。伝統食品と言われているものも今やすっかり輸入に頼っているとか、狂牛病問題がいかに英国人にとっての衝撃だったかなど歴史だけでなく現代まで射程に入れている。全12品にしっかりとしたレシピが付いているのでいつか試してみようか。
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tsucak
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土地と階級で細切れに分断された社会を背景に、ひとつひとつのニッチから生まれた個々の料理の総体としてイギリス料理をとらえる。だけでなくその全てを作り、食ってしまい、全てに味わいを見出してしまおうとするところに深い欲望と、誠実さがある
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金吾庄左ェ門
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フィッシュ&チップス以外にも、ローストビーフもイギリス料理だったのですね。悪く言えば貧乏くさいですが、よく言えば質素で素朴な物が多いです。調理方法まで載っています。舌というか味覚には愛国心とか階級とか国境とかはないのですね。ただ、読んでいて気になったのは、妙に労働者階級や移民に肩入れしている事が鼻につきました。美味しい料理の話をする時は、そういう話はやめてほしいですね。料理が美味しくなくなるので。
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