形式:新書
出版社:光文社
巨視的な観点から、社会の変化と、それを受けた我々の考え方の変化の様相を分かりやすく伝えてくれている本。デフレの世の中で、人のマインドもデフレになってしまったように感じた。自分は頑張れば上を目指せるという考え方が好きだし、そういう人が報われる社会にしなければならないと思う。もちろん、競争環境の平等に十分配慮することは大事だし、常に努力し続けるのは辛いけど。
悩みを解決するには、自己啓発本を読み漁るよりも、気軽に話をできるネットワークを作るほうがいいのは確かだろう。すでに崩壊している地域や会社がそれらを補っていたはずなのだが。積極的にネットワーク、友人を作っていくことと。再認識できた。
著者は、「花恋」主人公カップルの不毛さに言及しながら、そこにはスマイルズ「自助論」の誤読があると指摘する。日本で流行っている「自助論」はスマイルズの著書の抄訳に過ぎず、略された部分では共助が背景にあることを強調しているというのだ。本書の締めくくりも、一人で解決しようとしないこと、を強調しており、それが本書の主張のようだ。
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