読書メーター KADOKAWA Group

しらゆきの果て

感想・レビュー
28

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
るい
新着
ネタバレ鎌倉、戦国、江戸、幕末の時代に絵に関わった者達を描く5短編。「さくり姫」:北条政子は嫉妬深い女ではない。思うままに生きられぬ女の悲哀を知るいい女だった。「紅牡丹」:誰にも摘み取られぬ花のように生きたいと人質だった苗は逃亡する。「輝ける絵巻」「しらゆきの果て」:絵師のヒエラルキーに唖然。「烏羽玉の眸」:明治維新、廃仏毀釈の凄まじさ📍あまり芸術とは何かみたいに大上段には読めなかったが、絵師の世界やら歴史的関わりなど勉強になった。📍煌びやかな仏画、絵巻がある反面、虐げられる民衆、特に女子が垣間見える。
0255文字
starbro
新着
澤田 瞳子は、新作中心に読んでいる作家です。 本書は、絵師に纏わる連作短編集、オススメは、『さくり姫』&表題作『しらゆきの果て』です。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322305000748/
るい

今、棚にあるのですよ😊新刊棚にあったのでぽいと借りてきましたのでどんな内容なのかもわからなかったのです。おすすめだけでも読んでみようかな🤔

03/29 07:08
starbro

るいさん、短編集で、頁数も少ないので、全部読んでも宜しいかと(^_-)-☆

03/29 09:22
0255文字
はにこ
新着
澤田さんらしい作品。絵師のこと書かせると最高ですね。絵師に全く詳しくないので、こういう絵師たちがいたということを知らなかった。様々な時代に生きてきた絵師を知ることができてよかった。短編だから記憶に残りにくいかもしれない。それがちょっと残念。またいつか読み直したいと思った。
0255文字
ソババッケ
新着
ネタバレ短編5つ。「さくり姫」頼朝の同母妹である藤原能保の妻・有子の心配り。「紅牡丹」光明皇后陵を切り崩してまで築く多門山城と東大寺戦火、紅牡丹の薬効の秘話も。「輝ける絵巻」幻の白川法皇源氏絵巻を見たことで新たな絵巻制作を支援することになった四辻季賢。「しらゆきの果て」絵師の喜平治(一笑)は師匠の宮川長春が菱川師宣や狩野派に世話になったことで事件に巻き込まれ。「鳥羽王の眸」維新の廃仏毀釈により内山永久寺の上乗院院主・亮珍は真っ先に還俗し2百人の僧にも還俗を迫る。物語の狙いや盛り上がりに欠ける点はやや残念。★3.3
0255文字
そうたそ
新着
★★☆☆☆ 著者には珍しい短編集。仏画や絵巻、浮世絵等々、"美"をテーマとした作品が収められている。いつものことながら、他にはないテーマ選びが新鮮。時代が変われど、美というものは常に人を翻弄し続けてきたのだろう。じっくり読むに値する硬派な作品ではあったが、個人的な好みというところからすると少し違った。
0255文字
moo
新着
鎌倉から幕末までいろんな絵師が出てくる短編集。なぜか今回は乗れなくて、読み終えるまで苦戦した。タイトルにもなった「しらゆきの果て」と「烏羽玉の眸」が印象的でした。廃仏毀釈のためにここまでしてしまうのかという衝撃と、その陰でただ絵が好きだっただけなのに時代に沿わない行動をしたため命を奪われた絵師の存在に言葉がなかったり、弟子も呆れるお人よしだけれど誰にでも優しかった宮川長春への心無い行動に心底腹が立ち、絵の好きな少年のその後が妙に気になりました。
0255文字
hiace9000
新着
五短編は鎌倉から幕末までの市井に生き、筆を執った絵師らの営みを描く。美に魅せられた絵師、また取り巻く人々の胸の内のわだかまりや義憤を、まるで顔料を砕くように、そして胡粉を細密に摺るような丹念さで溶き、筆に乗せゆく様は、さすがの名手・澤田さん。読み手が時代小説に求める慎ましやかで奥深く、豊かで繊細な味わいー、それを日本画の醸す静謐さと精緻にして淡やかな色合いと重ね合わせるかのよう。馥郁たる余韻を読み手の心に届ける、それぞれの短編を締めくくる最後の一文の美しさは、ため息が漏れるほど見事なる職人芸である。
0255文字
kaorin
新着
短編集。背景は、鎌倉時代から幕末までと幅広く、澤田瞳子さんの知識の幅と深さを感じさせる。為政者が移り変わる激動の時代、急激な変化の中で生きていかざるをえなかった人たちが描かれている。特に「鳥羽玉の眸」は衝撃的。幕末の奈良の寺がこんなことになっていたとは。。。なにも叩き潰さなくてもと思うが、無茶苦茶なことがあったものだ。けれど、昨日まで白だったものが黒になるというような激動の時代、自分ならその中で意思を貫けるのだろうか、とも思う。
0255文字
shikashika555
新着
短編5題。 時代はバラバラで全く違ったストーリーでした。 いずれも良い小品なのに、なぜか読むのに時間がかかってしまった。
0255文字
ekoeko
新着
美に魅了された人々を描く5編。表題作はむなしくやるせない。
0255文字
本読むおっさん(Lester_the_Nightfly)
新着
☆ serial number 068(2025:Mar-10) ☆ 絵とは単に現実を写すものではない(それは写真以降の発明品の基本的な役割のひとつである)。絵が映し出すものは絵師(画家)が対象から感じ取った"もの",すなわち"直感"である。この視点から作品を読み解くと興味深いものがある。それぞれの物語の主人公や語り部は「絵」やそれが示す"もの"から何を感じ取ったのか,そこにこの作品集の核心があるように思う。作者の筆が乗って来た時期の作品であり,人々の思いや悲しみ,怒り,願いが鮮やかに描き出される。
0255文字
(ま)
新着
絵師の一念、憂き世を晴らす 短編集。時代に翻弄され...
0255文字
さーくる・けー
新着
ネタバレ鎌倉、戦国、江戸、幕末。それぞれの時代で美に魅了された人々の営みを描いた5篇の歴史短編集。美しさに魅入られてしまうと物悲しい結末を迎えるお話が多い中で、後水尾天皇の女御・東福院の深謀遠慮が見事で爽快ささえ感じた「輝ける絵巻」がお気に入りです。
0255文字
まーち
新着
鎌倉時代の初期から明治維新まで、美に魅了された人たちを描いた、5編収録の短編集。それぞれの話の主人公は、大河ドラマの主人公になるような、誰もが知っている人物ではないのだが、大河ドラマに登場するような有名人が話に絡んでくるという人選は通好み?どこまでが史実なのかはわからないが、様々な美に対する凄まじいほど強い想いが伝わってくる作品だった。
0255文字
mitubatigril
新着
短編集 時代は違えど色んな絵師が出ている。 印象に残ったのタイトルとなったしらゆきのはて 絵師の狩野派も時代移り変わりと一族が派生してゆき 性質の悪いやつも出ているのはありだけど、そこに純粋に絵師として時代に名前を知られても昔の絆を大事にする師匠長春をめでたい人だと思いつつも憎めない だから菱川師宣の子孫にも温かい手を差し伸べ信頼を勝ち得る姿に弟子の喜平治も脱帽するし自身も影響されたように師宣の子孫に親身になる。 だからこその師匠の一大事に自己犠牲が出来るのだろう。
0255文字
hamm
新着
ネタバレ5つの短編集
0255文字
がらくたどん
新着
まだ足跡もない雪の野をぽつぽつ歩く町人。少し長閑でとても静か。裏を返すと男と道を違えた三毛猫がトトトッと走り去る。その先に佇むのは姉と弟だろうか。この先、ニャンコは姉娘の懐で温まってニャンとでも鳴くのだろうか。それにしても見事に眩しい雪の野だ。表絵師狩野派による浮世絵師宮川長春の傷害事件に巻き込まれた宮川門下の町絵師喜平治は喧嘩両成敗の法に従い遠流となる。没落した菱川師宣の係累に生まれたばかりに絵を憎み絵に惹かれる姉弟の前に広がる厳しく果てない雪の野を想いながら。浮世絵師の譲れない一念を描く表題作他4編♪
がらくたどん

鎌倉から幕末の歴史の大きなうねりの傍らで、政治や闘いの波や火の粉は巡り巡って名前も残らない人々の足を浚い髪を焦がす。そんな景色の中に絵という火でも付けばあっという間に消え失せるでも確かな美しさを宿すものとその儚い美しさを創り出す絵師の姿を置いてみた。そんな短編集。頼朝の妹としての気苦労でさくり(しゃっくり)が止まらない有子に祈願の絵を頼まれた逃げ腰絵師のなけなしの矜持を描く「さくり姫」松永弾正の人質となった苗姫と戦で焼かれた壁画の欠片を大切に持つ下級僧との触れ合いを描いた「紅牡丹」→

03/11 18:01
がらくたどん

→徳川支配の下、もはや存在価値は文化の継承のみとなった公家が夢中になった壮大な源氏絵巻制作の背景にみた政治を超えた女心を描いた「輝ける絵巻」幕末の廃仏毀釈に迎合する上級僧が隠している我欲が傷つけた純粋な絵師と貧しい少女に思いを馳せる寺男を描く「烏羽玉の眸」。小品ながら味わい深い読み心地でした。

03/11 18:09
0255文字
びぃごろ
新着
目の付け所が澤田さん、有名どころをかすめて拾ってくる短編5本「さくり姫」鎌倉殿の13人には出てこなかった頼朝の妹に請われた絵師「紅牡丹」松永久秀によって多聞山城に人質として集められた大和国人衆の子女「輝ける絵巻」後水尾上皇に嫁いだ二代将軍秀忠の娘和子と秀吉の正室高台院の甥杉原出雲守宗連「しらゆきの果て」宮川長春が恩返しのため探す菱川師宣の倅は80歳越え「烏羽玉の眸」大和国永久寺上乗院院主は、15代将軍に政を返上させた天子さまの布告通り、御仏を捨て神勤するのだと全山衆僧に無理矢理鹿肉を食べさせ還俗させる
0255文字
信兵衛
新着
ファンとしては、長編の読み応えも魅力ですが、時にはこうした短篇集も嬉しいものです。 おまけにモチーフは共通するといっても、各篇の時代設定、趣向ともかなり多彩とあって、それぞれに楽しめました。
0255文字
檸檬の木
新着
歴史の渦の中で戦乱や政により争うことも許されず翻弄される女性や子どもがいる。頼朝の妹である有子、人質として差し出された大和国国人の一人娘の苗、天皇に入内した徳川秀忠の子女の和子。鎌倉、戦国、江戸、幕末と様々な時代で将軍一族から庶民に至るまで仏画、絵巻、浮世絵の美しさに魅了され生命力の源となっていく。主人公と絵師が織りなす静かで美しい5つの物語を一つ一つゆっくりと味わった幸せな一時でした。
0255文字
えみ
新着
静寂の中に熱い鼓動を感じる。光を集めて希望を見出したとき、時を止めて静止したその絵は命を吹き込まれたようにゆっくりと動き出す。優しく、豊かに、心地よく…そんな夢を各時代の異なる困難を抱えた人々に与えてくれる、希望のはじまりの物語。奪われたもの、失ったこと、失くしたもの、手に入らなかったこと。それが当たり前の世の中に、当たり前が当たり前だと思わない選択もあると一話一話が訴えているように感じた一冊。絵に託された想いをそっと読者に託す、鎌倉から幕末と時代変化に富んだ5篇収録の短編集。心ゆくまでしっとり楽しめた。
hiace9000

読了です!澤田さんの日本語の美しさは、もはや読む芸術です!

03/20 11:51
えみ

hiace9000さん☆澤田作品からのご帰還!おかえりなさい!!美しい日本語、浴びることができたようで何よりです✨

03/20 21:35
6件のコメントを全て見る
0255文字
どら猫さとっち
新着
澤田瞳子さんの長編小説はこれまで何冊か読んできたけど、短編集はおそらく本書が初めてではないか。5人の絵師たちをめぐり、鎌倉から幕末期まで、美の世界に魅了した人たちを丹念に描いていく。東福門院を魅了した源氏物語絵巻、菱川師宣の曾孫が描いた浮世絵など、美の世界の裏にはドラマがある。切なく不条理に苦しめながら、美を見出していく姿は感動的である。
0255文字
パトラッシュ
新着
歴史に残る著名人や出来事は、強烈な光源のようなものだ。輝く光に目を眩まされてしまった庶民にとっては、人生を左右しかねない大事件といえる。頼朝の妹に松永弾正、東福門院和子らにとっては些細な話であったろうが、仏画や浮世絵など美術を生業としていたため関わった者にとっては心深く刻まれることになった。絵師階級の身分制度や廃仏毀釈令といった政治の理不尽がのしかかって来た時、美に心を奪われていたため黙って受け入れられなかった。そんな人だからこそ譲れない意地や怒りが、思いがけず秩序を破壊するほど爆発する一瞬を捉えている。
0255文字
もぐもぐ
新着
鎌倉から幕末まで時代も環境も違う人たちの絵画に対する 想いを綴った5編の短編集。
0255文字
C検営
新着
「仏画、絵巻、浮世絵――美に魅了された人々の営みを描いた歴史小説集」自身の力でどうしようもない事に翻弄されながらも前に進もうとする者たちの作品集。時代・環境に合わせて懸命に生きる姿は読んでいて心地よく感じた
0255文字
Kei.ma
新着
とかく世の中は生きにくいもの。この小説では、禁裏、征服、格付や制度など時代や立場の違いによる制約に痛めつけられる人々を描く。生きづらい、だが特別なアイテムが間接照明となって物語を高尚なものとしているよう。さくり姫では未完成の仏画が、紅牡丹では文字通り緋牡丹が、輝ける絵巻では伝説の白河法皇ゆかりの源氏物語絵巻が。表題作では夢破れた老浮世絵師が隠し持つ花魁図が涙を誘う。澤田瞳子さんの最新作、今回もかなりいい。記憶に残るのは、最後を飾った鳥羽玉の眸、トリックが効いていて最高だった。
0255文字
pohcho
新着
鎌倉、戦国、江戸、幕末。さまざまな時代の歴史短編小説五編。「さくり(しゃっくり)姫」は源頼朝の妹の話。大河の鎌倉殿が懐かしい。「紅牡丹」は松永久秀の城で人質として暮らす子どもたちの物語。どちらの作品も、政に翻弄される女こどもの哀しみが伝わってきた。「しらゆきの果て」の絵師・宮川長春は名前を聞いたことがある程度だが、人柄の良さが印象的。でもその優しさが仇となり不幸な事件が起こってしまう。とてもつらい話なのだが読後感は悪くない。いわゆる有名な話は一つもないけど、人々の息づかいがリアルに感じられてよかった。
0255文字
のぶ
新着
澤田さんの時代小説の世界を堪能した。5つの物語が収められていて、時代は平安時代から江戸時代まで様々。共通するのは絵画の世界に魅了された絵師を主人公にしている事。どの話も絵に対しての情熱が伝わって来る。登場人物の描写も秀でていて、さすがだと感じられた。澤田さんの本はずっと読んできているが、本作も良かった。
ゆりあす62

これ~読みたいです!やっぱり良かったんですね!

02/18 22:13
のぶ

じっくり楽しむにはもってこいの本だと思います。ぜひ(^^♪

02/18 23:14
0255文字
全28件中 1-28 件を表示
しらゆきの果て評価90感想・レビュー28