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牧歌/農耕詩 (西洋古典叢書 L 13)

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roughfractus02
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自然のランダムさを周期と解して生きる人間は、戦争でその周期が壊され土地を奪われると、剥き出しのランダム性に連れ戻される。牧歌と農耕詩は、ラテン語の韻を踏みつつ自然の円環的時間と人為の直線的時間を交錯させる。森に入り葦笛を吹く男の夢想は神話の知をまとって歌や音楽に変わり、一定の調子を作っては乱調を来たす。不幸な死を遂げた牧人ダフニスを連れ戻そうとする挽歌には、アポロ(太陽)と大地の幸福な調和(ハーモニー)のビジョンが重なる。モンテーニュが賞賛したのは、ランダムな世界で調和を求める矛盾した人間の生なのだろう。
roughfractus02

【目次】・牧歌/第一歌/第二歌/第三歌/第四歌/第五歌/第六歌/第七歌/第八歌/第九歌/第十歌、・農耕詩/第一歌/第二歌/第三歌/第四歌、解説、固有名詞索引 【底本】Mynors, R. A. B. (1972), P. Vergili Maronis Opera (Oxford Classical Texts), Oxford.

06/07 05:58
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有沢翔治@文芸同人誌配布中
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 「牧歌」と「農耕詩」は叙事詩『アエネーイス』と並ぶウェルギリウスの代表作である。もちろん田園風景を描くだけならギリシャ時代にあった。ウェルギリウスはそれらを踏まえながらのどかな田園風景、農作業を描きつつ、当時の政治情勢を盛り込んだ。カエサル暗殺や内乱による農地没収……。平和への願いが汲み取れる。https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51523824.html
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Hiroshi Higashino
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このあたりの古典は文章表現の巧みさみたいなところが面白いと思う. ただいつも思うが、この分野は十分に楽しめない感じがある.
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かみのさかな
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ネタバレダンテの神曲を読んでると「うぉー、ウェルギリウス強ぇぇっ!!」と無駄に興奮するのだけど(笑)、それはともかく西洋文学の源泉となった一人であるし、比類なき詩人として仰がれていたのだから多少退屈でも読む価値はあるだろう(「アエネイス」は長いし)と思い手にしました。ところがどっこい、すんごい良かった。レベルの低い感想で申し訳ないですが、表現の向こうに広がる風景に想像力をかきたてられたというか。あと、アウグストゥスとの関係とか全く知らなかった。ちなみに、牧歌が特にお気に入り。また読んでみようと思います。
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Nbtm
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まず最初に「神曲」が読みたかった。神曲を読むには「聖書」が必要だと気付いたので読んだ。次にウェルギリウスを読むことが必要だと気付いたので「牧歌・農耕詩」を読んだ。さて次は「アエネーイス」といこうかと思ったがそう簡単ではない。ホメロスにギリシャ神話も読まなければウェルギリウスの詩を堪能するには知識不足だと気付く。一体私はいつになったら「神曲」が読めるのだろうか……。
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miolmor
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近代語訳が数多あるなかで日本の研究水準を訳詩と独創的な脚注とで示す
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Saiid al-Halawi
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「夏は雨が多く、冬は晴れ渡るように祈りなさい、農夫たちよ。」 農耕詩 第1歌  L.100
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