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日韓併合小史 (岩波新書 青版 D-128)

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hyena_no_papa
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2017/1/9の読了メモがあったのでてっきり古本買って読んだと思ってたら、別に1981/12/10の日付も。こっちが初読。しかし内容の記憶がほとんど残っていない。今回、ようやく日韓併合についてのあらましが流れ的に理解できたが、史料の多い時代は素人には難しい。ただ、2世紀半の鎖国から目覚めて半世紀ほどの日本が、弱った大韓帝国をじわじわ追い詰めていく方策には驚きも。露清米英という大国と、遅れて来た日まで加わっての半島権益争奪戦?首尾よく目論見を達成するも、ここから40年後の破局への一本道になったと言えそう。
0255文字
秋色の服(旧カットマン)
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いかにも岩波が市民主義知識人の言論の拠点として威勢の良かった時代の本。ただ記述に決めつけが多いような。併合に協力した親日派の一進会について、本書は「実態のない幽霊団体」とするが、今回読んだ日韓併合関係書物では一定の評価を与えたり、政党としての勢力や他党との連携などの動きが描かれていて、歴史問題の記述の難しさに思い当たる。日帝支配=悪の論調に浸りたい人、あるいはそういう論調を敢えて研究したい人にはお勧め、でしょうか。
0255文字
かみのさかな
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ネタバレ高校の教科書レベルでさえあまり頭に入っていないせいもあろうが、これまで知らなかった話ばかりで日韓併合に至る日本側の動きがよく分かる好著。朝鮮近代の研究は本書刊行時でもまだ本格的な取り組みがなされていなかったようだが(「朝鮮近現代史の資料は、戦後はじめて公開された」)、本書がその嚆矢となるのかな。外交文書や条約の引用も大変多く、読みやすい内容とはいいにくいですが、当時の国際情勢(帝国主義と後発の大日本帝国)を鑑みても日本側の強圧的態度と経済的搾取には驚く。もちろん米英は対露をにらみ黙認した訳だが。
0255文字
レイノー
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著者は元日本共産党統制委員で、本書は離党後の1966年刊。◆各種文献・史料(書簡等)を原文ママで多数引用するノンフィクションたる本書は、朝鮮への列強の武力開国交渉から筆を起こす。つまり朝鮮近代の前半期をテーマに据える朝鮮史の書だ。これは日韓併合への過程で、日本側からは重要な日清・日露戦争は若干の経過と結末だけ触れるに止め、各戦争中の「日韓」間の外交交渉と結末に多くの紙幅を割くことから伺える。◇故に、該テーマに即し、朝鮮と諸外国(近世期の宗主国清朝は勿論、不凍港獲得政策をとる露)の関係にも相当の分量を割く。
レイノー

この理由を暴く朝鮮近世(特に18C)の書は余り見ない。◇⑴商業未発達で外国から艦船や武器を購入するだけの資本蓄積すらなかった。⑵露の千島・北海道への南下政策といった、微温的危機状況に直面しなかった。⑶対清関係の重要性が高く、欧米列強まで目を向ける必要性と余裕がなかった。⑷日本のオランダ風説書の如き情報収集の手段がなかった。⑸製鉄所・造船所の如き、西欧技術を追尾するだけの工業的・技術的蓄積なく、識字力を備えた人材不足等が想定可?。が、それは本書では不明なまま。◆本書が邦文史料にのみ依拠する点もマイナス要素。

09/09 22:54
レイノー

◆なお、日清戦争を遡る相当の時期、朝鮮問題の方針確定につき、閣議に提示された4案は、①手を引く。②日本単独で支配・制御・統治。③日清共同統治。④露を含む西欧列強を混ぜて統治。採用されたのは②。

09/11 20:00
4件のコメントを全て見る
0255文字
あんさん
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不幸な歴史だ。いずれにせよ日韓両国ともに、自国の立場からしか考えられず、対話下手なように思われた。特に朝鮮/韓国は中華文明の影響が強く、当時は日本側に強い優越感を持っていたようだ。一方で日本ほどにはロシア南下政策への危機感は無かったようだが、これは本書の書き方による印象なのかもしれない。どうしても日本が軍事力を背景に一方的に併合へ持っていったように書かれているが、(そうなのかもしれないが)、時代背景や国際情勢も併せ、もう少し立体的に解説して欲しかったところである。
0255文字
がんぞ
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双方で憤激を呼び起こした「日韓基本条約」調印の翌年、“大日本帝国はこんなにも朝鮮を弄んでいたんだ”という趣旨で基本的知識を闡明するためにまとめられた小史(当時は岩波新書でたら全部読む知識人もまだ居た)。「不平等条約に苦しめられた日本が江華島条約のような不平等条約を結ぶとは」と言うが国益を優先は当然。日清戦争に勝利した日本に憧れたが三国干渉で屈服したのを見てロシアに接近し、ついには王室がロシア大使館内に引っ越す情けなさ。日英同盟後、日本の方針は一貫して李朝の外交権を奪うことだったが、結果的に半島支配となって
0255文字
kaizen@名古屋de朝活読書会
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岩波新書愛好会】李朝末期から、朝鮮併合までの、短い歴史を切り取って詳細に記述している。 前提となる朝鮮半島の歴史、日本の歴史の説明が詳細にないため、 切り取った事実について、誤解をする可能性がある。 小説として読むのはよいが、歴史研究という視点では、歴史の切り取り方に疑問が残った。
がんぞ

「小説」というのはどうかですが、こういう切り取り方もあるというノンフィクションですかね。

07/18 06:52
0255文字
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