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サイレント・アース 昆虫たちの「沈黙の春」

感想・レビュー
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たかっさ
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『沈黙の春』が1962年。それから60年で本書。日本を含む西欧諸国の人々は、人口が増大し豊かになっていく拡大BRICSの人々に、”地球への負荷が高い肉食を減らそう”と言えるんだろうか。植民地支配のころに、単一作物栽培を持ち込んだのは誰だ、といった反論も食らうだろう。昆虫をはじめとした生物たちとの共存なくして、人類が生きていく道はないのだと、皆が共感し本当に知恵を使える世界は、夢幻だろうか
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めりこ
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是非多くの人に読んで欲しい!アラフォーの私の生きてきた程度の期間に、昆虫の生息数などについて40%から98%まで、いずれも強烈な減少率を示す様々な研究結果が列記される。都市化された地点だけでない。その上で、農薬や抗菌薬、光害、外来種などあらゆる減少要因が紹介される。特に致死量を遥かに下回る極々微量の農薬暴露でハチのナビゲーション能力や免疫に大打撃があることに驚いた。にも関わらずハナバチの巣から、殺虫剤38種、殺菌剤40種など160種類の化学物質が検出されたという。文章も暗すぎず読みやすく著者たぶんいい人。
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ウリクサ
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ネタバレ「昆虫が一種絶滅するというは、医薬品の開発につながる貴重な発見が一つ永遠に失われるということだ。」この一文が重くはあるが人間目線。それよりも、昆虫が居なくなると他の動植物も居なくなる事の方が重大かも。食物が無い、花粉を運搬してもらえなくなるので次世代が育たない。大きく見ると人間にもはね返ってくる。人間にとって耳が痛い話ばかりなので各章の虫の紹介が実は面白かったりする。が、そんな虫達が絶滅したら困る。ただ、今はどれもこれもが物価高なので有機野菜を買うのは厳しい。
ウリクサ

いつもは写真提供の情報をスルーするのだが、何となく見てたらミツツボアリの写真は今森光彦さん、ジンメンカメムシは海野和男さんのだった。こういうの見つけると嬉しい。

01/27 00:35
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とり
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著者は、英国サセックス大学の生物学の教授。昆虫特にマルハナバチの生態学と保全が専門。本書では、環境、特に農薬がいかに昆虫の生態環境を破壊しているのかについて述べている。農薬の使用をやめると収穫量が10〜20%減る。しかし、フードロスはそれを遥かに上回る。だから、フードロスを見直して農薬の使用をできる限り控えるべき、というのが著者の主張。農薬不使用は行き過ぎた主張のようにも思えるが、本書冒頭で昆虫がいかに農薬の影響を受けているのかを科学的根拠と共に示されると、自分の考えを改めざるを得ない。良書。
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toshibo
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絶滅危惧種という言葉が世に出て久しいが、この本を読んで昆虫の絶滅の仕方がとんでもないことになっていることが分かった。食物連鎖の下位にある昆虫がどんどんなくなっていくことで、いずれヒトもその仲間になっていくことは、当然予想されることだ。そして、昆虫が絶滅している理由には、地球温暖化、農薬の過剰使用、環境変化など様々だ。しかも、それらが複合的に影響しており、どのように作用しているのかは、よく分からない。じゃあどうすれば良いのか。私たち一人一人が意識を高く持って自分で出来ることを考えるのだ。
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がんぞ
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「摂取カロリーの4%に過ぎない肉牛のために農地の6割が占められている」/ミツバチはGPSも顔負けの精密な積算推定?で巣に戻る、のだがニンゲンの使う農薬はそれを狂わせ迷子にする。ほか新奇の化学物質が昆虫社会に津波のように殺到/16章は2000年生まれのイングランド男が老年を迎える2075年の情景。授粉する昆虫の消失で集約農業が成り立たなくなり(おそらく食糧危機で人口が激減したあと)文明は壊滅/今世紀後半には人口増大、灌漑による塩害、気象変動、国際貿易の不調などによって少なくとも輸入国に食糧危機が起こるだろう
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がんぞ
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地球の生態系の主は他の哺乳類を攻撃性と可塑性で圧倒したヒトではなく、ヒトに知られる100万種「推定数百万以上未発見」というほど超多様なニッチで棲み分けている昆虫!と異星からの訪問者は見るかもしれない。ヒトが最長数百年の異常繁殖の時機にたまたま到来したとしても/数十年前には車のフロントグラスに付く虫は無数にいた、昆虫の総量も種の数も急激した。民主主義の選挙民は「昆虫が減って何が困るんですか?」の認識、グローバル生態系の一つの歯車を欠くことの影響が計り知れない。外来種の席巻で種の大絶滅、餌が無くなった鳥も減少
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こう
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ものすごく大事なことが書かれているメッセージ性の強い本。 著者によると、年々マルハナバチを含む昆虫が減少傾向にあるとのこと。昆虫がいなくなると、花や作物が受粉できなくなるし、その虫を食べる生き物(鳥類や哺乳類)も死に絶えていく。その結果、この地球は緩やかに滅びていく。ということが淡々と語られている。 自然豊かで美しい地球を未来の子どもたちに受け継ぐためにも、改めて環境問題を意識し、保護する必要があるなぁと再認識した。 環境を意識する人が1人、また1人、と増えていくことで、未来の地球は変わるはず。
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いとう・しんご
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「昆虫絶滅」きっかけ。多分、こっちが元ネタで、重複する話も多いが、最後の部分の提言には説得力がある。「世界全体では全人口を養うために必要なカロリーのおよそ三倍ものカロリーの食料を生産しているが、その約三分の一は廃棄され、残りの三分の一は家畜の飼料となっている(家畜の大部分は屋内の窮屈かつ劣悪な環境で飼育されている)。家畜の飼料にする作物の栽培に使われている土地の面積に、放牧に使われる牧草地の面積を加えれば、世界の農地の四分の三が肉と酪農品の生産に使用されていることになる。→
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polythenepam_m
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9 昆虫への畏敬の念とこれまでやってきたことへの申し訳なさでいっぱいに。比較的環境問題に興味はあるし、自分自信多少なりと昆虫好きを自負していたつもりだったが、この本で書かれている虫たちに対する仕打ちを他人事のように看過してきたし、結局その他大勢の人と何ら変わらない自分。人生の後半はこのグールソン博士の考え方に賛同し、昆虫が生き生きと飛び回る世界になるよう少しでも力になりたい。読むだけでさっそくスーパーで買うモノに変化が出てくる。全国の図書館と小学校の図書室に必ず置くべき本。
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ソフトバンク
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bittersweet
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☆2.5
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( ^ω^)おーっ!
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昆虫の減少に警鐘を鳴らしている。ある動物の餌になったり、花粉を運んだり、害虫から作物を守ったり、糞を分解してくれたりと、昆虫たちは様々な場面で役割を果たしている。しかし近年、昆虫の生物量の低下が確認されているらしい。昆虫の存在を前提に機能にした地球の機能が正常に働かなくなるかもしれない。本書は昆虫の重要性を説き、その喪失の懸念を伝えている。
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さとる@パクチー
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昆虫の減少を警鐘する良書。まずは昆虫を尊重し関心を持つこと(昆虫は自然界で超重要)、地球は昆虫王国(地球全種の65%で500万種・地球アリ総重量=人間の総重量)、昆虫特殊能力三種=飛行・変態・超個体蟻(集団形成)、昆虫は他生物の栄養・受粉・枯葉や死骸や糞の分解・土壌の維持・種の運び屋など重要なのに軽視されがち、昆虫減少は自然破壊・化学物質の土壌汚染・除草剤・農薬・肥料流出で汚染・貿易で個体移動し生態系崩れる・異常気象・電気で明るい夜など要因多数、無農薬農業や都市部に自然を戻し昆虫を呼び寄せることが重要。
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コトラー
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野生動物ほど可視化されていないが、昆虫類は「種」も「個体数」も確実に減っているらしい。虫がいなくなればそれを餌とする生き物が減り、植物の受粉は行われなくなる。原因は多岐にわたり解決は困難に思えるが、「まだ手遅れではない」と筆者は言う。庭に除草剤をまくのをやめたり、できるだけ自然な方法で作られた野菜を購入するようにするなど、一人ひとりができることが提案されている。内容は深刻だが読みやすい。《私の好きな虫》というコラムも楽しい。
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Toshiko Hirose
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「沈黙の春」へのリスペクトから、このタイトルをつけたと言われる作品。昆虫が激減している現状を、膨大なデータから説明している労作。昆虫がこのまま激減していくと、生態系の一部が欠落することにより、人類を含めたたくさんの生物にとって危機的な事態になるという。いわゆるビッグデータというものがこんなに雄弁に語るとは思っていなかったが、この成果は政治の世界でも尊重されるべきだと思った。ヨーロッパに比べると日本の取り組みはとても浅いことに、危機感を募らせた。
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こひた
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「原因はいろいろ提唱されており,中には宇宙人説~」みたいなコメディ部分と,データを元に生物多様性の減少はかなり危機的でかつ複合要因で進んでるぞって可能性が真面目に論説されてたり,まあ五箇先生と気が合うよなそりゃという筆致(昆虫学者が殺虫剤畑と保全畑を行き来するのはあるあるらしい)。認知能力では長いスパンでの変化には気づけないし別のもので記憶を穴埋めしちゃう。今度の新農薬は歴代でもっとも環境負荷が少ないです!ループ。参考文献がほとんど未訳なんで訳者とNHK出版大変だったんじゃないかなあと。
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たまきら
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21世紀。急速に昆虫が減っているんです。「虫なんか不要だ」と思っている方々にお伝えすると、昆虫がいないと授粉できない農作物があったり、ひなを育てるタンパク質が不足し、鳥も絶えるでしょう。ネオニコチノイドやグリホサートについてずっと調べてきたので、ここで出てくる内容はもうおなじみです。次はいかにこの問題を多くの人に理解してもらうかではないでしょうか。生物の多様性が失われると、結局人類にも良いことはないと思うんです…。
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Qfwfq
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★4.5
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バジルの葉っぱ
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地球上から昆虫が減ってきているという。それは生態系が崩壊しはじめる前兆であり、食料供給に深刻な影響をもたらすであろう問題である。 この本はその具体例を示してくれている。そして16章「ある未来の光景」では、もしこのまま事態が悪化し生態系が崩れたときの地球の姿と私達の生活は…?をストーリーで示してくれている。 幸いまだ手遅れになっているわけではないと思われるので、国や農業従事者だけでなく一人一人が今日の晩ごはんの買い物をするというレベルから真剣に考え、なにか行動を起こさないとならないのです。
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yyrn
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この本で知った驚くべきことを記すのを忘れていた。英国在住の生物学者である作者によれば、子供向け英語辞典「オックスフォード・ジュニア・ディクショナリー」が2007年と2012年に改編されて、自然に関する単語がいろいろ間引かれたらしい。なんと、ドングリ、シダ、カワウソ、カワセミ、コケ、ブラックベリー、ブルーベル、トチの実、カササギ、クローバーの単語が辞書からなくなったというのだ(ウソだろう?)。言葉がなくなるということは、存在がなくなるに等しいということではないか?大丈夫かナショナルトラストの国イギリスよ。
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yyrn
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以前、大手スーパーのバイヤーから宮城で一年間通して供給できるモノは米しかないのか!信州の高原野菜のように辺り一面、同じモノを何か作れないの?と嫌味を言われ、地元の生産者は病気になったら全滅じゃん、そんなことやるヤツいないよなと小声で反発する場面を思い出した。効率を追い求める一方、反動のリスクを誰かに追わせようとする現代社会。東北の生産者は不同意で対抗できるが、モノ言わぬ昆虫たちはその数を減らして訴えるしかないのか。それでも多くの人々は気づかない。▼様々な事例を挙げて昆虫の有益性と減少に警鐘を鳴らす本だが⇒
yyrn

最終第5章では個人や家庭でも取り組めることに言及しており、その点を高く評価したい。なお、第4章で提示される近未来の最悪のシナリオは、このまま昆虫の減少に手を打たなければホントにそうなるかも?と思わせる怖いものがあった。▼ちなみに、農産物の一大産地が大規模な被害に遭えば、現在では補償制度があるので生産者は救済されるが、作物がないというリスクは残るので、地域や国を越えて融通し合うことが前提にあると思うが、先に読んだ地球レベルでの大干ばつなどの異常気象が頻発すれば(昆虫減少によらず)食糧をめぐって⇒

12/01 16:34
yyrn

戦争になるリスクは非常に高まるだろう。水をめぐって上流国と下流国で対立するニュースなどを聞くと、互いの言い分が分かるので何ともやりきれない。だからなおさら大義のないプーチンの戦争を私は許せない。が、この戦争によるエネルギー施設への被害が、現代が如何に化石燃料に頼り切っていたかを明らかとした面があるので、ぜひこれを機会にCOP27等の取組みに各国とも本腰を入れて取り組んでもらいたい。とりあえず、私は庭の草花に殺虫剤を噴霧したり、化学肥料を投入するのを止めます。まずはそこから。

12/01 16:51
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ryohei
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地球上で最も繁栄する動物、昆虫。野外から室内まで幅広く生息し、良くも悪くもよく知る存在である。両生類や鳥類の主なエサとなり、食物連鎖のベースを占めるほか、受粉では中心的な役割を担っている。ところがここ50年ほどの間に、昆虫の絶対的な生息数が約8割も減少しているという。このままだと動植物大半の生存は脅かされる状況だ。温暖化もあるが、主たる原因は農薬の過剰使用だと筆者は訴える。確かに子供の頃の田舎では嫌というほどの虫を見たが、今ではカエルやバッタの声も、ツバメやトンボの姿も無い。危機は身近に確実に迫っている。
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胡蝶花
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昆虫が次々と絶滅しているとは知らなかった。昆虫がいないと受粉は出来ない、家畜の糞は分解されず何ヶ月も残る、昆虫を捕食する動物は減る。人間の生産活動が成り立たなくなる。人間が必要な量の3倍の食糧が生産されている。内三分の一は家畜のエサ。農薬無しでも十分な食糧生産が可能。
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Yuki2018
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昆虫は、食物連鎖の底辺を支え、大多数の植物種の受粉を担い、朽ち木・死骸・糞といった有機物の分解にも深く関わる。このように極めて重要な存在である昆虫が減少しているという。その原因は生息圏の喪失、農薬、肥料、気候変動、照明、外来種など様々で、多くは人為的としている。昆虫がいなくなると大変だということは分かるが、そこまで危機的状況になるのか分からないのに肥料や農薬の使用を止めて飢える訳にはいかないし、途上国に開発を止めさせる訳にもいかないだろう。簡単な正解はない問題だ。本書は著者の昆虫愛が感じられる面白い好著。
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にら
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時代が新しい分、沈黙の春を読んだ時よりも背筋が凍る想いだ。 朝目覚めると鳥の鳴き声聴こえる事に感謝。
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Toshi
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以前レイチェル・カーソンの「沈黙の春」の感想で、人類は60年経った今でも問題を解決できないでいると書いたが、本書はそれを昆虫をと言うテーマに絞り、カーソンよりも緻密な調査データに基づき、農薬、除草剤、化学肥料、気候変動などの影響により、昆虫が激減していることに強い警鐘を鳴らす。但し、本書が素晴らしいのは、第4部で描かれているような単なる終末論で終わるのではなく、地方議会への訴えかけ、SNSでの発信、庭や畑で育てるべき植物など、誰でもが取り組める処方箋を提供していることだろう。
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spatz
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これも沈黙の春1962へのオマージュ。興味関心のある人には良書。英語からの翻訳。これについていろんな話ができたので。長くなったのでゲラ配布もとへのリンクで。独文あり。#NetGalleyJP https://www.netgalley.jp/book/263628/review/697890
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まーくん
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昆虫たちの沈黙の春というサブタイトルだが、昆虫視点で農薬の生態系に対する影響とそれに対してどうすべきかを豊富な事例で啓発している。特に第四部の近未来ストーリーは深く考えさせられる内容であり、第五部の私たちにできることが沢山あることを周囲に広めていきたい。
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遠い日
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先般読んだ『昆虫の惑星』でも、『自閉症のぼくは書くことで息をする』でも、再三、昆虫の急激な減少による生物多様性が崩れつつあることを訴えていた。本書もまた細かなデータをもとに、世界中で昆虫が危機的状況にあることを憂え、警鐘を鳴らす。集約的農業による農薬の危険性、残留することであらゆる生き物にそれが及ぶことの恐ろしさに筆を割く。昆虫、この愛らしい生き物の未来を守れるのは人間だけだというのに。なんとも背筋の寒くなる現実に目を向けなければならないのに。開発と発展という名の破壊が憎い。#NetGalleyJP
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𝒔𝒉𝒖𝒏
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ネタバレ農薬などの薬品が昆虫に与える悪影響を説き、化学薬品への人々の意識の低さに筆者が警鐘を鳴らすという内容。農薬メーカーが筆者らの実験に、農薬の濃度が自然環境ではありえないほど高いという反論に対し、実際に自然環境で濃度を測定したところ実験で提示された濃度よりも高い場合もあったという皮肉に衝撃を受けた。
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