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機械仕掛けの歌姫: 19世紀フランスにおける女性・声・人造性

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jabrafcu
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読みかけ片付けその二。ガイノイドに理想を投影する表象の淵源を19世紀のロマン主義に見出す。近代的な性規範に由来するミソジニーとファンタジーがそうした表象の大きな要因であるというのは昨今のオタクの一部が発する言説にも通じるものがある気がした。歌詞もわからなくなるほどのオペラ的高音唱法が天上的なものと結びついていること,ロマン派やそのフォロワー(ボードレールら)が産業革命や機械主義に影響を受けており,機械とスピリチュアルなものの結びつきがすでに当時から見られること,などの指摘も興味深い。
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kenitirokikuti
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ロマン主義は、女(体)を精神に対して物質的・自然的とみなした、という通念があるが、声においては自動人形のような技術性や人工性と同一視もされた。声のジェンダーは、たしかに肉とはだいず異なる▲17世紀までのイタリア・オペラの主役はカストラートだった(モンテヴァルディ『オルフェオ』初演でエウリディケを演じたのはカストラート)。18世紀フランスを中心に、カストラートの位置はソプラノに代わる
0255文字
kenitirokikuti
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プルースト『失われた時を求めて』は、電話が生活に入り始めた時代を描いているそうな。いつか読まなきゃなぁ…▲19世紀フランスの「声」と「自動人形」に焦点を当てた、ジェンダー化された聴覚文化論。『プリパラ』の読み解きに使えるかしら…。また、ネット上で皮肉られる「まなざし村」…〈男と女の性差を「見る」という観点からばかり考える流行の野望〉p.358 (解説 高山宏)への有効な批判も拾えるかもしれない。
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兎乃
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再読しました。ヴィリエ・ド・リラダンの「未来のイヴ」が多く引用されています。“第一章 母なる声への郷愁・第二章 エコーの忘れ得ぬ歌 ・第三章 女祭司の歌・第四章 時計仕掛けの鳥-歌手と天使とあいまいな性差-・第五章 ボードレールと化粧する女・第六章 エディソンの録音された天使・第七章 人ならざる者の声、崇高なる歌” 拙速な部分もあり 高山宏氏の解説は褒めすぎと感じますが、とてもレベルの高い『聴覚文化論』で、発売された今年の冬から数回の再読を楽しんでいます。原書はこちら→ http://www.amazo
兎乃

The Mechanical Song: Women, Voice, and the Artificial in Nineteenth-Century French Narrative → http://www.amazon.co.jp/dp/0804723818/?tag=hatena_st1-22&ascsubtag=d-c7n5j

08/09 15:37
0255文字
カンファ
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仏文学の研究書でキーワードは「声」と「自動人形」。論旨がクリアで、かつ引用されている文章がどれも魅力的だったので、アンダーラインを沢山引いた一冊です。特に面白かったのは第5章「ボードレールと化粧する女」。主にボードレールの『現代生活の画家』が取り扱われていたのですが、化粧やタイツが生身の女性の皮膚を「彫像」という人工的な存在に近づけるという指摘に、はっとさせられました。訳文も読みやすく、再読したい文献のひとつです。
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ノヒイ ジョウタ
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ある程度の予備知識が必要な一冊。『声』の要素につながる哲学・劇作・小説・詩・心理・・・19世紀フランスの限定された範囲だけでもここまで掘り下げられるものかと驚愕。
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