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アメリカのデモクラシー 2 上 (岩波文庫 白 9-4)

感想・レビュー
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Yoh Sano
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アメリカとかグローバリズムへの違和感が言語化されてて素晴らしいなと思った。「平等」という概念はあらゆるものを解決してくれたと思っていたけれども、デメリットも当然あった。「ある特定の階級を盲目的に信ずる」というのは自分が何者であるかということを指している理解でいる。これがあるかで自分の道徳論を築けるか別れるんだろうな。そういう意味だと江戸時代では、自分は武士であるなど確固としたidentidyみたいなものが築きやすく生きやすかったのかもしれない。
0255文字
Akiro OUED
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祖国フランス、自由・平等・博愛。だが、トクヴィルは、平等な社会がとても変質しやすいことを指摘した。機会は平等だと諭されて会社の歯車の一つになった労働者とそれを使って稼ぐ雇用者の二分化を工場貴族制を呼ぶ。平等になればなるほど小さな差異が気になってくる。まさに、平等のパラドックス。
0255文字
逆丸カツハ
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アメリカのデモクラシーは唯一の正解ではないよなぁ。
0255文字
ころこ
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5年後に書かれた第2部は章立てが細かく、バランスよくまとまっている。しかしアメリカに対する観察よりも、観念的で英米仏の比較に重心が移っているようにみえる。民主主義とは平等に基づく制度であり、権力の分散が時として政治の不安定を引き起こす。アメリカでは、なぜそのバランスが保たれているかというのを第2部で再論している。民主主義は個人を孤立させる。個人が無力になる代わりに政府を強くするのは間違いだ。個人は結社をつくり、結社が活発に活動することによって政治と権力のバランスがとれるというのが本書の最も重要な主張だ。
0255文字
Fumoh
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第二巻の上においては、アメリカの文化的側面を眺めていく。「自由と平等である(そして歴史がない)国」がどのような文学や芸術を生み出していくのか、彼は考察している。結論から言ってしまえば、アメリカ映画と聞いて思い浮かぶものがそのままその答え。高度な芸術を受け入れる余地があまりなく、一般的な民衆に広く受け入れられるものが良いとされる。トクヴィルの指摘はよく当たってはいるが、現実を見ると言い足りないものもある。アメリカの文学は世界最高とは言わずとも、ひとつの特異な軸を形成しているし、映画作品の中にも名作と言われ
Fumoh

るものも存在する。ヨーロッパの芸術とは毛色が異なったものが生まれている。「自由や平等」があり「貴族という身分制度」の存在しなかった国が、いったいどのような心理的影響を与えているのかという視点において、トクヴィルは鋭い分析をいくつもいくつも残している。ただしそれらは体系的にまとめられているとは言い難いので、読んだ後でもいまいちはっきりとして来ないが、要は極めて商業的になるということだ。実際的な価値のあるものにしか興味を抱かず、よって芸術や文学、哲学といったものも、その視点からのみで評価される。なので本質的に

05/14 09:50
Fumoh

高度な分野には興味が持てないし、そうする必要性も感じられないということだ。これは確かにその通りであると言える。身分制があれば必然的に「高さと低さ」の概念が芽生える。しかし「平等」というのは、その「高さ」の価値さえも他と等価な(言ってしまえば無価値な)ものに変えてしまう。ただし一方、アメリカ人はよく働く国民であると言える。それは恐らく「自由」の概念(無保障)に関係がある。自己の生活を証明するのは、自己の働く手でしかありえず、そしてそれが何の偏見もなく賞賛される国であるということ。だからアメリカは愛国心が強い

05/14 10:02
0255文字
かじかじ。
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一巻に続きアメリカのデモクラシーが人々の知的運動、感情、道徳などに及ぼした影響について考察されている。その内容は個人的に民主主義での会社組織と重なるものを感じ、その中で発生する瑣末なことから起こる虚構の上で統制されている危うさを連想してしまった。民主主義になると人は自由、平等であると勘違いするが、生まれた環境から異なる現実を思い知らされる。本当に自分が自由であれば何をして良いかわからず、本当に平等であればこれほどつまらない世の中はない。矛盾するがある一定のルールがないと自由、平等を感じられない体になのだ。
0255文字
Kooheysan
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第2巻に突入。デモクラシー(民主制)が人々の知的な側面や感情にどう影響したかの考察となっています。デモクラシーの制度の詳細を論じた第1巻よりは多少読みやすかったです。今でも通用する考え方も多く含まれており、「民主主義論の古典」(仲正昌樹先生)であるのも頷けます。
0255文字
IchIbeI
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ネタバレフランス人 トクヴィル キリスト教 経済 富 精神教義<契約 家族
0255文字
スターライト
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本書から第二巻に突入。第一巻はアメリカの政治制度についての分析だったが、本書は学問・芸術・文学・宗教などの知的運動とデモクラシーがアメリカ人の感情に及ぼした影響に言及。理論より実用にこだわる原因は民主的社会においてはスピードが重視されることや自由より平等を好むこと、結社と新聞の関係ではアメリカ人は共通の利害で結社を作り、新聞を通じて自分たちの主張を広く宣伝している状況などがわかった。また農業から商工業への発展の必然性などにもふれられ興味深かった。
0255文字
Euphoria
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#トクヴィル 著 #松本礼二 訳 #アメリカのデモクラシー上巻 1週間程前に読了致しました トクヴィルと言う方は フランスの政治思想家であって 今は下巻を読んでいますが 中々難しく私の地頭が弱いのか 読んでいても把握しきれていません 何となく暖簾に腕押しと言った感で 上巻を読み終えました 良書。
0255文字
てり
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第一巻の5年後1840年発表。第一部では様々なテーマを主に民主制と貴族制の二項対立の視点から論説。第二部では民主制がアメリカ人の性質・感情などに及ぼす影響について。自分にはちょっと難しかったかな。”利益の正しい理解の説”ってなんやねん。(下)に続く。
0255文字
がんもどき
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アメリカでは文芸が高まらないと著者は言うが、その点は納得できない。貴族的な趣味が繁栄しないというのならわかるが。新聞社も結社の一種というのには目からうろこが取れる思いがした。世界の半分が民主化された今から見ると、特に”アメリカ”の民主主義に限った話ではないなという例が多かったと思う。
0255文字
しんすけ
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第一巻から5年を経た1840年、トクヴィル35歳の作品である。トクヴィルが53歳で亡くなったことを鑑みれば晩年期寸前の作品と云っても差し支えない。そういった意味で大成したものすら感じるのである。 第一巻がデータ羅列の報告書の様な表現が多かったのに比し第二巻の叙述は、抽象化されて論理的で読みやすいものになっている。第一巻は第二巻のプロトタイプでないかとふと想うことがある。時折り大勢し過ぎている感も感じるのは、凡人のぼくから観ると何か急いで結論を書き込んでいるような気分に陥らせるからである。
しんすけ

結論めいたことを書かず、それを第三巻に回していれば、もっと面白い作品になったのでないかとさえ想う。無いものねだりなのだが。 結論めいたと云えば下記は気になる叙述である。 「デモクラシーは長期的には想像力を人間の外にあるすべての対象から引き離し、人間にのみ縛りつけると私は確信する」 これは青年層に観られる無気力が、今後はさらに世界的傾向になると云っているようにも受け取られる。

02/06 21:01
しんすけ

トクヴィルはここに至る前に下記のような観測を残している。 「ある国民の宗教が破壊されると、国民のもっとも知的な部分が懐疑にとりつかれ、その他の部分も懐疑のために心が半分麻痺してしまう」 「宗教」を「信頼すべきもの」に置き換えると、日本人の無気力が今後さらに拡大していくことを予測している文章だと云っても疑う者はいないのではないだろうか。

02/06 21:05
0255文字
R
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アメリカにおける自由と平等の観念が,社会全体にどのような影響を与えているか。人々は富を求める。そのために必要な知識や技術が優先される。形而上学的なものは実用的でないので軽視される。今まで書物で読んだアメリカ観にぴたりとあてはまるので,既読感があった。富を追い求めて何が悪い。実用性こそが至高。そういう考え方ありだと思う。でもそうじゃない考え方もありだと思う。「私はあなたの言うことには反対するが,あなたがそう主張する権利は死んでも守ろう。」多様な価値観を持った人がいるのだから,制度の核は必要。多様性も必要。
0255文字
アルゴス
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トクヴィルは第二部ではアメリカの政治よりも社会全般や文化、演劇などの文化的な側面に、民主主義の平等と自由の概念がどのような影響を与えているかについて、文明論的に考察する。その比較の背景となっているのは、つねにヨーロッパとの違い、特にフランスとの違いである。時代はずいぶんと変わったようだが、変わらないところも多い。アメリカという世界史的に特異な現象を考えるための基本的な文献の一つだ。
0255文字
まると
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ずっと読みたいと思っていたトクヴィルの名著を日々少しずつ読み継いできて、ようやく3冊目までを読了。今につながるアメリカ社会の形成期の分析が興味深く、現代日本にも通じる格言にあふれています。この古典が新聞のコラムなどでしょっちゅう引用されている理由がわかります。
0255文字
Ra
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とりあえず読了。思考の対象があまりに広範すぎて自分の中で統合しきれていない。「結社」の観点は面白く、併読しているハーバーマス『公共性の構造転換』にも通ずるものがある気がする。とりあえず下も読む。
0255文字
コーラ
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平等の危険性。多数者が正しいとは限らないこと。デモクラシーが芸術に与える影響。現在にも通じるものが多くあり、驚いた。
0255文字
call
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ずっと読みたかったトクヴィル。アマゾンの配達日の都合で第二巻から読み始める。特に精神面に焦点を当てて貴族政と民主制の違いを論じている。民主制における大きな特徴はすべての人々が同じ立場にたたされ小さくなり上にも下にも簡単に動きうるということだ。これを民主制の特徴とおくと、現在政治的に民主主義の制度を取っている諸国は完全な民主制とはほど遠いのではと感じた
0255文字
aeg55
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デモクラシーがアメリカ社会に与えた影響を分析、現代にリベラリズムが平等を求めるが故の差別社会が訪れることを予言している。第1巻に比べ釈然としない部分もあるが、南北戦争以前に書かれたことを考えれば驚嘆に値する。 キリスト教視点から脱却できていない事、産業革命/資本主義影響を先進文明の正当性としてしまっている部分は補足して考える必要がある。
0255文字
KAZOO
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第2巻はデモクラシーがアメリカの人々に与えた影響についていくつかの観点から論じています。この上巻では知的運動に及ぼす影響と感情に及ぼす影響について述べられています。どちらかというとアメリカ人についての分析というような感じです。むかし外国人が日本人について論じたと同じような観点から分析されています。
0255文字
chikuy
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0255文字
Francis
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第二巻は第一巻の五年後に書かれたためか、エッセイ的な書き方になっている。とは言え、アメリカ合衆国における宗教の役割についての考察など、民主主義を考える上で役に立つヒントが沢山あり、この巻も重要であることには変わりない。
0255文字
壱萬参仟縁
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「平等は人を同胞市民の一人一人から独立させるが、その同じ平等が人間を孤立させ、最大多数の力に対して無防備にする」(p.30)。矛盾した箇所であるが、この矛盾を社会的にどう解消していくかがポイントであると思う。「平等が市民社会に確立して、政治の世界には行き渡らないということがありえる」(p。168)との指摘は、現代日本の政治の世界をみると、確かに不平等な状況にも思える。
0255文字
void
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【★★★★☆】「なるほど他人の言葉を信じてある意見を受け容れる人はすべてその精神を隷属させている。だがこれは自由の善用を可能ならしめる健全な従属である」(28頁)デモクラシーと文学や感情との繋がりはともかく経済分析などは現在一般的に受け容れられている主な因果関係にはないんだろうが、前半、特に5章あたりまでは非常に興味深いテーマ・内容だった。ここから入るのもアリじゃないだろうか。
0255文字
ptyx
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★★★
0255文字
ミスタ!
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第1巻よりはだいぶエッセイ色が強い。テーマもまとまりがないし。そして、だいぶ印象論でアメリカを捉えている。
0255文字
たくやよ我に帰れ
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ゼミで。トクヴィルのアメリカ政治への観察眼は圧巻。デモクラシーを、自由と平等、「プロ倫」的見解、キリスト教、唯物論など多様な切り口から論じる、刺激的な作品です。
0255文字
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アメリカのデモクラシー 2 上 (岩波文庫 白 9-4)評価46感想・レビュー31