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高い城の男 (1984年) (ハヤカワ文庫―SF)

感想・レビュー
72

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みむさん🤭🤭🤭
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珍しくドラマ版未見で先にこちらを読んだ。面白かった。第二次世界大戦で枢軸国が勝利した世界を舞台にした歴史改変モノで。さらにその中で連合国が勝利した世界を描く小説が大ヒットして作者はドイツから命を狙われているという。 現実の世界とも違う二重のフィクションというか、パラレルワールドのようだった。ケッベルスが首相になってたりイタリアがドイツに懐柔されてたり、あり得たかもと考えると興味深い。 とはいうものの、真実と虚構についてや、歴史性の有無を決めるのは結局人なのだと思わされる話。 解釈の正解はあえて無いような?
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130
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後輩進められた本。 第二次世界大戦でドイツ、日本が勝った後のお話。古いながら楽しく読めた。
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もずく
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もし枢軸国側が勝っていたら?結局人は変わらないのだろう、ということを強く感じさせられると同時に、その言葉の端々から、結局は「戦争に勝ったアメリカ人」によってこの本は書かれたのだということもしみじみと感じた。
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ゆづたろう
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ディックの代表作のひとつというのに初めてちゃんと読んだ。本物と紛い物というモチーフが作中のアイテムのみならず物語世界の存在自体にも仕掛けてあって、全編をリアルの不確かさが覆い尽くす感覚がハードボイルドな雰囲気と併せていかにもディック的で、代表作と言われるのも納得、だった。
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まもる
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ドイツ日本の枢軸国が勝った世界を描きつつ、実際にテーマとされているのはそれぞれの個人の選択という作品。思えばフィリップKディックはそういう個人の実存を描いた作家とも言えるのだよな。終わらない悪夢のような苦しさは冷戦を迎えたアメリカ勝利の現実世界でもあったことであろうし、異世界を描きつつもそこで描かれる人物たちの葛藤はこの現実のそれそのままでもある。 そっか。そうだよな。 ただ薬でラリってるだけの人ではなかったよな、フィリップKディックは 偽物と本物の間で、情念を信じて生きる真のディックの真髄を見た気がする
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ほくと
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ネタバレ物語自体は小説にしては特別感は無く、強いて言えば群像劇っぽくなっているということくらい、そしてそれぞれの人物の物語が少しずつリンクしている。キーワードは「真贋」と言ったところか。 この作品の特別なところはやはり第二次世界大戦においての戦勝国と敗戦国が入れ替わっているという点、そして『イナゴ身重く横たわる』という小説内における小説の存在。 モノの持つ歴史とか、真実性とは何かを問いかける作品だなと思った。俺の持ち物は10年後20年後はナニモノにもならない。それでも何千年も経てば歴史性を帯びてくるのかなあ。
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あざみ
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フィリップ・K・ディックの長編小説。世界大戦の勝利国がドイツと日本というパラレルワールド。その中で戦勝国が逆だったら…という内容の小説「イナゴ身重く横たわる」をめぐる群像劇。日本人の田上氏などの登場人物が「易経」により自分の進路を占ったり、起こった出来事を解釈しているのが何とも奇妙だ。人々がしょっちゅうお辞儀をするのも。作者はかなり東洋通のようだが、実際との違いに違和感を覚えた。ディックは短編のSFの方が好みに合うようだ。
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そんれい
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ネタバレ図書館本。久しぶりに海外古典SFを読みました。第2次世界大戦の結果が逆転している物語の中に、さらに逆転している物語(小説)がある二重構造、さらに虚構と事実が混ざりあう。読みごたえありました。殺人を犯し、タンポポ計画を知って絶望する田上が、ポーツマス公園で、フリンクの作った銀の三角の装身具で、異世界(現実世界?)に迷い混む。これは、第三帝国と日本が世界を支配している物語を描きながら「アメリカが日本を導くのだ。」ということを示唆しているのかな。
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押さない
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浅倉久志訳。真の主役は「易経」さんですおめでとう!
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ゲットアップウィズイット
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偽物の歴史の裏に見えそうで見えない本物の歴史がどうなるのか気になって読んだ。それと登場人物がアメリカっぽい。
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ぞだぐぁ
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ネタバレWW2で枢軸が勝った世界を舞台とする群像劇……なんだろうけどそれだけでは終わらない仕掛けがある。読んでいる途中はあんまり面白くなかったけどひっくり返された感。
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norif
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「訳者あとがき」によれば、アメリカやイギリスではディックの最高傑作と推す人が多いそうだが、何がいいのか分からない。これまでの作品とは打って変わって、普通小説を思わせることは確かだ。1963年度ヒューゴー最優秀長編賞。浅倉久志訳。昭和五十九年七月三十一日発行。定価480円。 収録作品:「高い城の男」、「訳者あとがき」
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sachizo
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ネタバレ第二次世界対戦で枢軸国が先勝国となった世界。そこには連合国が勝った世界を描いた小説が存在し…という入れ子構造の話。という予備知識を得て読んだが、正直最後までピンと来ず、他の方の感想をググって茫漠とした理解に辿り着く。ただ、読み終えて巨大な箱庭を覗きこんでいたような、逆に自分達が見えない巨人に覗きこまれているような、くらくらした気分になった。ともあれ、基本的知識が無さすぎるので勉強して出直したい…。
sachizo

登場人物はそれぞれ置かれた状況に抗い、自ら決断して方向性を選んでいく。一方で彼らが頻繁に頼る「易教」。御籤のようなイメージで読んでいたが、御神託のようでいて読む人の解釈によって意味が変わり得るところに可能性を感じる。人の主体性や自我が何らか関与して欲しいという、私の願望かもしれないけれど。

01/25 19:55
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HIROMI S.
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この世界は間違っているんじゃないかとの漠然とした不安を抱えながら、何かをつかもうと苦悩する人間の姿を描いて秀逸なディックの名作。数十年ぶりの再読ながら、グイグイと引き込まれる筆力はさすが。そしてプロットの破綻が無い!ディックなのに!
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マーブル
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ヒューゴー賞受賞作品。ディックにしては破綻のない展開。そして彼の最高傑作。解説にはそう書いてある。が、素直に称賛は出来ず、ディックにからかわれているような気さえする。「自分の運命を切り開け」と言うのか「至高の存在を信じろ」なのか。「惑わされず真実を見ろ」なのか「嘘も真も大差なし」なのかが分からない。ディックの二重三重の罠に取り込まれ、判断がつかない。高笑いされている気がする。そんな時こそ易経を頼るのか。それすら笑い者にするためのフックに思えてくる。
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ことり
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第二次世界大戦でドイツ、日本が戦勝国になった世界でのアメリカ。 その世界の構成、田上さんの働き、後半に世界がぐらぐらしてくる感じがいい。
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浦島の亀@南メキシコ
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ディックはまばらにしか読んでないけど、これは何となく取っつきにくくて放置していたもの。読み始めたらそうでもなく、すいすい読めました。ディックの東洋趣味はどうしても『ブレードランナー』を思い出してしまう。古典的SFだからこんなもんかとも思うけど、枢軸国が勝利した世界、というアイディア以上にはいまいち面白味がなくて、ガーディアン必読に入れるほどかなあと。最後の最後で作中作のどんでん返しを期待してしまったのがいけなかったのか……。
浦島の亀@南メキシコ

過去に読んだディックは『流れよわが涙、と警官は言った』『まだ人間じゃない』『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』『マイノリティ・レポート』『火星のタイムスリップ』『地図にない町』『悪夢機械』と今回のこれの8冊(日本に置いてるので読んだの他にもあるかも)。積読は『シビュラの目』『偶然世界』『フロリスク8から来た友人』『いたずらの問題』『去年を待ちながら』『ジョーンズの世界』『永久戦争』『模造記憶』の8冊。

06/07 10:01
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トーマス
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SFの古典的名作。もし第二次世界大戦で枢軸国が勝っていたら、という話。世界観の構築がすごくいいなと思う。リアルでかつ精緻。むしろ本物の歴史本よりアメリカの土地や政情、感性を熟知していないといけないので、日本人では書けないでしょう。この世界の中ではありえない、禁書的な本があり、その本ではなんと連合国が勝っているという。二重構造がおもしろいね。この世界のアメリカ人のドイツ人や日本人をみる、やっかみや卑屈さのある視点がリアル。易経なんてそんな流行ってるのなんで?とは思うが。
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Ryosuke Tanaka
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この架空の世界をでっち上げたことそのものに驚嘆する。ちょうどナム・ジュン・パイク展でケージのビデオを観たところで、やたらと易が出て来るあたりに60年代のカリフォルニアを思った。歴史/物語のChance性を印象的なやり方で提示していると思った。結末のやや楽屋落ち的な展開に『ヴァリス』とかを思い出す。
Ryosuke Tanaka

はるか昔に読んだ『黒い時計の旅』のことを思い出した

01/16 15:59
Ryosuke Tanaka

個人的な趣味だけど、いちばんクスッときた歴史改変はカラヤンやニューヨークフィルの首席指揮者になっているとこ

01/16 23:03
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K.K
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(★★★☆☆)第二次大戦でナチスと日本が勝利し,アメリカを占領統治しているという歴史改変物。ヒューゴ賞受賞作で評価の高い作品だが,読みやすいかというと正直そうでもない。物語の中で逆にアメリカが勝利していたら,という小説が登場し,虚構の中の虚構は現実といったギミックや,古物の本物と贋作の考察などは面白みがあるものの,人物達の繋がりや全体としてのまとまりが感じられず,結局,何なの? といった印象が拭えない。その点,Amazonのドラマ版は,世界観・心理描写・サスペンス要素などとてもよく作り替えたのだなと思う。
0255文字
扉のこちら側
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2016年1156冊め。【255/G1000】第二次世界大戦が枢軸国の勝利に終わり、アメリカは日独に分断統治されている。日本人は勝者として傲慢だけれど、人種政策でナチスと対立する存在として描かれている。美術工芸品の真贋を巡る物語の中で歴史の真偽も問われていく構造の物語というわけだが、本物も偽物も無意味なのであった。(続)
扉のこちら側

(2)ちなみのこの本は発売当初の西ドイツでは、ナチスが勝利する話であることから反ナチ法に抵触するため発禁処分になっていた。【第19回G1000チャレンジ(2016年12月9、10&11日)レイトチェックアウト】

01/07 21:12
0255文字
kaorin
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amazonプライムのシリーズ1を一気見してからの、再再読。映像が鮮明となってから読むと、雰囲気が変わる。ドラマは原作通りではないがどちらも好み。シリーズ2が日本で配信になったら、また読み返そう。
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GASHOW
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名作と評価が高いのですが、全然ストーリーが頭にはいってこなかった。
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Märklin(メルクリン)
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ネタバレ英ガーディアン紙必読の1000冊。1963年ヒューゴー賞受賞。第2時世界大戦でもしもドイツ・日本が勝利していたならば…というif作品。SFというよりはミリタリー要素が強めかな。ドイツと日本が世界を支配していたならば…色々考えさせられる内容。『易経』の取り入れ方がとても印象的。本作が出版された頃はディックの最高傑作と称されたらしい。クセが強いけれど世界観も面白い作品。
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たつきち
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半分ちょいで挫折! またよみたい。世界史を知らなさすぎて難しかった。悔しい、勉強してかならずリベンジしたい。
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雪風のねこ@(=´ω`=)
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初読。欲に塗れると真実を見失う。そうではなく。はっきりとした根拠はないけれど、何かの、誰かの助けを借りながら道を見つけ、生きていく。そんな事を考えさせられる作品だった。田上氏が見た幻の世界は、枢軸軍が負けていた世界ではなく、タンポポ作戦によって日本が壊滅した未来の世界なんだと思う。どちらにしろ権威ってのは容易く入れ替わるもの。恐らくドイツは早々に崩壊したに違いない。キャロラインがアベンゼンに言ったあの台詞は、内なる真理を見極めるのに必要な事なんだな。そう思う。
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Toy
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どうなるのかと思って読み進むうち、何が現実で何が虚構なのか・・・というディックらしい展開へと進んでいく。多分これは、読み返してみて分かってくる作品なんだろうなぁ。
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shuha
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最終章で納得。なるほど、これを言いたかったのね。ディックだなぁ。易経には興味が湧いた。
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marevrev
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再読。Amazonで作られたドラマを見たいのだが、なかなかAmazon日本が配信してくれないので、とりあえず原作読みなおしてお茶を濁す。話をほとんど忘れてたが、ディックにしては普通な感じが逆に意外。
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kaorin
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Amazonプライムでドラマ化されたのを機に15年ぶりに原作を再読。ディック作品は好き嫌いが分かれるし、決して読みやすいわけでもないけど設定の奇抜さ、本物と偽物との違いとは?などSF小説の醍醐味を感じます。どうドラマ化されるのかが楽しみ!
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あまの
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ww2後の世界が逆転していると聞いて興味を持ったのですが、読み終わって一番面白かったのは易です。登場人物がみんな易経をやるので、そちらの方に興味が出てきました。話はディックにしてはまとまっているということだったのですが、投げっぱなし感は否めません。世界感は面白いです。
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憂霞
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ネタバレ時間がかかった上に、なんだかよくわからないまま終わってしまった感が。この小説で描かれている世界そのものが虚構であって、いつか人々はそれに気がつく、と。そういうことなのかしら。想像していた内容の斜め後ろを小難しいことをいいながら過ぎ去って行かれたような感じ。
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S君
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ネタバレもし先の大戦で日本とドイツが勝っていたら?という大胆なifを描く歴史改変SF。派手な見せ場は少ないが、作品全体に何とも言えない不穏な空気が流れる。田上が使用することにより「史実性」を持ってしまった(おそらくは)フリンク作のフェイクのコルト44口径。一方、作中SF小説「イナゴ…」は易経により「真実」の示唆を得る。何がフェイクで何がリアルなのか?フェイクを捨て、アメリカの誇りを取り戻したフリンクとチルダンが印象深い。
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とうみん
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第二次大戦で日本とドイツが勝った世界(イタリア…)。反転された世界の中にさらに英米が勝った世界を描いた小説があって~という多重構造。易経の謎の存在感。人物描写、特にチルダンの鬱屈と、田上の行動が良かった。
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桃柳
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それぞれが、「イナゴ~」から受ける印象や、読んだ際の反応の違いが興味深い。お気にいりは、田上さん。一瞬みせた勇敢さとそのあとの混乱、そして生きていこうとする持続する勇気。ある意味日本人の典型なのでは。
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borug
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惜しい。続編は書かれていたけど結局完成しなかったのが残念。
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ダイゴロウ
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約20年ぶりに読んだ。第二次世界大戦で日本とドイツが勝っていたら、という内容です。そして、その世界の中で、もしアメリカが勝っていたら、という空想小説が登場します。日本人、ドイツ人、ユダヤ人、アメリカ人それぞれの登場人物の生き方、本の感じ方が良く書かれてます。でも前回読んだ時よりは、あまり面白さを感じなかった。
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たかしゃや
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パラレルワールドをテーマにした小説は数々あるが、これはその中でも秀逸の一作だと思う。第2次世界大戦でドイツと日本が勝利した世界が描かれている。アメリカ合衆国を西側と東側に分けて、それぞれ日本とドイツが支配している。支配階級となった日本人は、皆「易経」を日々の指針にしている。一方ドイツ支配地域では発禁となっている「イナゴ身横たえる」という米英連合が大戦に勝利した世界を描いた小説が、白人の間で密かに読まれている。この小説を書いた男こそ、高い城に住む男なのだが…。私にとっては、ある意味衝撃のラストだった。
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c3po2006
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★★★★
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山像
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全てがニセモノで満ち溢れた世界。根本的な世界観、人物の言動から地の文での描写に至るまで何重にも「ニセモノ」「ニセモノであるとはどういうことか」を意識せざるを得ない構造が、最高にスピーディーなストーリーテリングと多層的な群像劇描写で積み重ねられる。そしてその先に“ニセモノの世界を反転させたニセモノ”“連合国側が勝利したという偽史”を描いたホーソーン・アベンゼン(まるでディック本人のような印象を受ける)が現われる。こんなの要素を並べるだけで名作じゃないワケがない(結末には少々納得行かないところはあるけれど)。
山像

白眉だと思う描写は以下。 >「ウインダム=マトスンのふしぎなところは、とても工場を持っているような人間に見えないことだ。まるで盛り場の浮浪者か文なしのアル中が、風呂へ入れられ、新しい服を着せられ、ひげ剃りと散髪のあと、ビタミン注射を受け、新しい人生のスタートに五ドルもらって世界へ送り出されたように見える。」 前提となる世界観から、人種から身分まで周囲を偽って生きる登場人物、それらに加えて描写まで“ニセモノ”だというのはこういうこと。

09/06 14:50
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