読書メーター KADOKAWA Group

与謝野晶子の源氏物語 中 六条院の四季 (角川ソフィア文庫)

感想・レビュー
17

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
ころこ
新着
玉鬘十帖が終わると女三宮が登場するが、唐突感がある。人物相関を整理してみないと、女三宮が源氏の正妻になるという状況が兄・朱雀院との関係から推測される年齢差からも、正確に読み取れているか覚束なくなる。源氏もそんな年頃でもないだろう。ましてや朧月夜が再度登場すると、前半の人間関係の拡張による政治と恋物語から朱雀院がおこなっているように、義理人情(この時代にこの言葉があったかどうか分からないが)による人間関係の整理という源氏物語の読者が期待していない割り切れない、苦しい場面が続く。この女三宮を柏木にNTRれて、
ころこ

宇治十帖の主人公である薫が誕生する。公的には源氏の子供だが、年齢的には孫のような年齢であり、夕霧と柏木の友人関係からも源氏→夕霧→薫だと直系で源氏の生涯は成功のような印象を持つが、実際には夕霧は不遇で、薫も血族の後継者ではない。源氏の亡くなる直前に紫の上が亡くなるのは綺麗な終わり方だが、実際読むと紫の上の臨終を源氏ばかりでなく夕霧の性的な面影を含んだ視点を入れているのが巧みだ。収まりの悪さは感じるが、中世のおとぎ話と言われないのは、視点の複数性という現代にも通じる手法が用いられているところにもあるだろう。

04/04 18:06
0255文字
レアル
新着
この源氏物語は3巻しかないので、物語のスピードが早く細かな情景が分かり難い。そのためかこの巻は上巻の繁栄ぶりと打って変わって喪失感を描いてるということもあり、その物語の内容のギャップを、物語を一度読んだ事のある人は楽しめても、初めて源氏物語を読む人は少し戸惑うかもしれない。とはいえ中巻完了。下巻へ。
0255文字
ふくみみ
新着
ネタバレ光源氏にどんどん貫禄がついていくなぁと思ったら年齢もどんどん上がっていって亡くなった先まで語られていた。時間的には差があるのかもしれないけど語られる軸では紫の上を追うように亡くなったのね。柏木は外から見てると光源氏にとっては因果が巡ったようなものだから亡くなるまで気に病まなくても…と思ってしまった。 多くの人々が織りなすドラマというのはよくわかったが、同じ人が別名で呼ばれたり描かれていない部分を補って読むのはきつかったのでわかりやすい版でまた読み直してみたいと思いました。
0255文字
chieeee-
新着
主要人物がどんどんと亡くなっていく巻です。正直次々に人が亡くなるので、途中から着いていけてないです…。若い頃の源氏物語の方が読んでいるのは楽ですが、人の嫌な所などはこちらの方がよく描かれています。ただ、私の場合は、読んでいてもなかなか頭に入ってこずに苦労しました。
0255文字
花乃雪音
新着
「藤袴」から「総角」まで収録。上巻では光源氏の栄華を描き中巻では喪失と死を描いている。そして話は光源氏の子、薫へ主役が交代する。上巻を読んでいた時も思ったがあっさりとした表現という印象が否めない。
0255文字
狐
新着
やっとここまできた… やっぱり若紫っすわ
0255文字
記憶喪失した男
新着
ネタバレ死んだかと思わせて生きているのは連載物語に時々ある展開だね。ほとんど冗長で何が起きているのかわからない。
0255文字
Rika
新着
どうしても至高の谷崎潤一郎訳と比べてしまいます。全54帖のうち最も好きなのは、紫の上が亡くなる「御法(みのり)」と、残された源氏を描いた「まぼろし」ですが、与謝野晶子訳では思いのほかあっさり描かれていて、物足りなく感じました。谷崎潤一郎訳では、源氏と紫の上の心情が溢れるように伝わってきて、思わず泣きそうになったけれど、今回はそういうこともありませんでした。日本語のたおやかな美しさという点では、谷崎潤一郎訳のほうが数段上だと思います。読みにくくても、難しくても、私は谷崎潤一郎訳が好きです。付箋188枚。
0255文字
bouhito
新着
桜井和寿が平安時代に生きていたら恋はシーソーゲームでなくて、恋は因果応報になっていたのではないでしょうか。
0255文字
kyouikufs
新着
主人公が交代します。というより、源氏物語は語り手が頻繁に変わるので、読み手によって、感じ方が全く違うのでしょう。源氏が死に、王朝の雰囲気が変わります。もちろん地味になっているように見えますが、心理描写は、源氏時代にも劣りません。
0255文字
Gotoran
新着
ネタバレ本書は、「藤袴:30帖」(源氏の君37歳)~「総角:47帖」(薫の君24歳)。所詮、通読の域ではあるが、読んで気付く、副題(六条院の四季)の意味深さに。源氏の君中年以降の邸宅「六条院」には、4つの御殿と春夏秋冬に合わせた庭園があり、春(の御殿)には紫の君、夏には花散里の君、秋には(秋好)中宮、冬には明石の君が住んだという。物語の中心人物は、源氏の君から(不義の子)薫の君へと交代してゆく。所々の挿画(梶田半古画作)が白黒ではあるが雰囲気を醸し出している。
0255文字
しまん。
新着
一巻目よりこっちのほうが好き。前半と後半のギャップがいい。
0255文字
koimatitubomi
新着
読みごたえ、十分。
0255文字
hachiro86
新着
前半の絢爛が、後半の落ち着きに収束していく
0255文字
nickname
新着
ネタバレ夕霧の女二宮への恋慕を耳にして源氏は自らの死後の紫の上を心配するが、本書ではその相手を夕霧と特定。蓋し慧眼かな。原文を読んでも他の現代語訳を読んでも長年思いも及ばなかったが、女二宮、藤壺、空蝉の前例、元服の頃からそれを警戒して遠ざけて来た事を思えば必然的。晶子独自の歌もあり。
0255文字
全17件中 1-17 件を表示
与謝野晶子の源氏物語 中 六条院の四季 (角川ソフィア文庫)評価51感想・レビュー17