形式:文庫
出版社:早川書房
再読します。
確かに本作はエンタメ度は低めで、ある種の理想(共産)社会が実現されるとしたら……といった風刺ものですよね。最後の「こんなこともあろうかと」も含めて自分は楽しく読みました。
ホーガン先生の作品の中では重要な位置づけであるように感じますね。反権威主義的という彼の姿勢が現れている様です。
何とか自分たちの思考範囲に取り込もうとするメイフラワーⅡ乗組員が、滑稽に見える。
ケイロン人はみんな無給で働く。それぞれが自分の仕事のスペシャリストになり、他の人の役に立つことに喜びを感じる。仕事がない、働かない人のことはかわいそうな人と考える。本来理想的な仕事とは、このような状況ではないのだろうか?誰から命令されることもなく、ただ自分の喜びから働くのであれば、ブラックやホワイトなんていう言葉自体が無意味になるはずだ。
怠け者というのはケイロン人にとって貧乏人ということなのだと思います。尊敬を受けるという事がケイロン人社会にとってのお金なのだから・・・。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます