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モスラの精神史 (講談社現代新書)

感想・レビュー
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小説大好き
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本当に良い一冊だと思いました。文学研究として理想的だと思います。てかこんなのズルいじゃん。こんな本出されたらもうモスラを論じようなんて思えなくなります。本著は作品論でもあり、キャラクター論でもあり、アダプテーション研究でもあり、総合的な文化論となっているのですが、特徴として読みの細やかさと文学理論への理解があると思います。「弱小民族の怒り」を主題に作品を「解体」し意味付けしていく過程が実に鮮やかです。勿論、モスラを題材にすることで主題を問い直す手腕も発揮しており、私にとってこのレベルが研究として理想です。
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狐狸窟彦兵衛
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特撮の歴史を調べようと図書館で借りた一冊。ごく幼い頃見て、もう一度テレビでも見た記憶があります。著者の分析によると、同じ怪獣でも、破壊的なゴジラとは異なり、南方の孤島の少数民族の守護者としての側面もつようです。ザ・ピーナツが歌うモスラの歌がインドネシア語だったというのもここ数年で知りましたが、怪獣映画もなかなか奥深いものだと思いました。
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はえ太
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ネタバレ「モスラ」という、映画、そして怪獣の”精神史”を、先行するゴジラやキング・コングとこれでもかというほど比較研究した新書。アメリカ産の「キング・コング」が「デカいゴリラ」で、「デカい恐竜=ゴジラ」もキング・コングにそのイメージが登場していることをみるに、「巨大な蛾」=「モスラ」こそ日本国産の最初の巨大怪獣イメージである……という観点は、驚いた。「原作小説」を読む媒体が今ほぼないのは残念
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マーブル
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原作は三人の文学者によって書かれたことが知られている。その原作の陽の目を見なかった部分まで遡り、あるいは複数回に渡った変更点の意味を分析し、映画として完成した作品の意味を探る。当時の映画界の状況。原作者たちの来歴。1961年という令和の時代とは違った日本の姿。一映画作品としての『モスラ』を語るにしては、思ってもみなかった広がりを持った話題で展開される本書。なぜ蛾なのか。メタモルフォーゼする存在への想い。モスラの後裔としての『ナウシカ』における王蟲。その他万博、三島由紀夫、インドネシア、日米合作の影響など。
マーブル

とりとめがなくなることを覚悟の上で、備忘録的に書き記したのがこちら。https://marbletakarabako.blog.fc2.com/blog-entry-549.html

04/24 20:43
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のののか
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★★ あんまり面白くない。著者のせいではなく、おれがモスラに興味がないからだろう。
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KJ
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蛾には養蚕業の日本的な文化や社会が反映され死や爆撃機等のイメージが溶け込む。南洋の孤島からはユートピアと同時に戦争体験も連想される。日本とロシリカとの関係からは日米安保の矛盾や対立も浮かび上がる。東京タワーの破壊には戦後モダニズムへの警鐘やテレビに対する映画の葛藤も滲む。一本の怪獣映画の中に様々な象徴が配置され観る者の多様な解釈を可能にするからこそ作品に深みが増される。怪獣でありながら平和主義者で母性的で文化によって制御可能というある種の矛盾がモスラの魅力に思える。映画と舞台を融合させた仕掛けも興味深い。
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遊未
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小学生の頃映画を見ました。蛾であること、繭を作ったので、蚕であること、小美人を追ってアメリカに翔んだこと、鐘の音が祈りであること等、大事な要素は当時の子どもにもわかるものだったと思います。東京タワーが折れますが、原作の国会議事堂ではインパクトが弱かったかと。モスラの歌はインドネシア語とのことですが、ほとんど解説がないのが不思議であり残念です。
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南北
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1961年公開の映画「モスラ」は原作者が純文学作家の中村真一郎・福永武彦・堀田善衛、監督が本多猪四郎、特撮が円谷英二、脚本が関沢新一、音楽が古関裕而など錚錚たるメンバーが結集して作られた作品です。俳優もフランキー堺やジェリー伊藤などなつかしい人たちが出演しています。現在では戦前と戦後が切り離された時代のように考えられていますが、戦前から戦後にかけての連続性が感じられたり、当時の国際情勢も色濃く反映した作品となっています。原作小説と映像作品とで異なる点やそのまま採用された点などは興味深く感じました。
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yamatoshiuruhashi
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モスラを生み出した当時の状況、生みの親たちの願いなどから始まり、幾度も登場する映画ごとの分析もある。本来、原作者たちは最初の1作でモスラは永遠に帰ってこないことを企図していたという。商業ベースに載せられ戻ってきたわけだが東宝の他の怪獣と明らかに異質な存在について論考してくれる本書により、子供時代からの違和感の原因が氷解する思いである。映画論でもなくまさに「精神史」であった。「ガメラの精神史」という本も書かれているらしいが、ひと休み。
亀太郎

もーすらん!

11/16 00:55
yamatoshiuruhashi

素早い反応有難うございます❗️

11/16 21:15
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Bugsy Malone
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3人の純文学小説家の連作による原作を元に第一級の娯楽作品として誕生した「モスラ」。何故蝶ではなく蛾なのか?当時の社会的背景と原作者達の意図、原作を変更した制作側の事情から日本の民族性までも考察し、怪獣として稀有な存在のモスラを紐解く。先日読んだ「ゴジラの精神史」同様、共感する部分そしてまた、穿ちすぎではと思う部分も含め、大変面白く読ませていただきました。そして何より怪獣に真面目に取り組んだこのような本が読めるという喜びが。まだ著作として大魔神もガメラも控えている故、楽しみにしております。
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makimakimasa
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ジャカルタの日系図書館の古本バザーで中身をめくり、「『モスラ』とインドネシア」という章を見つけて思わず購入。架空のインファント語で歌われたという、あの『モスラの歌』は、実はインドネシア語だった。関沢新一の作詞を、インドネシア人の東大留学生が翻訳したというが、その詳細は特に書いてない。福永武彦ら3人の純文学作家が原作小説を書いた意義、日本伝統の養蚕業や戦時の南方体験、安保紛争と結びつけた世相背景など、中盤までは原作映画を観ずともそれなりに楽しく読めたが、後半は無理矢理な関連付けと感じる件が多くて微妙だった。
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ぜんこう
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よく考えてみると「モスラ」公開時は僕は2才、もしかしたら見てないのかも。「核拡散防止条約の締結以降、怪獣映画はお子様向けになった」と書かれていたように僕が映画館で見たのは全てお子様向けだったんだろうな。いろんな知らないことがあった・・・原作と映画との乖離、蚕という日本的なもの母性的なもの、原爆・水爆、日米安保、ロシリカという国(ロシアとアメリカ)、そして宮崎駿の「風の谷のナウシカ」への継承。 モスラの精神は王蟲に引き継がれてると言われればそういう気がする。
ぜんこう

東宝が東京宝塚というのをこの本読むまで知りませんでした。

10/31 06:50
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みっちゃん
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ネタバレ若かりし頃に大好きだった作家、福永武彦。その福永が関わっていた怪獣映画を【ゴジラ】と勘違いしていたが、【モスラ】だったか。その【モスラ】を日本の風土や、当時日本を取り巻いていた状況から論じた本。などと解ったように言ってみたが、実は結構かなり斜め読みしてしまった。頑張って読もうとしても、知らないうちに目が泳いでしまい「早く陸王の続きが読みたい」などと不謹慎な事を考えてしまう。まるで学生時代のレポートの課題本のような…すいません、スイマセン(;>_<;)
☆すずか☆fighters!o(`^´*)

読了お疲れさまです!!

10/17 20:06
みっちゃん

すずかさん、ありがとさん♪こういうかっちりした本もすらすら頭に入る、そんな人に私はなりたい…(^^;)(;^^)

10/17 20:22
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しんごろ
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サザエさんの『磯野家の謎』的な本かと思ってたから、ちょっと違った(^^;)読んでて、堅苦しいし、何度も寝オチしたし…。ちなみにモスラの映画を見てないから、少しの知識しかないし…(笑)原作があり、3人の純文学作家による合作だったんですね。なんとなくであるが、モスラ制作時の、日本の歴史、政治、あるいは文化といった時代背景を垣間見た気はします(^^)宮崎駿とのつながりには一理あると感じました。モスラによっぽど興味ないと、この作品は頭に?がいっぱい浮かびチンプンカンプンになります。
goro@80.7

モスラが好きじゃないと面白さも半減かもです(^^;

06/25 21:08
しんごろ

goroさん、モスラに関して最低限の知識しかなかったですので、読むのに四苦八苦でした(^^;)

06/25 23:30
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あさみ
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ネタバレ映画は観てないのと世代ではないので詳しいことは分からないのですがモスラの精神史というより、モスラを通して放映された当時の日本人の精神史を読み解く本という印象を受けました。モスラに原作があったことも驚きなのですが、モスラからここまで背景の歴史・政治・思想と風呂敷を広げられるのに感服しました。終盤でモスラとナウシカを始めとする宮崎駿作品との共通点や相関関係が描かれていますが、宮崎駿の政治観にまで触れられていて驚き。予想の数倍は真面目な本でしたが、最後の「宇宙へ」は笑ってしまった
Akira

とても素晴らしいレビューで・・・でも読みたくはないです(笑)

05/08 16:41
あさみ

どうもです!早く次の人に渡さなくては。えー、読んだら幸せになれますよ( ´∀`)

05/08 19:26
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hit4papa
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存在感はあるものの、迫力不足が否めない怪獣モスラ。本書はモスラにスポットをあて、その成立から概観することにより、日本人としての魂に触れていこうとするものです。モスラの原作が三人の純文学者の手によるものであることは驚きですが、映画作りに当時のあらゆる才能が結集していたことがわかります。何故、蛾なのか、主人公は誰なのかといった謎を解き明かし、原作と映画を対比しながら論を進めています。枝葉にいきすぎたり、独善的な意見が見られるものの、総じて納得性があり、関わった人々の強い思いや矜持を感じることができるでしょう。
ふ~@豆板醤

敵討ちありがとうございます!!

04/18 22:24
hit4papa

早くお店に戻さねば。次の人が待っている!

04/18 22:55
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Ramgiga
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1961年に総天然色映画として公開された「モスラ」は、東宝すなわち東京宝塚的にザ・ピーナッツの歌や踊りを宣伝する手段であった!巨大蛾の怪獣というのはなぜ?など興味はつきなかった。さらにモスラ的主題、即ち人類の進歩と不調和は、科学技術の恩恵を受ける僕らにとっては複雑な課題である。その主題が日本の高度経済成長の成功でかすれたのちに、風の谷のナウシカに引き継がれたという指摘は、王蟲とモスラの類似性の再確認もあり面白かった。おかげで、モスラ二度も見た、ザ・ピーナッツはもっと評価されてもいいと思う。
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ふ~@豆板醤
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アルマージでの課題本。私には理解しかねる部分も..。まずはモスラ登場作品を観るところからですね~勉強不足でした(^_^;)
きっしぃ

モスラ見てから再読ですね♪

03/23 23:48
ふ~@豆板醤

は、はいっ(^_^;)ゞこの本、昨日アルマージでhit4papaさんに託してきました~(笑)

03/24 02:58
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ウチケン
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『ゴジラ』にしても『モスラ』にしても、歴史・文化・風俗・政治・思想など様々な面から多角的に語られる怪獣論には面白味はあるものの、それがかえって主張の散漫さにもみえる。おそらく製作者サイドの意図したもの以上に作品を意味付けているなかには、半ば強引とも思えるコジつけも感じられた。そんな中『風の谷のナウシカ』を怪獣映画となぞり、「モスラ=王蟲/小美人=ナウシカ/ゴジラ=巨神兵」には激しく同意。『シン・ゴジラ』で巨神兵説は証明された様なものですね。劇場で思わずニンマリしました。
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goro@80.7
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「モスラ」からこれだけ知的好奇心を満足させられる評論を纏めるとは脱帽ものでありました。原作を書いた中村真一郎、福永武彦、堀田善衛の発想と映画にまとめた脚本の関沢、本多猪四郎監督、円谷英二の特技と相まって唯一無二の作品になったんだな。モスラ神話を起こし小美人は母(女神)であり、母を助けるためだけにやってくる。なぜ蛾なのか?などなど氏の論は思わず頷いてしまう。DVD借りて見直してしまいました。「モスラ」に興味が無い人にはお薦めしませんが60年代の時代がつまった好著だと思います。海で攻撃された死んだと→
ach¡

蛾の顔ってカワイイよね♡∧(OvO)∧←モスラ

06/24 08:36
goro@80.7

カイコガ見たら愛おしくなったわ~(^-^)

06/24 09:53
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かやは
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​モスラがあんなにも色鮮やかな蛾の怪獣である理由とは、当時最上級の技術で制作され、ゴジラとは違って全編カラー撮影であったためだという。テレビが普及しつつあり、映画はそれと差別化しなければ生き残っていけなかった。原作者は純文学出身で、彼らが持つ知識や想像力が、従来の怪獣映画にはなかった「幻想性」をモスラに与えた。水爆の象徴であったゴジラとは違って、モスラは日米安保条約と米ソの冷戦構造を浮かび上がらせる怪獣だった。初代のモスラ、ゴジラのような、お子様向けではない怪獣映画が、現代にも登場することを切に願う。
かやは

私も見に行きます。初ゴジラなので楽しみです\( •̀ω•́ )/

06/24 00:00
goro@80.7

どれだけ観たことないような映像を見せてくれるか楽しみなんだよね~(^.^)

06/24 00:16
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更紗蝦
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ネタバレ映画『モスラ』には原作小説があったこととか(中村真一郎・福永武彦・堀田善衛による合作)、「モスラの歌」がインドネシア語だったこととか、ロリシカ政府(原作小説ではロシリカとなっており、明らかにロシアとアメリカを合体させた名称)の描写に日米地位協定の影響が匂わされていたりとか、知らなかった情報がてんこ盛りで色々驚きました。ただ、著者の独自解釈には深読みし過ぎな面があり、特に、終盤で『モスラ』と『風の谷のナウシカ』(に登場する王蟲)を結びつけているのは少々無理があるように感じました。
更紗蝦

私も子供の頃は「怪獣キャラクター」の一匹としてモスラに愛着を持っていました。(今風に言えば「キモカワイイ」的な感覚?) 大人になって『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ』の試写会を観た時は、母モスラに感情移入するあまり、子モスラ(幼虫)を庇って死んでしまうシーンに号泣してしまいました(ToT)

04/28 09:09
Osamu Ueno(ラジオネーム風のふじまる)

なるほど。単純に見せ物怪獣で子供を喜ばせるんじゃなくて、動物が本来持っている母性を見せてくれたわけですね。監督の人間性が分かります。

04/28 09:32
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米村こなん
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研究会(3回)講読本。怪獣映画という切り口の日本文化論。モスラの原作者たちがスゴい!
0255文字
えふのらん
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ネタバレモスラ歴史主義批評。蛾の怪獣という東宝特撮史上でもユニークな存在を古代の養蚕業からポストコロニアルまでを押さえながら解釈。東宝専属ではなく、文壇のロマンチシズムから生まれた斑模様の怪獣、関沢の南方作戦従軍の経験から生まれたインファント島、彼ら旧帝国兵の未練と南洋諸島の弱小民族の怒りを汲んでアメリカを強襲するモスラ、地位協定を連想させる外交特権を利用して小美人を誘拐する片言の日本語を話す白人。シネスコ4chサラウンド収録という作品のインパクト故に見過ごされがちな背景を同時代的な視点で丁寧に追っているのが面白
えふのらん

基本的には昭和三十六年版の解説だが、比較対象として中村真一郎らによって書かれた小説版を用いているのも興味深い。国会議事堂に繭をつくり立法機関に銃口を向けさせることで安保的状況をつくった原作とモダニズムの象徴を破壊した映画、ジャーナリストの独走によって完結している映画に対して、原作では言語学者の小美人との絆とそれを守ろうとする記者の良心、アカデミズムとジャーナリストの連携がテーマとなっているという指摘は重要なものだろう。

02/06 01:09
えふのらん

p.48,64,74,78,105,114,184,216,243

02/06 01:09
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misui
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映画は時代と切ることができない。意図があろうとなかろうと否応なくそれは現れてくるもので、だからこそ読みの余地がある。フランケンシュタイン的な作品なら尚更。本書は映画『モスラ』を俎上に上げ、様々な読みを試みることで映画公開の1961年を中心とした精神史を描き出している。特にこの時代は映画がテレビに押され始めた頃であり、またアメリカとの合作ということもあって相当に力の入った作品となった。民俗・社会的な基盤を持ち時代の経験を内包して、その支脈は現在まで続いている。
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たこやき
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ネタバレタイトルのインパクトにつられてうっかり購入。内容はいたって真面目で葉養蚕が日本の戦後復興の要となった産業だとか(戦後復興って自動車産業だとばかり思ってた・・・)、それどころか古来から日本を代表する産業であったとか。蛾であるモスラを見る目が変わる一冊でした。 あとモスラの歌がインドネシア語だったというのは驚愕の事実でした、今まで知らなかったよ、トリビア度高いです。 ただ惜しいところとして最期の王蟲を引き合いに出してきたのはちょっとこじつけっぽかったなぁという印象です。
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うゑしま
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ネタバレ映画「モスラ」を題材として、日本の養蚕業から60年安保、三島由紀夫の「潮騒」、岡本太郎の「太陽の塔」、果ては宮崎駿や押井守まで、よくもまあ集めたなぁという感じで、なんというか、とにかく「おなかいっぱい」。実現しなかった裏設定で、国会議事堂に繭を作ったモスラ対応として(映画では東京タワー)、日本政府が日米安保に基づいて米軍に出動を要請するものの、国連ではソ連が日米安保発動に拒否権を発動し、国会議事堂に安保反対派が押しかける中、繭から成虫モスラが羽化する、というのがたまらなく魅力的で、どうしても見たくなった。
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kurayamadasoga
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ネタバレ製作に三人の作家(それも純文学系)が関わっていたことを始め、面白いエピソードが続き楽しく読めました。ただ最後にジブリ作品との関連付けはこじつけの感が免れない。本書で知りましたが宮崎駿がある対談で「(前略)自分もこの日本という好きになれない国とつきあうしかないんだ、と考えました」との発言があると知りました。おかげでますます宮崎駿が嫌いになれました。ww
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よしだ まさし
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小野俊太郎『モスラの精神史』講談社現代新書を読了。 映画『モスラ』が作られたのは1961年である。本書は、その『モスラ』について、日本の辿ってきた歴史的な経緯、あるいは当時の時代背景を踏まえて、さまざまな分析をしてのける。 「なぜ恐竜や野獣ではなく蛾の怪獣なのか?」「インファント島とは、いったいどこなのか?」「ザ・ピーナッツが演じた小美人とはいったい何なのか? なぜ見世物にされるのか?」「なぜザ・ピーナッツが歌うモスラの歌はインドネシア語なのか?」「海を渡ってきたモスラの幼虫が、どうして突然内陸の小河内ダ
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burke
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ネタバレ1961年に公開された映画『モスラ』は、企画当初に田中友幸プロデューサーの依頼により、現代日本を代表する作家たち、中村真一郎、福永武彦、堀田善衛による共作小説が書かれ、それが下敷きとなっていた。その成立から三人が小説で何を書きたかったのか、何故モスラは蛾なのか、など知的興味を刺激するテーマに惹かれ読んだが……やや消化不良。各論には首肯する点もあるが、総論として何を読み解こうとしたのか、私には理解できなかった。ただ、エピローグの章での最後の最後の15行には大きく納得したので、まぁいいか(笑)
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ゐづかさん
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「モスラヤ モスラ ドゥンガン カサクヤン インドゥ ムゥ ルスト ウィラードア ハンバ ハンバムヤン ランダ バンウンラダン トゥンジュカンラー カサクヤーンム」教室でモスラの歌を口ずさんでいたらクラスメイトにドン引きされてしまった。資料収集力と引用に感心。色々と読んでみると、こういう面白い本がけっこう転がっているんですよねぇ。これだから怪獣モノはやめられない。
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Gladcolza Bambootail
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ザ・ピーナッツが出てるあの映画「モスラ」を読み解く一冊。ジブリ映画との共通項を語る章もあるので、特撮とジブリどっちも好きな人は必読。よくできた娯楽満載の特撮映画だと思ってたけどこんな見方があったのか!と目ウロコでした。「特撮」というエンターテイメントな世界の中には「憧れ」と「現実」の要素が同じくらい詰まっている、ということに吃驚。時代を映す鏡のような作品だったということを知って、また見てみたくなりました。
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サカキ
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面白かった。『モスラ』について、製作の背景や1961年当時の社会情勢、蛾のイメージ、他の作品との関係など、様々な観点から論じている。知識が増え理解が深まった。あの時代の特撮映画は監督=作家のものではなく、様々な思想を持った人々が製作に関わり、複雑で重層的なイメージが形成されていることが分かった。奥が深いぜ。
0255文字
両
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よくしらべてある。が、どうも我田引水の感じが漂ってくるのが残念。 無理に繋いで行かれても。
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読書家γ
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★★★☆☆ キワモノの類かな、と思って読んでみたら、驚くほど時代背景やら、製作者の考え方が考察されていて面白かった。ただ、題材の「モスラ」を暫く見ていないので、少し分かりにくさもあり。映画モスラの解説書といったところ。
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小葉
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映画「モスラ」の考察。モスラ=蛾であることの意味。養蚕業。1961年という時代。原作との違い。政治的意味合い。モスラの後継者。 ここに出てくる映画の多くを見ていないので、ピンとこないところもあったけれど、なるほどと思うことも少なくなかった。
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メロン泥棒
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映画『モスラ』が生み出された社会的背景などを解題する。特に、モスラが横田基地を巻き込みながら侵攻し、軍事同盟によりロリシカ(アメリカ+ロシア)国の「原子」熱放射砲で攻撃をするが攻撃が無効であったという流れは容易に日米安保と核の傘を思い起こさせる。さらに、何故モスラは蛾で南の国からやってくるのかという点についても民俗学的に考察する。非常に読み応えのある1冊。
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モスラの精神史 (講談社現代新書)評価91感想・レビュー46