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社会学入門 〈多元化する時代〉をどう捉えるか (NHKブックス)

感想・レビュー
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げんざえもん
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タイトルは「入門」で文章も平易なのだが、内容が深くて何度も読み返し考え込んでしまった。経済学や文化人類学とは何が違うのか、デュケルムやウェーバーなどの古典はなぜ必読なのか、などなど社会学の疑問に答えてくれる。経済学ほど割り切れず、人類学ほど大雑把にもなれず・・・、個々の問題のリアリティに拘るのが社会学?
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Hayato Shimabukuro
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SNSで社会学者がよく批判されるけど、「そもそも社会学ってどういう学問だ?」と思って手に取った一冊。社会学入門の入門という位置づけで、経済学や進化論、芸術など、様々な分野に言及しつつ、社会学がどの様な学問かを考えていく入門書。社会学最初の一冊目として読みやすい。
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社畜5年目
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図書館にて
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りょうみや
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後に出た続刊の中で本書について「院生向け入門」「再入門」とあちこちからお叱りを受けたとあるように社会学だけでなく思想史も前提知識として必要な内容。社会学史を簡単ながらも要点を抑えて振り返り、経済学や心理学などの境界のわかりにくさも分かるようになる。また名門校高校生が本書を読んで社会学を諦め経済学へ進学したともあるように社会学の足元の危うさ(固有の研究領域や手法があるのかどうか)もしっかりと書かれている。
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ibuki furuya
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面白かった
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なーちゃま
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ネタバレ2周目。2周目でやっと理解出来たのは、著者の「社会学とは『近代とは何かを問う学問』である」という定義。モダニズムに関する著述を丁寧に拾っていけばきちんと理解出来た。「自分では自由で自立しているつもりの人間精神を、あらかじめ規定し限界づけている形式へのこだわり」がモダニズムである…という記述、この部分にモダニズムと近代の端的な説明が詰まっている。高校生の時から疑問と違和感のあった「近代」という言葉、やっと腑に落ち始めたような気がした。
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なーちゃま
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1周目。今まで読んだ「社会学入門」の中で、最も「社会学とは何か」という定義の問題について平易な文章で真剣に深刻に取り組んだ良書。 何より、社会学入門→コント、マルクス、デュルケム、ヴェーバー……というよくある社会学入門が辿る道筋を一切辿らず、社会学が誕生した背景を隣接分野と社会学史をもって説明している。あとがきで、著者の稲葉振一郎氏は社会学者ではないと知り納得。逆に社会学にどっぷり浸かってしまった学者では、ここまで社会学を俯瞰し客観視した入門書は書けないのかもしれない。
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hurosinki
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タイトルこそ社会学入門だが、第二部以降は社会学の母体となった近代社会も概説している。曽我先生の『行政学』の読書ガイドで勧められており、氏の言葉を借りると「近代社会とは、伝統の解体と自律した個人による社会の形成というある種のフィクションを構成原理とする社会である。すると、伝統に代わる新しい『枠』としての制度をどのように理解するのか、その中で個人はどのような存在なのかという問題が生まれる。この問いを考えるところから社会学が誕生した」(『行政学』p4)
hurosinki

伝統の解体は個人を自由にし、自律した個人が社会の秩序を形成すると期待された。しかし19世紀末に欧州のエリートが近代に見たものは集団としての「大衆」(≠ 自律した個人の集合)だった(p206)。大衆の発見と軌を一にした危機意識を背景に、伝統のくびきに代わり個人を無自覚に制約するしくみ(官僚制など)や価値観に注目が集まるようになり、社会学が生まれたという。

07/13 23:43
hurosinki

第1部では社会学全体のアイデンティティを他の学問との比較を軸に論じてもいる。対比されるのは経済学で、経済学は現象を個人の行動の集積として分析する「方法論的個人主義」に依拠するとされる。一方で社会学は知識や文化、ルールといった、個人に先立って集団で共有されるコンテクスト(「形式」)を対象とする「方法論的全体主義」に拠るらしい。

07/13 23:44
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reg_anjet
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2009年の著作。社会学の学部生だった2010年には書架に納めていた本を今さら読んだのですが、なぜ学部生のうちに読んでおかなかったのかという思いと、社会学からいったん離れた後の今だから素直に吸収できたという思いが、相見えている。一昨年あたりから、主としてフェミニズム分野を対象としてSNSで定期的に起こる「社会学の科学としての存在意義」に関する侃々諤々について、そもそも専門人がどのように整理しているかを理解するには持って来いの一冊。(コメント欄に続く)
reg_anjet

というか、2009年にはこうして学部生向けの教科書として学術史の観点から交通整理されている議論を、SNSでは特定の対象をめぐって経験的にあーでもないこーでもないとやっていること、それから、自分自身もこういった知見を参照することなく「あーでも、こーでも」の段階で堂々巡りしていたことを、だいぶ内省することになりました。ある研究言説をもって「社会学は個人的な経験に依りすぎている」という批判のやり方(と、それに対する応酬)そのものが、普遍性を欠いて経験に頼った議論なのかなー、って。

05/08 22:07
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jabrafcu
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共通する基礎理論を欠き,対象も限定されず,スタンダードな教科書が作りづらいと言われて久しい社会学という学問領域の輪郭を,思想史上の時代精神から要請されたパースペクティブの伝統によって描き出そうとする意欲的な著作。「社会学ってどんな学問なの?」というのはよく聞かれるのに答えづらい質問だが,それに私がまじめに答えるなら(巧拙はともかく)著者と同じ方向で答えることになると思われる。
jabrafcu

タイトルは『~入門』であるが,思想史・芸術史,社会学のビッグネームについてある程度の知識がないと楽しみきれないだろう。1年生の後期に開かれた授業が元だそうだが,学生さんはきっと大変だったに違いない。よくわからないなりに聞いておいて,学びが進んでくるにつれ,「ああ,あのとき習ったのはこういうことだったのか」と思い出されてくる,そうした種類の教えを意図しているのだろうか。

01/26 17:24
jabrafcu

社会学は「近代の自意識」であるモダニズムが産んだとするアイディア(p. 117)の着想が岡田暁生『西洋音楽史』から得られたというのは驚きとともに納得がある。

01/26 17:25
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あと
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「社会学は、むしろこうした割り切りを避けて、未知の発見・出会いや予測不能な変化の可能性に心を開いておき、それを理解しようと努めるところに、経済学や政治学など他の社会科学から己を際立たせるアイデンティティを見出してきたきらいがあります。」
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あいうえお
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社会学のはじまりから説くのではなくはじまりのはじまりから説いている。社会科学のモデルであった(方法論的)個人主義と社会学のモデルである方法論的全体主義(方法論的集合主義とほぼ同義)を架橋するものにモダニズムを措定している点が特徴であり、時代に大きく制約される社会学の見方として面白い。ただ、ウェーバーは一般に方法論的個人主義として説明されるのでその辺の言及があってもよかったのでは。 社会科学としての社会学がいかにして生まれたのかを知るには良い一冊。
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politics
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本書では社会学が経済学などの方法論的個人主義の立場ではなく、方法論的全体主義の立場を採ることを初めに明らかにしており、また社会学成立以前としてホッブズ、ロック、ルソーら社会契約説とその批判者ヒュームなどから社会学がどのように構成されていったのかを明らかにしている点でユニークなものとなっている。その後、モダニズムについての説明を挟んで本格的な社会学の内容に入っていくがとても面白く読めた。参考文献も豊富で大変入門には最適な一冊ではないだろうか。
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な
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これは入門なのか。集中して読まなければ頭に入ってこない程言葉の意味が難しい。内容が絵画の所に入った時は本当に困った。 社会学はその軸となる基礎理論や一般理論が無い、何故なら社会は変わっていくのでずっと同じ理論では社会を捉えられないから。複数の学問分野に跨っていてその危機感の中で生まれた学問だから無くても問題はない。 社会学は何でも出来るが社会学でする必要はないというイメージになった。 社会を全体で分析するのかその個人を分析するのかの考え方が面白かった。方法論的社会主義と方法論的個人主義。
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yuya
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経済学はモデル化して数値にするが、そことそこの因果を示すのが社会学
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神戸
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走り読みした
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Shingo Otsuka
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社会学とは何か、という本ですね
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himupeki
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社会学とは何かと同時に近代とは何かを論じていて、基本的な枠組みは学べたと思う。デュルケムと社会主義の関係や近代における芸術、学問、人間への態度といった点の考え方が面白かった。初心者にオススメ。
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♨️
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社会学を使って考える多くの入門書(見田宗介とか)とは異なり、社会学とは何か?を歴史的に検討していっている。「社会科学」的認識(ホッブズ、ヒューム、アダムスミス...)からデュルケーム以後の「社会学」的認識が生じるためにはモダニズムが非常に大きな役割を果たしたという中盤の議論が面白い。生成過程を追っていくことで、社会学の分野横断的な性格についての理解が深まったように感じる。
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金こんにゃく
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社会学が何もわからんので読んだ。著書は「社会学には分野に共通する確固たる”理論”が存在しない」と前置きしつつも、社会学に底通している”理念”を本書で説いている。社会学の歴史や、それが影響を受けた出来事を丁寧に振り返りつつ、社会学の”理念”を鮮明にしていく。自分の専門は社会学の周辺にあるので、社会学のことは勉強しておきたかった。なかなか考えさせられる一冊だった。
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Myrmidon
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内容面での入門書ではなく、「社会学とは何か」に関する入門書。個々の理論自体ではなく、理論を生み出した問題意識や時代精神的なものに特化して解説してあるため、非常に見晴らしが良い。また筆者が経済学に浮気(笑)していたからか、経済学や政治学、哲学その他の隣接人文・社会科学との差異を意識しつつ、それらへの目配りも出来ており、まさに社会学部の一回生に読ませたい内容(上から目線でスミマセン)。個人的には、フーコーの意義は認めるが、社会学はそっちに足を取られるよりプラグマティックに中範囲の理論を作るでいいと思う。
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場をわきまえろ!
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社会学と人類学がどのように別れ、どのように結びつこうとしているのかという点について、現在授業で話をしようとしています。とは言え、あまり取っ掛かりになるものがなかったところ、本書で社会学と人類学との境界性の薄れという話が随所にかかれており、非常に参考になりました。
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さとうしん
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特に理論社会学の入門書ということになると思う。基礎理論・一般理論があるようでないのではないかという問いは、歴史学でもある程度あてはまるように思う。マックス・ウェーバーに関して、「なぜ日本だけが西欧に追いつけたのか?」という問い掛けが、中国などの経済成長により土台ごと無意味化し、「なぜ西欧が最初に近代化できたのか?」という問いをも陳腐化させかねないという指摘が印象的。
さとうしん

本書で社会学と文化人類学との見分けが段々付きにくくなっているという指摘があったけど、文化人類学の入門書にも同じことが書いてあったなと思うなど。文化人類学と言えば、どうしてもモルガンとかマリノフスキーとかその手の古典的なやつを連想してしまうけど、文化人類学もそこから問題意識が変わっていってるんですよね。

04/23 08:59
さとうしん

また、社会学が担ってきた部分を、この文化人類学とか経済学とか心理学など他の分野が侵食してきて段々ニッチな部分がなくなってきているという指摘もあったが…

04/23 08:59
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sayan
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社会学とは何か、というそもそも論から話は進む。あとがきにも書いてあるように学部生を対象にした授業内容がベースになっている。社会学を「社会的に共有される意味・形式の可変性・多様性ついての学問」と定義していく過程はわかりやすかった。p.225~の「社会的構築主義(社会的に人々が共有している思い込みや常識を文字通り歴史的に 『構築』されたものとして「異化」「相対化」するという方法論)」に関する箇所。私事からどう「社会」のアジェンダになっていくか、フーコーを交えての議論は刺激的だった。
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yasu7777
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読書メーターを始めてから900冊目になります。 入門とありますが、今持っている知識を整理して、改めて社会学関係の本も手に取っていこうと思います。巻末の読書案内が良い道標になりそう。
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神紙
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事前に想定していたより読みやすく、すらすらと読み進められました。社会科学からはじまり、時には経済学などの他の学問分野にも触れつつ、社会学とはなにか、なにを取り上げていくのかという方向性まで伸ばしていく。大学で社会学の講義がないので参考にと思いましたが、理解しやすくて助かりました。読書案内も幅広く網羅されていて参考になります。
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ライクロフト
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現代の社会学の中身を平易に取り上げたような、ありがちな入門書ではなく、社会学は何か、どんな学問なのか、どのような情勢の中で社会学が立ち上がったのか、といった、社会学という学問そのものとその背景・周辺について理解を深められる一冊。付録の読書案内がとても参考になる。
0255文字
ぽん教授(非実在系)
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社会学とは何なのかを、自然科学や他の人文社会系学問(特に経済学)と対比する形でその成り立ち、方法論や認識での立場など根本的なところから説明していく。社会学の教科書は経済学と異なり体系化の度合いが弱いため著者の個性によって全く違うものとなりやすいが、その意味では本書は社会学入門という名前の社会(科)学を中心とした学問の見取り図といった様相である。よくぞこういうものを書ききったと思う他ない。読書案内が恐ろしいまでに豊富なところも素晴らしい。
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takeshi3017
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デュルケムやウェーバーらを考察するとともに、他の諸学問との比較を通して、社会学の輪郭を描き出す。パーソンズ以降、社会学の中心理論の不在が続く現状を捉え直し、ダイナミックに変容する現代社会を分析する上での、社会学の新たな可能性をも探る。 以下に詳しい感想が有ります。http://takeshi3017.chu.jp/file6/neta22501.html
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YY
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背景からきっちり書くため、紹介されている諸説がわかりやすい。モダニズムから攻めていくのは真っ当だし、面白くまとまっていた。
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数学の問題集
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大学のゼミで社会学に属する研究をすることになったのですが、「そもそも社会学とはなんぞや?」という疑問が湧いたので読んでみました。勉強不足もあってか、理解するのに手間取ったところもありましたが最終的にはある程度「社会学」という学問に対するイメージを掴めた気がします。
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Undeutliche
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理論社会学の在り方について「形式」という観点から述べる。ヴェーバー,デュルケームらの社会学についても,それが登場する背景から説き起こすため理解しやすくなっている。
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otoya
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社会学とはどういった学問なのか。様々な学者の説を出すだけでなく、それを通して社会学の存在理由について解説してある。「社会変動の一般理論」などと言うものは、創ることが出来ない。「歴史を動かす究極の原動力」も存在しない。結局のところ、未来が分からないということが分かった、という結論でいいのだろうか。結局、「社会学」という名前で固有に存在する理由が良く分からない。
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接着剤
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面白い、かつ、分かりやすい。とはいえ、かじった程度の知識すらないと、分からないと思われる。全体についての感想よりは、特定の章の感想を。ウェーバーとマルクスについて述べている講。資本主義の形成にプロテスタンティズムが必要であったというウェーバーは、マルクスのいう経済(下部構造)に文化(上部構造)は規定されるという論に逆が成り立つとして提示したという説明は、ウェーバーの本だけでは得られないので面白かった。また、日本含め各国で急激な経済成長を認める点から、資本主義の精神自体を見つめ直す必要を示唆するなど、そうい
接着剤

そういうことだったのか、と感じさせられた。

10/22 17:11
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mutu-bird
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基礎理論不在の学問・・・・そう、そうなんだよ。学部生時代に自分の専攻しているものの実態の掴めなさというか、なんか言葉にしづらかったことを、文字として読めた感じがする。自意識の学問、危機感の学問。世界の自明性を疑い、また疑い続けるが故に中心、基礎理論なるものを持てない。
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大泉
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社会学の入門書というよりは、近代論を軸に社会学という学問の成立、変容の過程を提示した本だった。近代という時代の様相と社会学という学問の特質を結びつけた議論は説得的。社会学は「社会的な意味・形式とその変容可能性」についての学問である、という。現在は一般理論の挫折を経て、中範囲の理論と異化というふたつの方向に向かっている、というのが稲葉氏の認識。
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岩崎俊
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社会学は自分の専攻ではないために、それを少しでも知るために読んだ。内容は、他の本を知らないので詳しくはわからないが、分かりやすく書かれているのだと思う。11講辺りから、それまでの知識を前提に一気に切り込んで行くイメージか。自分の専攻科目でこのような入門書があったら良かっただろうな、と思う。
0255文字
ななっち
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社会学とは何なのか、本当に定義の難しいところです。国家公務員試験の勉強でも社会学は非常に苦労した記憶がありますが、一つには教科書的なものがないことにもよります。この本もある程度、そもそもの社会学の基礎知識がないと読みにくいかもしれません。私は入門としては、宮台真司の「14歳からの社会学」から始めることを薦めますね。
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