ミステリとしては序盤のボクシング描写は余計かもしれませんが、バッキーとリーの絆のきっかけを描き、かつ父のことを吹っ切る場面でもあり、また「青春ボクシング小説」的な読みもでき(エルロイはボクシングが大好きですしね)、物語としては必要なところかなと思います。あと、エルロイは実の父親のこともこれで吹っ切りたかったのかなとは思いました(エルロイの実の父親はバッキーの父親と同じような状態になってしまっていた過去があります)。実は、『BD』は母親への哀悼の書でもあると同時に父親へも同じことをしたのかな、と思いました。
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