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へらへらぼっちゃん (講談社文庫 ま 46-1)

感想・レビュー
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サトル
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30代の駄駄者で手許不如意だった町田康が初めてしたためたエッセーっぽい書き物、還暦をとっくに超えた現在の町田節はどうなっているのだろうか、と訝しみながら読んだ。バブル景気と共にバンドブームが来てロック界もいい加減なものの居場所がなくなって、もはやここまでかと3年間ぶらぶら遊び暮らし、時代劇ばかり見て馬鹿げたことを思いついては帳面に書き溜めてゆくうち、そこにひとつながりの現実があることに気づき小説を書いてみようと思ったそうだ。時に軽薄短小で時に重厚長大な町田節のへらへらした語り口の原風景を知ることが出来た。
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maniafellows53
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★★⭐︎
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ころこ
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一応、エッセイ集のようなのだ。小説家のエッセイ集を読む意図は大体明白だ。小説とは異なるナラティヴで普段書かれている小説のプロトコルをエッセイに発見し、次作から密輸入しようとする読者の不純な動機で読まれている。まず、小説とナラティヴが変わらない、ということに本書の特徴はある。内容が皆無ということも特徴のひとつだ。中島らもには飲酒という原罪のような錘が浮力との調整をとっていたが、著者にはそれも無い。しかしそれだからこそ、読むという身体的行為が先行し、心に残らないことが意図せず自己治療になっているのではないか。
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keichato
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はは、おもろ。進むも地獄、引くも地獄の遊びの世界。 なにかの拠り所がないとただ立っていることもできぬのである。 大好き。
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豚肉
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発売当時読んでいたかは定かではないですが、ブックオフで購入。町田康の初期エッセイで、まだ町蔵の匂い、パンク歌手としての自負が見える作品です。
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一条
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パンク歌手としての町田康の日常が垣間見えるエッセイ集で新鮮だった。映画にも何本か出演していたことも知らなかったので驚いた。今の自分と同年代の時期に書かれているというのもわりかし刺激になったような気がする。
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HANA
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町田康が町田町蔵時代に書いた文章を収録。著者読みだしたの近年な上ロックには暗いので、その時代はよく知らんのだけれども。あの独特の酩酊感を伴うような文体は初期から完成されたものであったのだなあ。時代劇や落語の善人悪人、書評になっている様でなっていない様でなっている様な本の内容にほぼ触れられない書評等でゲラゲラ笑いながら読んでたのだが、それでもたまに顔を覗かせる語り物というかそれに代表される民衆の情念にどきっとさせられる。これが『告白』で集大成されるのか。とあれ流れるような文章に身を任せられる一冊でした。
Katsuto  Yoshinaga

町田康はまだまだ読みきれていないのですが、町田町蔵の頃は、ちょいちょいライブを聴きに行ったりしていました。「パワートゥーザピープル(あの洋楽ではありません)」なんか、町田氏らしい歌詞で、これこそ”パワートゥーザピープル”やんけ!と感心したことを覚えています。当曲はネットでも聴けるので、ぜひご試聴を。

08/01 12:50
HANA

私は町田康から入ったので町蔵の方はあまり知らないのですが、コメントをいただいて俄然興味が湧いてきました。町田氏らしいと言われれば余計に。ネット漁って探してみたいと思います。

08/01 19:54
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青乃108号
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珍しく2連休が取れたんで「厭魅の如き憑くもの」をひいひい言いながら読んで、そんで疲れたらちょっと町田でへらへら笑うて、そんでまた「厭魅の」読んで、また町田読んで、てしてたの。やっぱ、町田、おもろ。ええなあ。俺も、こんなおもろいもん書きたいなあ。けど俺、酒は呑まんし時代劇は見んし、楽器は弾けんし、唄はまあうたえん事はないけど唄で金、もろたことないし。後半、急にちょっと真面目に映画とか音楽とか論じだした思たら、出典が映画のパンフレットだったりCDのライナーノーツだったり、ええなあ、愉しいだろうなあ。おもろ。
Melon Matsuda

今晩は🌙😃❗ 町田さん、読みやすそうな本をさがしていたところに……これ読みやすそうですね! チェックしていきます、ありがとうございます!

03/23 02:40
青乃108号

Melon Matsudaさん 前半はへらへら読めます。中盤からはやや読みにくくなります。自分はロックミュージックを聴きながらノリで流し読みした感じです。でもおもろいですよ、是非(*´∇`)コメントありがとうございます!

03/23 19:18
4件のコメントを全て見る
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ミヤ
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まるで酒に酔ってているかのような、無重力空間を揺蕩うような文章。ミュージシャンとしての視点も興味深く、バンド再結成についてのエッセイが良かった。自分で自分を演じるというのは再結成あるあるなんだろうなぁと。 以前著者の小説で新幹線の中で思ったことを全て大声で口にし、孫と一緒に憚らず歌を歌うじいさんのシーンでイヒイヒ笑った記憶があるが実体験だったのですね。 あと不謹慎ながら駄菓子屋のじいさんの「え? なんだす?」が聞きたいというくだりもめちゃ笑った。じいさんって面白さを引き起こす何かがある。
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百年の積読
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町田康の音楽を聴いたことがなく、パンクもほぼ聴いたことがないのだけど、大体本書のようなテンポと理念の下にある音楽と理解してよいのか。よさそうなら聴いてみる。パンク歌手の日常に時代劇が深く食い入っているが、この食合せがパンクなのだろうか。全体に誠に楽しく読めるけど、時代劇、アメリカのテレビ漫画、落語における善人と悪人とあほとかしこに関する考察は笑いつつも感心した。この辺りから突然内容は書評になり、こちらが読んだことないものばかりで、それでも面白いので、これは町田節の力だろうか。この辺はまた読んでから出直す。
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yozora
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連結していない人達。遊んでいる人達。
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やまねっと
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いまいち面白みに欠ける内容だった。ダメなのはわかったからどうにかしろと思っていたら一項が終わる、その連続。 だが、文筆初期の頃から町田節は健在だったのね、と感心した。独特のリズム。このリズム感がけっこう好きです。 気に入った作者の本は手元に置いておくタイプだが、この本は多分売る。 大槻ケンジの解説がなかなかなものだった。
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若
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ザッパに関する記述があって何か嬉しかった。
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ken-chang
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既読
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もくもく
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ぼんやりしているというか、良い感じに肩の力が抜けているというか。そこが魅力な変わったおじさん。
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mooom
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文章に独特のリズムがあってたのしい。昼間から酒飲んで、時代劇みて、気が向いたら仕事して。これがパンクであろうか。パンクなのだろう。
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Awazu Satoshi
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オモロイ
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ダイキ
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「流れているけど、もお、ええわ的な、ゆだね性があんのよな、サーフィン的な積極性やのおて。そこで、おドラマが切断されて、絵ぇ、ばっかりが見えてくるというのは詩ぃみたいやろ。言葉が風景に解消されて音楽みてぇ。はっ、ばかばかしい、って、ごめん、ぼくは音楽をある意味で否定しているからね。しかし、言葉は、音に、色に、そして、匂いにとけ込んでいるからね。あかか、心が狂います。で、流れているものが、じっと空を見ている(略)本体は流れているのだけど、視線は垂直に固定されている。それ、そこ、そこが気色ええ」(無頼のほうへ)
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小豆姫
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怒濤のように溢れ流れてくる言葉の渦にただただ呑み込まれるのみ。くだらなくも喧しいノイズのずっとずっと奥に、魂震わす真実が潜んでいるような気もしてひしっと文字を追ってしまう。それでも私には理解読解不能なのもあるけど、意味をすっ飛ばして歌うようにずんずん読める。初エッセイの本書は、若くとんがってて勢い先走りつつも町田さんの世界はすでに出来上がってて、全然ぶれてないことが嬉しい。
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考えこむ読書メーター
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INUをジャケ買…ジャケ借りしたのは数年前だけど、よう聞けず、エッセイを初めて買ったのも同じ頃だったのに町田節にあてられてなかなか読めなかった。とにかくもー濃ゆい。 日の大半は時代劇を見てると知って納得。 現実的なのにオーバーな感情表現、理解するのに普通より少し時間がかかるのに、待ってくれないリズム感。自分のペースで読めないエッセイ。 二郎は食えなくなってきたけど、町田康は読めるようになってきた。
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マリリン
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なかなか味わい深いエッセイ集だった。読んでいると文字と共に得体の知れないメロディ?が聞こえてくるような「どうにかなる日々」。言葉も情景も美しくはないけれど、味わい深い情緒がある「よのなかの道」、ミュージシャンとは何とも悩ましいもの、と笑えた。「ああなんたるいたちごっこ!」意外な登場人物がでてくる「一膳飯屋とフランス飯屋」。仏(仏)を、フランスの(仏)と勘違いして読み進めハッときがつくと、この作品十二分に愉しませてもらったなと思った。尾崎放哉...そうだったのか。阿部薫...知らなかった。
マリリン

2019/4/29★「尾崎放哉全句集」を読んでいる。時代は違えどこの町田作品を読んだ事がきっかけだったのか、とナイスをいだだき気が付いた。 全句集解説より...私としては、ドンナマヅイ句であってもホントに書いた言葉で、嘘で無いもの、作りもので無い故... とても気に入ったが、明日読み終えるかどうか。。。

04/30 00:10
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黒井
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19-11】声に出して読むと楽しくなる題名の本書は90年代に書かれたものをまとめた初エッセイ集。ペンキ塗りとか冷蔵庫とか新幹線のお爺さんとか、見覚えのあるエピソードが次から次へと出てくるからもしかして!と先日読了した『夫婦茶碗』の奥付を確認。やっぱり同時期に書かれてて破顔。1が0から1を創る過程。苦虫シリーズも面白く読んでるけど、嫌な奴に散々な目に遭わされ苦虫の味という流れが次々登場するあちらに比べると自らのダメニンゲンっぷりを自虐的にこの独特の言語感覚で綴る本書は心穏やかに読めた感じ感。書評もあるしね。
黒井

「筋のとおった無茶」ってそのまんま町田康の作品に対して使える賞賛ではないか。ところで大槻ケンヂさんの解説に登場するマーチダ氏のエピソードほのぼのほっこりすぎません…?うっかりかわいいと思ってしまったではないか。

01/12 10:30
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みけ
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町田さんのエッセイ。虚構と現実と現代と江戸時代を自由自在。禁煙禁酒は成ったのでしょうか。成ってないんだろうな。町田さんの文章を読むと、言葉をもっと勉強したい、感受性豊かになりたい、でもそれはそれでなんだか大変そうだな…と思います。
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えむぴち
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町田康が32~35歳の頃のエッセイ集。町田が小説を書くきっかけになったエピソードが興味深かった。「遊び」についての話がとても良かった。何かをする遊びと、何もしない遊びの2種類の話。僕も何処かに行くアクティブな遊びよりも、機械やバイクのブレーキの遊びのような空白の遊びの方が好きだ。とても上手く文章にしてくれて嬉しくなってしまった。人熱れでごちゃごちゃした所に出掛けるより、家族と家に居て、ギターを弾いたり、本を読んだり、チョコレートを食べたり、紅茶を飲んだりすることが好きである。それが僕にとっての優雅な遊び。
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さっとる◎
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「へらへらぼっちゃん」であるところを「へらへらのぼっちゃん」って間違って口にして、うわ~「つるつるの壺」混ざっちゃったよ~笑うって、そんなんはどうでもよろしい。肝心なのはどうでもいいをどうでもよくないに変える魔法。いや、魔法なんてないから、手腕?遊びの本質は恐らく履き違えていたほうが幸せの影には到達しやすいのだ。履き違えずに真剣に求めてしまったらそこに待っているのは地獄に近い何か。難儀なことだね、色々考えているのに役に立つことは1個もない。金にならんことしか考えられないのに、どうやってご飯食べたらいいの。
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ちゃんぷる
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楽しく読めた1冊。会社から帰る電車の中で読んでたけど、次の日仕事行くのあほらしくなってくる(笑)。真似したくなるような文体、リズミカルな言葉選び、いいです。
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ぷほは
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エッセイとしては中島らもと比べるのはかわいそうではあるものの、90年代の未だ地盤沈下せざる大阪の雰囲気など味わえ。著者は当時アラサー、つまり2018年現在の私と同じくらいの歳であり、時代劇三昧の昼から飲酒といった生活もあんまり大差ないと言えば大差ない。巻末の大槻ケンヂの言う「かわいい」ところ、最後にいつも照れ笑いが出てくる文章は未だぼっちゃんであるしかなかった著者の過去であり、古典の翻訳なぞしている今イマの地点から眺めてみたとき、そのチャーミングさは変わらずとも反映している時代性は大きく変わってしまった。
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Y2K☮
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初エッセイらしい。後半の書評が身辺雑記以上にカオスな点に「パンク歌手・町田町蔵」の余裕なき肩の力を感じた。当時30代前半。ただ根本的には今と地続きで太宰と同じ憑依型&耳で書く創り手だ。最後のピストルズ再結成への見解に唸る。大仁田厚が昨年「7年ぶり7度目の引退」と紹介されて甲子園かよと噴いたっけ。又復帰するらしいから誰か彼に本書を読ませてよ。ジョン・ライドンみたいに正直に理由をぶちまける、のは炎上大国日本じゃ無理か。面倒臭い世の中。疲れたらマチダ読んで時代劇でも見てへらへらしよう。人生が何だどうにかなる。
Y2K☮

マテリアル「飲み過ぎて腰が抜けた。腰抜けになっている自分を見た知人が、今日は泊まってけ、と言ってくれた。知人の愛である」「何でもこなして、いろんなことをやる奴より、ひとつのことしかできん奴の方をおれは信用するね」「いい音楽には、いろんな言葉のイメージを受け容れる奥行きや深さがあるし、いい歌い手は声の力でそれらを統合して、観客に理解させることができる」「筋のとおった無茶ちゅうのは格好ええのである」

10/23 21:43
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ペグ
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このぼっちゃんは、そんじょそこいらのぼっちゃんとは訳が違い、その硬派っぷりは並ではなく、髪の毛とんがらせ目をとんがらせ口を突き出し世の中を睥睨するも、空腹には耐えられず力も出ない。あぁ情けない〜挙句の果てにへらへらする、へらへらに見える。つい踊ってみたり。この書名は自虐の極致かと感心。
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かいちゃん
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んー、前半は面白かったけど後半は流し読み。でもあとがきはよかった。
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ナチュラ
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今や芥川賞受賞作家である町田康。 このエッセイ集は パンクロッカー「町田町蔵」から作家「町田康」にいかにして変化していったかが伺える一冊。 自虐的な内容をテンポよく笑い飛ばして書いているところが実にカッコイイ。 後のデビュー作『くっすん大黒』の主人公 そのまんまな生活。 まさに生き方がパンクです。
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明るい♂
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3年間、何もしないで時代劇ばかり見ていた。まず思ったのは、うらやましいー! しかし、この文体は何だ!? 文章のリズムがすごい。 小人閑居して不善を為す、というが町田氏にこの言葉は当てはまらない。 なぜならこの3年間の後に処女作くっすん大黒を書いているから。 時代劇と酒三昧の日々も見事な芸の肥やしになったんでしょう。笑 「遠山桜が咲いてた?みたいだしぃ、今から出す?みたいにするからぁ、目ん玉ひん剥いて拝んでほしい?みたいなぁ」本書のハイライト(笑)
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アサノハ@DDD3待ち
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【覚え書き】ゆるゆる日常エッセイ。酒を飲んだりペンキ塗りのバイトをしたりライブをしたり。後書きは大槻ケンヂさん。
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Sakie
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町田さんのエッセイは、日々のくだらないようでどうでもいいようなことを連ねているために、人間性まで如何かと危ぶむのだけれど、それとは全く別の次元で、文体が強力に感染する性質を持っている。危険至極。本や音楽に関する部分も頭に入って来ない。なぜかと考えるに、『人生も物語もありゃしねぇ、無目的に瞬間だけが輝いてスパークしている』パンクの感覚に主軸があるからではないだろうか。私はつい、本に人生や物語を求める癖がついている。だから、読んで空回りして疲れるのだろう。
0255文字
ぼみ
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興味深い内容もあれば、言ってることはよくわからないけど文のリズムを楽しむ項目もあり。パンクファンとしては遠藤ミチロウの名前が出てくるだけで高揚するし、大槻ケンヂの解説はもう大興奮!テンションが上がりすぎて、無意識にひょえええええって言ってました。
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zirou1984
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約10年ぶりに再読する町田のヤンキーの初エッセー集は相変わらずのオモロー印満点ですね。創れど売れぬパンク歌業に嫌気が指し、努力してもムダなら俺はもう何もしねえ!と3年間ひたすら読書と時代劇とアルコールの海を泳ぐ生活によって体得した、落語よりも落伍者じゃわんって感じの己からも世間からも脱臼した抜群なグルーヴ感が見事に文章に憑依している。久々に肩の力を抜いた読書でははんと笑っていたところ、本書執筆時のマーチダの年齢に自分、追いついていることに気付きアサッテの方にへらへらとした表情を返して。無為に生きる人達。
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syuntaro
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【思わず笑える町田康の傑作エッセイ集】本作は、作家として芽が出る前後の町田氏の生活を綴ったもの。予想できたことだが、三年間何もせずに時代劇ばかり見て、酒ばかり飲んで、飯を喰って寝るという体たらくぶりである。そんな中で様々なことを考えていた町田さん。ときに塗装をしたり、ライブをやったり、映画に出てみたりと楽しそうである。そんなことをしているからだろう。独特のリズム感が生まれ、笑いがあり、少し毒がある文章が生まれるように思う。グループ感で読ませるのが少し面白かった。今回も町田節に酔いしれてしまった。
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