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華竜の宮(下) (ハヤカワ文庫JA)

感想・レビュー
441

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ころ
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ネタバレ上巻のプロローグが一番好き。地球規模で異変が起こる。その後に対応するため遺伝子改変し陸、海でそれぞれ暮らす人類。陸の相棒知性体。海の朋、海舟。そのなれはての獣舟。数百年でそこまで変わるかなって思いつつもSFなので頑張って着いていく。 そんな中生活をしているところをまたも地球滅亡までになりそうな危機。これはもう無理だと思うけど最期のときまで知性がある人間として終わろうともがく様は胸にぐっと来る。 エピローグは宇宙へ出ていく知性体。体はないからデータ?かつて地球という星があったんだといつか誰かに届くと良いな。
0255文字
Daffy
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壮大な話だった。上巻のうちは、やや退屈に感じることもあったが、だんだん面白くなっていき、下巻は一気にSF色が強くなり前のめりに読んでしまった。壮大な世界観の割には、地道な交渉による異文化共生や官僚文化など他の小説でもありがちな地味なテーマだが、異世界の世界観が作り込まれてるのでリアリティが凄く、興味深く読めた。SF的アイデアも驚異的で、ぶっ飛んでいるのに妙に説得力を持たせられているのは凄いと思った。強いていうならキャラがややテンプレ感があったこと。もう少し立って欲しかったと思う。
0255文字
ある計算円
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カァ〜 凄まじい読み応えだったぜ
0255文字
AstiN
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上巻最後に明かされた事態によって、さまざまな立場の人々が信念に則り悩み進んでいく物語に圧倒的な深みが追加されており、とても面白かった。この物語から繋がるラストの説得力もとても良かった。
0255文字
ナルピーチ
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下巻に移っても圧倒される程の壮大な世界観に呑み込まれそうになる。地球規模の異変に対して、政治的な権力争いや些末な小競り合いが続く中、主人公・青澄の外交官として担う役割り、警備隊長・タイフォンの貫き通した信念にはグッとくるものがあり、この小説のテーマの深さが窺えた。想像力を掻き立てながらこの世界に残された人類同士の共存の行方を見守った。続編『深紅の碑文』『リリエンタールの末裔』ではどんな物語が描かれているのだろうか。まだまだこのシリーズの奥深さは計り知れない。
0255文字
ポラオ
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●海面が大きく上昇した地球でどう生きるかという話から、さらにマグマが溢れ光がなくなり…という次の絶望まで話を広げる発想に驚愕。エピローグの次の段階に移行してもう人類も終わりなのか…を切なくロマンティックにほんの少しの希望とともにほのめかす終わり方も好みだった。他のシリーズも読む。
0255文字
ゆうこ
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「温暖化して水没した地球…」がきっかけで読み出した。決して絵空事ではなく私も遠くない未来に実際に発生してしまうと思っているからだ。SF小説にあまり接してこなかった今までが勿体なく感じるほどこの内容に圧倒された。今の形を持っている人がそのままでは生きられず、体の構造を魚に似せることで生き延びる世界。『…他人から殴られることはあっても、決して、自分からは他人を殴らない人間に…。』どうすればできるだけ多くの人が生きられるかを考え続けた青澄の生き方がすこし哀れになるところもありましたが、物凄い本に出会えました。
0255文字
山川欣伸(やまかわよしのぶ)
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260メートルもの海面上昇という未曾有の事態に直面した人類の姿を描いた、壮大で黙示録的な海洋SF巨篇。本作は、地球温暖化や環境変動の影響を強く受けた未来社会を背景にしており、陸上民と海上民という二つの異なる社会の対立が中核にある。陸地の大半が水没した結果、両者の間には深刻な確執や緊張が生まれ、彼らの関係はますます複雑化しているのだ。この対立は、ただ単に地理的な隔たりから生じているのではなく、文化や価値観の違い、歴史的な背景も絡み合っている。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

そんな本作の主人公は、日本政府の外交官である青澄誠司だ。彼は、アジア海域での政府と海上民との対立を解消すべく奔走し、交渉の場でさまざまな困難に直面する。特に、海上民の女性長であるツキソメとの交渉は、彼の運命を大きく揺るがすものとなる。ツキソメは人間の姿を持ちながらも、言語能力が欠如しているという特異な存在で、彼女が脳外科手術を受けて思考と言語を獲得した背景は、彼女の行動や思考を理解するための重要な要素となっている。

09/13 14:39
0255文字
ぶぶ
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人類滅亡の危機に際し、分断は深まり外交上の駆け引きは激化する。そんな中で主人公をはじめとした主要キャラたちは少し清廉すぎるようだが、この手の話はこういう人がいないと回らないのだろう。でも今の私にはちょっと感情移入しにくく、むしろ彼のAIアシスタントに若干共感してしまった。破滅が迫ってからの描写は非常にあっさりしているが、もしかしたらその段階で初めて、人類は本当に寄り添い手を取り合うのかもしれない。ラストはこれ以上なく物語にふさわしいと思う。マキの言葉がすべてで、この先を知りたいとは思わない。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

破滅が迫る描写のあっさりとした描き方は、かえって読者に考えさせる余地を与えてくれますよね。人類が本当に寄り添い合えるのか、という問いは、私たち自身にも突きつけられるような気がします。

09/13 15:03
ぶぶ

山川欣伸さん、ありがとうございます。はい、ラストは色々とかなり想像の余地を残し、考えさせる結末だなあと思いました。人類が本当に寄り添い合えるのか…これくらいの危機が訪れなければわからないのかもしれませんが、訪れてほしくはないですね。

09/13 16:59
0255文字
冬薔薇
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タグ無し海上民をめぐるタイフォンや、ツキソメのデータをめぐっての青澄とプロテウスの命をかけた攻防は、読み応えあり。キャラ、状況設定、描写など文句なく面白い。ラスト外宇宙への旅もロマンだ。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

タイフォンやツキソメを巡る、青澄とプロテウスの激しい攻防は、物語に緊張感を与えていましたね。二人の対立は、単なる個人の対立にとどまらず、人類の未来をかけた壮絶な戦いと言えるでしょう。

09/13 15:03
0255文字
ミスター
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ネタバレSFというより、ファンタジーな感じはした。果たして、地球に大異変が起きて、人類の大部分が死ぬというとき、国家なり政治が、これほどまで情熱を持って、人類救済に当たるだろうか?という疑問を持った。第一の異変後の政治的駆け引きは、ウクライナ戦争を知っている私には、甘く感じた。ゴルゴ13のような、無法な者が溢れるような気がする。これは著者もあとがきで書いている通り、「ロマンティシズム」溢れる物語であった。
0255文字
水無月・R
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ネタバレ様々な立場の人々が、それぞれの環境の中で、〈生き抜く〉ために政治的な策を巡らせ、対立し交渉する。強権的な実力行使に対抗する術も、痛みを伴うものであり、信念が押しつぶされたりもする。とうとう〈大異変〉が起こり、〈プルームの冬〉が続き、人類はどうなるのだろうか。ルーシィが生き抜いたのちの世界も見てみたい。宇宙空間へ進出した、アシスタント知性体たちの物語もあるのだろうか。青澄のアシスタント知性体・マキのコピーが宇宙に進出。青澄のパートで語り手がマキだったのには、こういう理由もあったのね。
0255文字
トーナ
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とても骨太なSFで良かったです。政治的な駆け引き、プルーム変動の原理などで頭をしっかり使う感覚があって、ちゃんと読書してるなって気分になれました。人類という種の終わりを迎えてまだ見ぬ誰かに自分たちの生きた証拠を託す、という結末にこれでもかとロマンが詰まってて震えます。いつかその文明が地球を見つけてやってきたり、同じように終末を迎えて繰り返したり、なんて想像するのが楽しいですね。あと、いかにもヒーローな青澄を常に見守っているマキの視点で進行するのが、読者の視点とかなり合致していて上手いなと思いました。
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

私も、プルーム変動の科学的な説明や、人類存亡をかけた政治的な駆け引きなど、読み応えのある作品だと思いました。特に、人類の終末という壮大なテーマの中で、青澄とマキの物語が丁寧に描かれていて、感情移入しやすかったです。

09/13 15:06
0255文字
クイックラック
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おおおおお面白かったあああああっ! 下巻に移って避けられない悲劇への対処に迫られる中、辛いエピソードが続く中、エピローグの最後の最後の一文にめちゃくちゃ救われた。遺伝子操作で生まれた海上民と魚舟の存在や、海面上昇の理屈、地上に残った人類が選んだアシスタント知性体との共生とか、世界背景の作りが緻密で丁寧に描かれているので端役の退場劇にも心動かされる。一人称視点が交渉人の青澄ではなく、彼のアシスタント知性体のマキってのも世界を冷徹に見渡せる役割として引き立ってた。凄い作品だった。ありがとう、面白かった
山川欣伸(やまかわよしのぶ)

私も、特にエピローグの最後の1文には感動しましたよね。絶望的な状況の中で、それでも未来への希望が描かれていて、読者として大きく心を打たれました。 遺伝子操作された海上民や魚舟の存在など、緻密に作り込まれた世界観も魅力的でした。マキの視点から物語が進むことで、客観的に状況を把握でき、より深く物語に没頭できたと思います。上田早夕里さんの世界観、本当に素晴らしいですよね。

09/13 15:06
0255文字
ゴロ
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海上民と陸上民の共生だけでも十分面白くなりそうな設定なのに、さらにもう一段高い展開が出て来て、キャラがどう繋がるのかと心配したが杞憂でした。三体ほどちんぷんかんぷんになる事なく、イメージできる範囲のフィクションで、かつ、魅力的なキャラと納得性の高い謎や設定、リアルな政治が揃った傑作⭐︎4
0255文字
鳩輪とわ
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ネタバレ海洋外交SF黙示録下巻。とても面白かった。 魚舟・獣舟や海上民の生活だけでも十分面白いのだが(『獣たちの海』)、長編では交渉や政治劇的な要素がクローズアップされており、歴史ものも描ける作者ならではだと思った。エンタメとしても非常にスリリングで読み応えがあった。 魚舟ー海洋民、陸上民ーアシスタント知性体の相棒関係の相似や対比が見事だったと思う。生きる権利は平等にあるという思想と、生き残ることは容易ではないので容赦なく死ぬという思想が全体を貫いている所が特徴的。
0255文字
タルシル📖ヨムノスキー
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ネタバレ全体を通してみると確かにSFではあるのですが、各国の思惑が交錯する展開は、現代、特にコロナ禍の政治情勢をトレースしたようでむしろ政治小説といった印象でした。後半のツキソメ争奪戦は状況が目まぐるしく変化し、青澄外交官の苦しい決断や、汎アジア連合の海軍の所属となってからのあの人の苦悩と結末など、胸が詰まるようでした。エピローグは急に未来の話になってしまったので、この間を埋めるであろう〝深紅の碑文〟を早速読みます。SFというとどうしても「宇宙」を想像してしまう私にとってこの物語は貴重な読書体験となりました。
0255文字
よう
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ネタバレ長かった〜。人類滅亡の危機が迫り、それに向かって動いていくところから始まる。。青澄誠司の、「何としてでもプロテウスより先にツキソメに日本国籍タグを打ち込むんだ!」という件が読んでいて熱くなる。人それぞれの正義と正義のぶつかり合いだった。人類が最初で最後に見た美しい輝きが何体もの赫き華竜に儚さを感じる。
0255文字
ひいらぎ
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ネタバレ暴力を使ったら外交官ではない、そうだよね。。。 そうして、マキは宇宙へ、ルーシィは海底へ。 作り込まれた世界観の中にはまれて楽しかったです
0255文字
記憶喪失した男
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ネタバレ遺伝子についての記述は下巻でも少なかった。魚舟が海上強盗団と戦っていたが、どんな戦いになっているのかいまいちわからなかった。
0255文字
烏龍茶
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下巻では、魚舟と海上民の関係性の美しさを強く感じた。タイフォンとユエヤー、ツキソメとユズリハ。極限状態で描かれる彼らのやり取りは、純粋な思いやりに満ちていると思った。上下巻を通じて、華竜の宮は物語の大部分を政治的な展開が占めている。悪意が目立つ部分もあり、人間の利己性に改めて嫌気が指す。そうした中で描かれる魚舟と海上民の関係は、尊さが際立って感じられた。作品全体では、ちょっと勧善懲悪的な感じが強く感じるところもあったけど、これだけスケールの大きな話をSFとして理論立てて仕上げた作者の力量に感服した。
0255文字
vivahorn
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(2023/10/28読了) 予想通りの結末となったが、避難民全員を救出することは無理な話。これまで唯一上手くいったのは小松左京の日本沈没の日本人難民のみ。生き残った人には未来に向けて頑張って欲しい。人間であるがゆえに間違いを繰り返すだろう。でも、人間には知恵がある。知恵だけが人間を救う。人間が人間であることを捨てても生きたい。全ては生きるために何をするか?に尽きる。上田早夕里さんは純文学方面に向かっている。それが彼女の現在の選択。いつか、オーシャンクロニクルの世界に再び戻ってきて欲しい。
0255文字
figaro
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海上民の日常が興味深いです。ツキソメの生い立ちの秘密も面白かったです。ただ、お話が政治的な駆け引きの比重が増えて軽いです。救済ネットワークの社会構造もよくわかりませんでした。現実には青澄のような役人はたくさんいるように思います。
0255文字
かおる
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黙示録的な展開であるにも関わらず、鬱展開にならないのは青澄を始めとする最善を尽くそうとする人々の奮闘と希望に満ちているからだろう。 原作版「ナウシカ」のようなニヒリズムが無いところも読後感が良い理由なのかも知れない。
0255文字
ハル
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ネタバレ官僚間、国家間の駆け引きやら謀略やらがどんどん加速して文句なしに面白いんだけど、これだけのボリュームなのにさらっと触れられたくらいの未消化の設定が多くてなんとも贅沢に感じる。いくらでも書けそうなのに。結末では一転して想像もしなかった思わぬ方向へ。災厄に対する著者のアンサーである前向きな結末もそうだけど作品全体を通してSFのロマンが溢れていてそこに惹きつけられる。オーシャンクロニクル読破しなければ。
0255文字
ひめの
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陸上民といわれる人工知性体を使う科学文明と、「魚船」という改変生物と狩猟生活を営む海上民。SFの科学的知見から創られる基盤に前者の典型的SFらしさと後者のファンタジーさが混じる。さらにメインに外交官としての青澄がそれぞれの文化、組織の仲介として駆け回るというとても現代的な描写の中で物語が進む。これら様々な生物、環境、人間、組織の思惑が絶えず変化し様々に影響を与える地球としてのシステム的世界観がとても面白かった。モノローグは青澄の人工知性体であるマキから語られ客観的に生物、人間の営みが書かれるのも面白い。
0255文字
kirdin
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ネタバレネジェスの思想、私は嫌いじゃありません。生き延びる・繁栄する者を線引きするというのは、ひとつの正義でしょう。もちろん、線引きの外側の人間にはたまったものではないわけですが。全員が生き残れないならば、身内を優先しようとするのは当然のこと。それでも理想を追い求めるのもまた正義なわけですが、私としては、人間の本質に沿った理想を描くべきでないかと思っています。うん、正義と正義が衝突する物語は、やっぱり面白いですね。
0255文字
on
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★4
0255文字
バンスライク
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ネタバレ汎アは海上民を減らすため無差別に攻撃し始めた。青澄は、暴挙を止めツキソメを保護しようと奮戦するが、新たな環境変化で人類滅亡の危機が迫っていた。現在の世界情勢を彷彿させる国家のエゴがむき出しになり理想や夢を持つものが倒れていく重苦しい展開ながら海洋ポリティカルアクション全開で政治的な駆け引きも面白い。アシスタント知性体・魚舟との絆が強固で悲しくも心にくる。SFとしても地殻変動や遺伝子操作を盛り込み、愚かな争いの末に如何なる状態になっても生き延びる決意の終盤は熱い。エピローグの知性体 マキの一言がとても良い。
0255文字
わたなべよしお
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ネタバレ これほどの世界を構築しておきながら、すぐにぶっ壊すのはなぜ?ほとんどが海となった地球をもっと味わいたかった。主人公にも感情移入ができない、というか、全然、好きになれなかった。とはいえ、AIみたいなアシスタントやツキソメら魅力的な人物もいるのにねー。まあ、とにかく、誰も活躍もしないし、世界の秘密も暴かない。それで地球は滅亡し、AI君が宇宙に旅立つ。このストーリー展開は理解に苦しむ。はっきり言って期待外れだった。
0255文字
烏骨鶏
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人類滅亡テーマって、若い頃すごく読んだけど、これは最終的にそれなのだった。でも、なんだか最後まで、滅亡が覚悟できなくて、この美しい世界がなんとか救われる展開はないのかと願ってしまった。歳のせいか。
0255文字
ざわ
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ネタバレ地殻変動により海の星となった地球。人類は世界を変えるより人類自身を変え、繁栄を続けようとする。国家観も現代から異なっていく中で、海の外交官を中心に人類の行く末を描いていくストーリー。そして最後は大噴火による氷河期と、最初だけでもボリュームのある設定なのに、ダメ押しがすごい。かなり面白かったが、設定の深掘りがもっと欲しかった。 最後はAIが人類は頑張るだろう的な感じで締めていたが、まだまだその後とかポテンシャルを残したまま終わった感じ。 他にも外伝的作品があるみたいなので、そちらも読もうと思う。
0255文字
tora
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おもしろかった。 結末のマキの、「だから何だっていうんだ?」がよかったですね。 シリーズ次も読みたいです。 青澄とツキソメが、晩年に茶飲み友達になったりしてないかな…
0255文字
あこん
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0255文字
ばろっさ
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オーシャンクロニクルシリーズ。 終末的世界、生物進化、人工生命体などなどSFてんこ盛りな内容。だが、揺るがぬ生命賛歌がベースにあり、読後は爽快だった。 次作や関連シリーズも是非読みたい。
0255文字
トタン素材
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科学で解決より政治で解決的なSF マキーー!
0255文字
ぼうず66
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オーシャンクロニクルシリーズ二作目。の下巻。 人類滅亡の危機に向けて人はどう生きていくのか?がメインテーマだが、結局のところそれぞれがそれぞれの立場で踏ん張っていくことしか出来ないのだろうね。 物語的には余韻を残して終わっても良かっただろうが、エピローグまできっちり書いたことでハードSFとしての格が上がってる気がするな。 『ごくごく些細な幸せを守るために、惜しみなく闘える人間になりたい。言葉の力だけを信じて、言葉の力だけで闘うんだ…』
0255文字
orca_me2
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ネタバレ陸と海の決着がつくのかと思ったら、最後地球を飛び出して行ってしまったのでちょっとびっくり。SFらしい終わり方だな。
0255文字
猫毛雨
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オーシャンクロニクルシリーズ。 話がどんどん終わりに向けてぐんぐん進んでいく。その逃れられない終わりはたしかに、ひどく美しかっただろうなあ。 最後まで足掻き、対立し、協力し、夢をみる人類。どんなに頑張っても犠牲になるのはやはり弱いものなんだろうけど。 ツォン兄にいまいち納得いかなかった。 純粋に、「言葉」によって、もしくは「記憶」によって構成されるってどんな気分だろう。
0255文字
平楽
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人類滅亡を前に人はどう過ごすのか。狂乱の果て、争い殺し合うのか。はたまた心穏やかに皆で助け合い、最後の時を迎えるのか。後者を目指して青澄はひた走る。権力者への根回し、現場の人々の説得、アシスタント知性体のマキもドン引きの正しく命がけの働きぶり。より良く生きることに対する貪欲なまでの悪あがき。今この時世の中、本書を読めて心底良かった。むしろ読み終えるのが嫌であえて時間をかけ読み耽った。著者は神戸の震災で家族を亡くしている。その上でなおこの力強くも生命讃歌に満ちた小説を上梓してのけるとは、敬服の念に堪えない。
0255文字
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華竜の宮(下) (ハヤカワ文庫JA)評価64感想・レビュー441