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歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫)

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ブラックジャケット
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ネタバレ流行作家として量産体制に入った頃(1961年)のミステリ作品。税務署員の汚職がベースとなった連続殺人事件で、供応に慣れた官に大胆なメスが入った。まずは武蔵境の郊外の畑で死後二ヶ月の腐乱死体が発見される。被害者は元税務署職員沼田嘉太郎。新聞記者の田原典太が取材に当たる。沼田は以前に税務署内の汚職の責任を負わされて退職。彼は復讐の機会を狙っていた。そして第二、第三の殺人事件。自らの権力に麻痺するノンキャリ、キャリアが手を汚す実態を解明する。腐敗した組織、自浄作用もなく崩れるばかり。 社会派面目躍如の力作。
0255文字
グラスホッパー
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ネタバレミスリードですっかり騙された。甘い汁を吸う税務署官吏、歪んだ人生を歩むエリート。知らないことがいっぱいあるんだろうな。
0255文字
ひめちゃん
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ネタバレ冒頭の張り込みは脱税を把握する為の行動と思ってたら違っていました。また、怪しい登場人物が殺されると椅子取りゲームみたいに犯人は絞られます。犯人は予想通りでしたが伏線や展開は面白かったです。
0255文字
MISM
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ネタバレ警察の陰険さ、縦社会、権力闘争などに焦点を置いた作品は多々有りますが、「税務署」が舞台なのは新鮮でした。 「歪んだ複写」とは税務官司の汚職や保身など歪んだ人間がまるでコピーするようにどんどん増えていくのを嘆いているという事なのでしょう。 最後の数十ページまで犯人は分かりませんでしたが、本作品の人間の負の連鎖は現代にも通ずるものがあると思います。 だからこそわれわれ人間は心構え、行動、考え方、関わり方をいま一度考え直すべきではないかという事を松本清張先生は教えて下さっています。
0255文字
1goldenbatman
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ネタバレ権力は腐敗する。 エリート意識にまみれた人間は、カイダンを踏み外せば転落する。重税にあえぐ弱者は見捨てられ、大口納税者だけが優遇されてしまう・・・など複数のいまだに解決できない問題を提起した作品である。
0255文字
富土士地
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ネタバレ2冊目。これはこれは、内容も薄口で詰めも相当甘甘。でも1日で読み終わるからいいね。 ところで、なぜ隣部屋の若奥さんが執拗にクレームしたのか意図が謎。
0255文字
せいる
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ネタバレ多分、現代にも通ずるんでしょうね……。ある意味、「砂の器」の別職業版みたいなとこもあるかも。
0255文字
ks3265
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ネタバレ税務署職員の腐乱死体から物語りは進む。キャリア組の悲哀というか、実態は昭和の時代も今もそう変わっていない。税務署が庶民から遠い役所であることも、近寄りがたい点もなにも変わらない。松本成長の本は、今でも舞台を現代に置き換えたりして映像化しているが、話の骨子がしっかりしているのでちっとも古びたりしない。偉大な作家だと改めて思った
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