1〜5章はキリスト教について知らない人の疑問に応じる構成になっており、所々聖書解釈を巡る論争的な部分に足を踏み込んでいる。例えば3章では「聖書の言葉は、一言一句間違いのない、神の言葉」という立場に対して、聖書に歴史的事実と異なる内容が含まれている事を示唆したりしている。(必ずしも両者の立場は矛盾しない、という立場もあったりはする)
「聖書を読む上で大切なのは、事実性ではなく、そこに表された真実のメッセージなのです」というくだりは、聖書考古学の成果を汲んだ上で信仰の産みだした虚構の価値を強調した遠藤周作の思想を彷彿とさせるものだった。また読みたいなぁ、イエスの生涯。
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