形式:文庫
出版社:東京創元社
フレデリカとヒルダは何をしているんだよ。早くするべきことをしなさいな、と思うなど。
P173「どれほど非現実な人間でも、本気で不老不死を信じたりはしないのに、こと国家となると、永遠にして不滅のものだと思い込んでいるあほうな奴らがけっこう多いのは不思議なことだと思わないか」P174「人類の文明が生んだ最悪の病は、国家に対する信仰だろう、とヤンは思う。だが、国家とは、人間の集団が生きていくうえで、たがいの補完関係を効率よくすすめるための道具であるにすぎない。道具に人間が支配されるのは愚かしいことだ」
マテリアル「政治の実相はただひとつ」「少数による多数の支配です」「全体を一〇〇として、そのうち五一をしめれば、多数による支配を主張できます」「ところがその多数派がいくつかのグループに分裂しているとき、五一のうち二六をしめれば、一〇〇という全体を支配できます」←まさに派閥政治。投票数の半分以下の支持で7割以上の議席を獲得できる小選挙区制の問題にも通じる。
また、ラインハルトの宣戦布告後、すぐにユリアンに駐在武官としてフェザーンへ赴任するよう命令がくだります。勿論、同盟政府からのもの。渋るユリアンに命令だからと言いつつ、何をしてきて欲しいか伝えるヤンはさすがです。 「フェザーンにはたしかおれの従兄がいたと思うが」と言ったのは、ポプランの良きライバルであるイワン・コーネフ(ただし、一度も会ったことはないとも言っています)(続く
この従兄は、旧版で声優が鈴置洋孝さんで一緒だった 自治領主の補佐官ルパート・ケッセルリンク、では勿論なく、ヤンの旧友で、ルビンスキーからスパイを命じられている ボリス・コーネフ。「神々の黄昏(ラグナロック)」と名付けられた銀河帝国による自由惑星同盟への侵攻は 次巻が本番となります。
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フレデリカとヒルダは何をしているんだよ。早くするべきことをしなさいな、と思うなど。