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失われた町 (集英社文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
3

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_apojun_
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ネタバレある日突然町が消滅する。それは予めわかっていてるのだが、町に住んでいる人もそれを受け止めている。しかも30年ごとにそれが繰り返されている。 キングあたりが書きそうなモダンホラーかと思いきや、その消滅に関わる人たちを丁寧に描いたなんとも不思議なお話。 消滅に関与することによってもたらされる汚染のように具体的なイメージを思い浮かべることができないものも多く、とっつきにくい一面もありそう。 大抵、こういう時は末尾の解説やあとがきで「なるほど」と思うことも多いのだが、この本にはそれもなくちょっと消化不良気味。
0255文字
しょこらび
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ネタバレ私たちの世界と似たようで、異なる世界。三十年に一度、一つの「町」が消滅する。住民たちは消滅することに気づくことはできるが、「町」は逃れることを許さず、失われることしかできない。消滅した町に関するあらゆる物は、管理局によって全て削除される。残された人々は汚染だといい、近寄りはしない。 管理局、消滅耐性、分離者、回収員など様々な登場人物がいるが、それぞれが違う思いを抱えながら消えゆく町を受け入れ、先に進んでいく。登場人物が話が進むごとに繋がっていくのが読んでいて面白かった。
0255文字
慎也
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ネタバレ「終わりの始まり」という印象が強く残った。終わるということは全て無になったり、全ての機能が停止するわけではなく、そこから新たなものが生まれたり上乗せされたりするんだなと再認識した。 でも、それは当事者ではなく、あくまでも物語を外側から見ている観客の立場だからこそ冷静に納得できることであって、理不尽な「終わり」に見舞われた当事者の立場だったら、自分らしい振る舞いも出来ずただただ自暴自棄になるか無気力になる風景しか想像できなかった。 ただ、絶望は希望の入り口だと信じたくもなった。
0255文字
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失われた町 (集英社文庫)評価67感想・レビュー3