形式:単行本
出版社:大和書房
形式:Kindle版
業務プロセスと人間を切り離すことはできない、人間こそが問題の原因であり解決の手立てとなる。信頼関係を築くために、自分の部下に気にかけていることを態度できちんと示す。チームの抱えている業務を全員が把握して、各々が進んでヘルプしやすい体制を整備する。何が何でも成功するという強い意志がリーダーには求められ、それには内的or外的、利他的or利己的ということとは関係ない。
コンサルタントさんに解決をお願いするなら、社内の人にフラットに聞き取りしてもらって、まとめてもらって、話し合いの司会をしてもらうのが良いのかなあと思ったけど、そんな単純な話でもない?
数値目標の章に登場する自動車のダッシュボードの比喩が秀逸。数値管理で「進捗状況をモニタリングできる」「警告を受け取れる」と考えがちだが、ダッシュボードだけ見て道路を見なければ衝突してしまう。組織としての意思決定をコンサルやツールに委ねてはいけない、との指摘はその通りだと思う。人間の不合理性に目を向けた筆者の主張は行動経済学やミュラー『測りすぎ』の知見とも平仄が合う。個々の標準化ではなく個性の相互補完によって能力が最大限に発揮される社会、組織であってほしいし、そこで活躍できるようになりたいものだと考える。
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