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ネット社会の「正義」とは何か 集合知と新しい民主主義 (選書)

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tolucky1962
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評価基準と解がない大規模問題は細分化した知で解決できず政治・官僚が決めるが,集合知と熟議が必要。ネット行動記録・集合的無意識の機械抽出は設計者が介在する。効用最大化が正義の功利主義。人権が正義の自由主義。伝統的共通善が正義の共同体主義。自由主義の制約条件を満たす功利主義で検討すべき。共同体主義の共通善は非明示的に機能する。リーダーが合意を目指して議論をまとめる。集合知的民主主義はボトムアップの熟議を下位から上位集団の結果が送られる。多数決でなく熟議で意見集約をする時間と手間が必要だ。
0255文字
hiyu
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とかく正解がない領域における議論の在り方、志向性については興味のあるところ。実はちょっとついていけなくなるところもあったのだが、集団の数という視点で見たそれぞれの主義主張は確かにと思わせるところがあった。
0255文字
qbc
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インポート
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いけだのどん
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難しい。「集合知と新しい民主主義」とあるので集合知礼賛の本かと思いきや、その難しさを自覚しつつもその方向性は見据えつつ、アプローチは慎重である。哲学者の言葉や概念を用いて論じる場面が多いので、いわゆるITやらネット上においてどうこうという話はあまりない。具体的な事例もあったが、ある問題についての多様な意見をどう練り上げてまとめていくのかはそれをまとめる人の力量にかかっているようにも思える。そう考えれば「新しい民主主義」というのも、個人的には難しいように思う。
0255文字
monado
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前半は一般意志2.0の考察と批判、アローの定理をつかった批判はなるほど納得。 後半はサンデルの論議をなぞりつつ、功利主義・自由主義・共同体主義をうまいこと組み合わせた階層モデルについて論議する。単なるモデルではなく、小説風の具体例で考察するところが面白い。
0255文字
hideko
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集合知の使い方
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kanaoka 57
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共同体主義、功利主義、自由主義の3つの正義論のいずれが馴染むかは、社会集団の規模がポイントになるとのこと。身体・情動から価値形成される共通善は原始共同体において、普遍・抽象概念として鍛えられた自由主義は、グローバルな社会において馴染むなど。マイケル・サンデルの「これからの正義の話をしよう」より、深い洞察が得られる。
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Riopapa
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ネタバレネット社会となって、普通の人たちが意見を公にできる時代となった。正解がある問いには集合知は有効だが、正解のない問いに対しては集合知を導くリーダーが必要。
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ねこにゃん@しばらくつぶ少なめ
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正解がないと言われる政治的決断を含む公共問題等に対し、ネットを利用したアマチュアの集合知の活用についての論文。具体的問題を取り上げての議論はとても興味深く、意見を集める事は有効だろうが、問題はどのようにして立場の異なる意見を集約するかということだろう。民主主義の一方法としてネットが利用されるのは悪くないかもしれないが、肝心なのは意見集約だろうな。
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izw
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政治や経済で、いわゆる正解のない分野の問題の議論(熟議)の仕方を示している。ネット上での熟議、といっているが、ネットをあまり強調していないので単に議論の仕方を示しているように見える。 2.3一般意志2.0は、東浩紀「一般意志2.0---ルソー、フロイト、グーグル」の批判。方向性は評価しつつも、議論が甘いとの批判は面白い。是非一読を勧める。
0255文字
壱萬参仟縁
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3・11原発事故の苦い経験をプラスに転じることも可能(27頁)。生命活動の保存発展にたちもどる知と、機械的効率の向上を追求する知とは質が異なる(37頁)。集合知とは、群れをつくり、協働することで、個体の生存能力をこえた機能を果たす(40頁~)。この間の拙講義でご指摘のあった、ロールズの無知のベールは、カントの議論が下敷きとなる。全員自分がどんな存在か知らない無知のベールでかぶれば、平等の原初状態となる(142頁~)。
壱萬参仟縁

市民大学院はこのような相手の上下をとりあえず置いておいて、自由に議論する平等を担保しているのだろう。感情的共感にもとづく共通善(281頁)。自由主義の制約条件を念頭におきつつ、功利主義の効用関数にもとづいて公共的正義のあり方を検討する。共同体主義の共通善は、具体的な選択肢の設定においてしばしば非明示的に機能する(傍点282頁)。これからの共通善を考察するのには最適な1冊。

11/21 09:35
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えむa
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公共哲学の三つの潮流について解りやすく説かれていて興味深かった。練習問題もなかなか読み応えアリ。一見SFみたいな集合知民主主義だが、可能性は感じる。正義基準として提示されたU-LUCモデルだが、三つの正義基準のええとこどりははたして可能か?実現にはネット熟議を統括できる力量のあるリーダーの養成がまず必要かも。
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Hisashi Tokunaga
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第七章から読む手があるね。ちょっと気になるので掲載します。「(ルソーのいう)一般意思という理念はロベスピエールのジャコバン党独裁に悪用されたが、下手をするとせっかくの一般意思2.0(東浩紀の)も、コンピュータ独裁と人間性抑圧への道を拓いてしまうだろう」P276ほか。ジャコバン、ロベスピエールの評価って著者の見解が定説なんだろうか?これを払しょくしないと、せっかくの名著が台無しになるだろう。ともかくも、本著作はビッグデータ、アマチュア集合知論への警鐘のひとつとして読まれるべき好著です。練習問題は秀作。
Hisashi Tokunaga

集合知民主主義の統合モデル=リーダ、熟議、メンバーの安定的共通条件⇒ここで小規模集団での効用を確認できるとの前提が披瀝されるが、果たして実体的にそうだと言えるだろうか?地域でのコンセンサスを得ることは想像以上に難しいのだが。

11/08 22:20
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