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神の棘II (新潮文庫)

感想・レビュー
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優希
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ユダヤ人大量虐殺を命じられ、生涯消えぬ汚名を負ったアルベルト。救済を求めつつ命を落とす兵を眺めることしかできないマティアス。激戦下のイタリアで2人は行動を共にすることにしたのは必然のような気がしました。詠唱と聖歌のどちらを聴くことになるのか。2人の奏でる哀歌が導く道に引き込まれました。面白かったです。
0255文字
kawa
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精薄児絶滅計画の阻止に始まり、ロシア戦線、イタリア戦線そして戦後の戦犯裁判まで場面は目まぐるしく変化する中でのアルベルトの行動のミステリーも明らかに。読みどころ連続なのだが長編に話してんこ盛りで食傷気味・消化不良が正直なところ。各々はマニアックで興味深いテーマ、いずれ再読チャレンジするかも・・。
0255文字
アンパンマンX
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ロシア侵攻により勢いを増すナチスにより、ユダヤ人への迫害はエスカレートする。そうした中で、妻”イルゼ”のスパイ容疑から”アルベルト”も武装SSに転属となり戦線に赴く。そして、そこで行われた虐殺行為に嫌悪しながらも手を染める。一方、司祭を志す”マティアス”も徴兵によ衛生兵として戦場に赴く。連合軍との激しい攻防の中で神の救いを乞う人々を前にして、自身はあまりに無力だった。そして、その思いを教皇へ直訴するが・・・。そして、終戦。互いを認めた二人が静かにコーヒーを飲む姿こそ神々しい。
0255文字
aika
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衝撃の連続だった上巻は、序章に過ぎなかった。善と悪の二項対立で語られがちな連合国軍とドイツを、そこに存在する人間たちに光が当たることで、歴史の深層に潜り込む感覚になりました。ユダヤ人など無辜の人々を襲う苦難を知りながら、神の代理人であるカトリック教会の首脳たちが沈黙していることに怒りをたぎらせ、不屈の精神で人々を救おうとするマティアス。SSの中で遂げてきた華々しい出世から一転、ソ連やイタリアでの戦争に従事し、虐殺に手を染めるアルベルト。ふたりの酷く哀しい再会が描かれるたびに、祈るような気持ちになります。
0255文字
BATTARIA
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どうしようもなく腐り果てた存在なのに、最後の最期に多くの人たちが救いを求めることに応えることで、その権威を保ち続けたカトリック教会。単純に善悪や好き嫌いで云々できる存在ではない。消化し切れない読後感を片付けるには、もう一度読み直すしかない……たぶんムリっぽい。
0255文字
小雀✡ずーっと積読減強化月……
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アルベルト、イルゼ、フェルシャーの複雑な関係や隠されていた真実が明らかになる。待て待て、フェルシャー!あんたソレはダメだろ…。アルベルトもマティアスも予想以上にスッキリした顔してたけど、全然納得出来ない。  戦争の裁判は何処の国でも全くもって理不尽だ。
小雀✡ずーっと積読減強化月……

勝者は何をしたって裁かれない。

01/26 14:47
0255文字
ふるふる
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今年読んだ中で一番かも!
朗読者

そうですよね。私も読み終えたときにそう思いました。

12/23 16:44
ふるふる

朗読者さん、コメントありがとうございます。 ここ何年か感想を書くのはやめてしまったのですが、この本についてはひと言書かずにはいられませんでした。

12/24 13:59
0255文字
かず
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第2巻。戦後生まれの私は西洋史は高校までの授業やせいぜい小学生の頃に読んだアンネの日記、大人になって観たシンドラーのリストや他の映画、戦争ものの小説でしかこの頃の事は知らない。ユダヤ人虐殺は知っていたが障害者虐殺の事は恥ずかしながら本作で知った。戦中のローマ教会もナチス擁護も知らなかった。 第1巻に続き読むのが辛い話ではあるがラストは救いかな。
0255文字
bookshelf_yt07
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上下巻合わせて1000ページ以上に及ぶ大作。第二次世界大戦下のドイツやイタリアを舞台に、修道士としてナチスから迫害される人々を守るマティアスとナチスに入党したアルベルトの2人の視点で物語は進む。当時の悲惨さや残虐さが分かり、胸が痛んだ。
0255文字
はるき
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 愛のために悪魔に魂を売る。そんな安っぽい言葉を連想した自分を反省する。彼が殺めた幾百の人も、愛し愛される存在だったのだから…。最後まで怜悧な男の別れの言葉に、心をえぐられた。
0255文字
scintaro
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読み応えがあった。親友同士最後の最後は心を通わせることができたのかな
0255文字
*takahiro✩
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心にずっしりと重い本でした。戦争に翻弄された若者たちの受難の物語り。受難としか言いようのない、その時代に生まれたことだけが不幸な彼ら。読むのにとても集中力が必要でしたが、バチカン以降は涙が止まらなくてなかなかページを捲れず何度も立ち止まりました。当たり前ですが奇跡は起こらず。最も神に愛されたのが彼だと信じたいです。
0255文字
雨の音
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タイトルの意味を考えさせられたナ。棘って緩慢に続く違和感と痛み。テオがそこまで、いやそれ以上到達しているからこそ、わかったんやろな。怪しい記憶を辿ると、Ⅰはアルベルト側からⅡはマティアス側から?イルゼの話、フェルシャーの話…見えてくる知らなかった事実と彼。戦争、宗教、歴史。そうかー、須賀さんは史学科を出てさらに。(解説必読)「沈黙」を思い出す。「神が存在するなら、なぜ」という問いー祈るだけでは生きてゆけへん。宗教の限界がここにも。何かや誰かに頼る=自分の足で立っていない…それでええの?って話ですやん。
0255文字
ねこめ
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人間が今際の際に求めるものとは?ナチスの圧政下において宗教の立ち位置と意味、司祭の勤める役どころについて考えたのははじめて。ナチスの惨たらしさは今さら言うまでもない。しかし戦勝国のやり口もかなりのものだし無辜の民を苦しめた事に変わりない。戦争の正義や勝敗って何なのかしら。領土問題や思想、人種…闘って得なければならないものが多すぎて、闘いから人類が解き放たれるのは難しいと暗澹たる気持ちになる。 すごく落ち着かない生活をしていても、須賀しのぶさんの筆の強さにここまで引っ張られて読んでしまった。すごい小説です。
0255文字
鳩輪とわ
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ネタバレナチス政権下のドイツを舞台に受難を描く長編。カトリックの諸要素(受難・告解)がストーリーに上手く組み込まれており、かつ終盤ではサスペンス要素も加わる力作。良かった。 正直、最後はアルベルトがブラザー・パウルに告解して赦されるEDだと思っていたのだが、まったく異なる絵面で〆てきた所にセンスを感じた。読者が脳内で組み立てた絵に"ならなかった"ことに意味を持たせている点が粋。 告解をしないので赦されない。死ぬ瞬間まで罪を背負っていく。まさに茨の道だわ。
0255文字
♪ぶるぼん
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ネタバレナチス下のドイツ、かつて同じ学校で学んだ2人、マティアスとアルベルト。その2人が進んだ道の物語。 いつも思うのだけど、やはり戦時下の物語はどの国でもきつい。正義の名の下に行われた残酷な仕打ちは、目を背けたくなります。ただただ、時折再会してしまう2人の物語かと思いきや、ラスト100ページちょっとで起こる大どんでん返しに言葉を失います。まさか、こんなことが! ものすごい壮大な物語だったのに、こんなことを仕込んでたとは!とミステリー要素にまったく気がつかずに読んでた自分は、言葉も出ないほどびっくりするばかり。
0255文字
麻由
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ネタバレハヤカワミステリワールドではなく早川文庫の作品として読めたのは幸運だったと思う。ナチ政権下のドイツでのキリスト教という舞台で大変真面目な歴史物として書いていることそれ自体が最大のミスリードで、シリアスな歴史小説だなと思って読んでいたのでラストは真後ろから弩級の衝撃を受けて思わず呆然。真のどんでん返しとはどんでん返しがありそう、ひいてはミステリ要素があると一切思わせない筆致の上に成り立つとはこの作品のことだと思う。マティアスがアルベルトのたった1人の理解者として終えるラストも良い。面白かった!
0255文字
たぁにい
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信仰心など持たない私でも、苦しい時は手を合わせ神仏に祈る。信じていなくても救われたいと願ってしまう。天国も地獄も作り出すのは人間。過去これだけの悲劇を経験してもいまだこの世界で戦火は消えない。読み終えて、ただやるせなくて無性に叫びたくなった。どこかひとつ違う選択をしていれば… 何かがひとつ違っていれば… どうしてもそう思ってしまう。渦巻く気持ちを文字にすることがひどく難しい。暫く忘れられそうにない。読むのに時間がかかってしまったけど本当に出会えて良かった作品。貸してくれた友人に心から感謝を。
たぁにい

こちらこそ、貸してくれてありがとう。これは読むべき作品だったよ。上手く言葉にならないけど、いろいろ語りたくなるね。

04/30 06:53
みやこ

今度是非〜♡

04/30 08:15
3件のコメントを全て見る
0255文字
朗読者
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傑作。読み終えて、真っ先に読み返したのはⅡ巻p558のイルゼへの手紙。私の「心に残る10作品」の1位に置きます。「容疑者Xの献身」と「朗読者」の良い点を掛け合わせた傑作です。イルゼよ、ああなんてことだ。でも、悔しいながらわかってしまいます、イルゼの心を。ああ無常。ヒトラー率いるナチスは、今のプー○ン率いるロシアと完全に重なるのでここまで心に響くのかもしれません。紛うことなき傑作です。明日あの人にメールしよう。ぜひ読んでほしいと。
0255文字
東森久利斗
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狂気の聖戦、ナチス政権下ドイツ、修道院/教会と戦場を舞台に襲い来る過酷な試練、愛と勇気の叙事詩。ドイツな視点が新鮮。カトリックとナチス、修道士と親衛隊、排他的、特権階級な世界に君臨し身も心も支配する神の存在、圧倒的なチカラ。神への信仰、狂信、忠誠、服従、懐疑、恐怖、葛藤。粛清、安楽死、断種、ゲットー、強制収容所、ホロコースト、…、神と正義の名のもとになされた人類史上最悪の蛮行。贖罪として赦されるべきか否か。政治と権力、虚飾の世界、人間社会の縮図、ヴァチカン。愛のチカラに勝るものなし。
0255文字
malico
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ネタバレ正直、メイン数人以外は名前が入って来ず。 ただ、そんなことどうでも良いくらい、 読み応えがあった。 何か一つでもボタンが違ってたら、アルベルトの人生は変わっていただろう事がつらい。 最後のワンチャンあるかな?とおもったけど、やってきた事が重すぎてやはりそうはならなかったなと。 最後のコーヒーを一緒に飲める友だちがいたことが最後の幸いだろうと思った。 その友だちであれたことも、もう1人の主人公にとって幸いだっただろうと思った。 戦争辛い
0255文字
秋瀬
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ネタバレI、II合わせて。序盤は話の方向性が分からず読む速度が鈍る時もあり、IIの方が面白かった。人や事件が多くて読むのが大変。Kindleの検索機能が大活躍。戦争なので誰もが悲惨な経験をするが、中でもアルベルトが報われなさすぎて辛かった。多くの人を殺した一方で、彼も搾取され続けた被害者でもあるように思う。もし自分が戦争を経験していて、被告人と何らかの形で関係があったら、判決をどう思うのだろうと考えてた。それだけでなく、アルベルトは何故最後に笑顔だったのかとか、宗教が持つ救いの力とか様々なことを考えた読書だった。
秋瀬

読んでる間引っかかっていた部分の伏線を、鮮やかに回収していく部分は、一方ではすっきりし、一方では暗い気分にさせられ。戦争という重いテーマなので感想も色々出てきて書き切れないなという気持ち。時間を置いてまた読んでみたい。

02/19 15:51
0255文字
半べえ (やればできる子)
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★★★★
0255文字
あいうえお
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ネタバレ密告については予想通りだったが、ラストにかけて色々な伏線が繋がっていくのに圧倒された。 試練は神の愛故であり、死ぬ前に全てを赦されるのが救いだとして、死の間際に聖体を欲する兵士の気持ちはわかる。一方で、望まずして神に与えられた試練のために罪を犯し、またそれを神に赦されることこそが救いなら、人は何のために苦しむのか。 神の愛を信じ赦されることが幸福なのはそれを信じる人達の間だけであって、ラーセンにとっては違ったんだと思う。誓いも罪も自分で抱えたまま、一人幕引きをすることが彼にとっての幸せだったのではないか。
0255文字
とらまめ
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7点 関わる人間を絶望に追い込むナチス。 ヒトラーという人間を知りたくなった。
0255文字
しょーちゃん
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これまた須賀さんらしい一冊。この大変な時代を信念を持ってなんとか生き抜こうとする姿が眩しい。今回の舞台はあんまり考えたことがなく、そこもなかなか興味深かった。 相手の呼び方がお前から君に落ち着く最後は、アルベルトにとってある意味本当に人生で一番穏やかなときだったのかもしれないなあとしみじみ。いろんなことがあったけれど、それでも、マティアスにもアルベルトにも、お互いがいて良かったね、と言ってあげたくなった。
0255文字
だてこ
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ネタバレツラい...ツラい...アルベルトも時代に翻弄された一人だったんだな。。安楽死施設の密告は彼だろうなと思っていたけれど、その裏にそんな事情があったとは、、最後のマティアスへの言葉で号泣。同情なんてしたら嫌がられそうだけど、あとはただ、彼の最後に苦痛がないことを祈ります。
0255文字
もみじ
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ウクライナの地名も登場して、今の戦闘と重なって見えました。 登場人物のどの人生も自分の人生でなくてよかった。 そんな現実を歩んだ人が今もかつても多くいることを思わされました。 戦時中、日本でもキリスト教会が天皇を拝んだと聞いた事があったけど、ドイツもそうだったのか…と。 何故だか「パタリロのバンコラン」が頭の中でアルベルトとして映像化されていました。
0255文字
davikam
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3日で一気読み。上巻の読了から少し間があいてしまったが、それなりにすんなりと話の中へ入れた。 読み進めるのも辛くなるような場面もある。でも読み進めずにはいられない。うまく感想を言葉にできない。言語化するにはもう少し時間がかかりそう。 誰も信じられない世界の重くて暗い中の、信仰と愛と友情。そこに真実と美しさを見出せることもあるんだと。
0255文字
小夜風
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【所蔵】第二次大戦下のドイツのこともイタリアのことも何も知らなくて、いろいろ衝撃だった。辛く苦しいことを「神に愛されている」と思えるなら、信仰って幸せなことなのかもしれない。それは日本人にはとても理解出来ないことなのかもしれない。それでもこの物語を日本人が書いたことが凄いこと…逆にドイツの人には書けなかったことなのかもと思う。アルベルトの任務が、先日観た映画の場面と重なって、恐ろしさに震えた。誰かのせいにしてしまえば少しは楽になれるのかな。最後、全ての罪を背負って微笑む彼の姿に、涙が溢れて止まらなかった。
0255文字
るるじ
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修道士マティアスとナチ組織に属するアルベルト、元旧友同士の2人の主人公の話の続き。自分を守るのも大変な時代の中で多くの弱い者を守るために奔走するマティアスと組織(と自分の信念)に準ずるアルベルト。非道なアルベルトにどうしても理解ができずにいたが、最後に彼なりの信念や全てから解放された晴れやかな笑顔に胸のつかれる思いがした。全編通じて、今のウクライナのように戦争によって立場の弱い市民が犠牲になるんだなあとつくづく考えさせられた。
0255文字
水曜日
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ネタバレアーレントは凡庸な悪とアイヒマンを表した。ミルグラム実験等で他者の責任の元では非道な行為をすると証明され、作中では教会に批判的だった軍人が赦しを乞う。アルベルトだけが罪を生涯手放さなかった。最期もマティアスに望んだことは食卓を囲むことだったというところに彼の生き方が表れている。 全ての謎が明かされる章は感嘆するばかりで最初から読み直せばまた違った印象を受けるに違いない。何度読んでも面白い作品だ。 戦後裁判や敗戦国に対する対応も描かれている。私たちは同じ過ちを繰り返してはならない。 参考文献も読みたい。
0255文字
910
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「革命前夜」「また、桜の国で」に続く須賀しのぶさん3作目。戦時下の惨さ、異常事態に置かれた時の人間の愚かさ、そして列強に連なる大国や権威の傲慢さに容赦がなく、それでいて人間が懸命に生きる様を書く筆致がとにかく見事だなと感嘆した。こんな人たちが居たかもしれない、と思わされる丁寧な史実エピソードの拾い方も相変わらずお見事。有名な戦いや事件はあまりメインでは扱わず、細かくネタを拾って有名エピソードが「発生」することの効果を最大限高めているのも相変わらずすごい。
910

イタリアが決して要領よく「いちぬけ」したわけではない惨劇「カッシーノの戦い」に焦点を当てているの舌を巻いた……。

04/20 22:40
0255文字
トッチ
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殺戮、疑心暗鬼、痛み、憎しみなど後半も重いテーマ。普通に考えればアルベルトは完全に「悪い奴」としか思えないけれど、決して憎めず、更に悪者に出来ない程に人物設定が熱い!!アルベルトの数々の行為は、神ではなくマティアスが赦したのかなぁと。最期の笑顔にその意味も含まれて欲しい。。苦しい時代の中でただただ真っ直ぐで、ある意味誠実で、不器用で、そして必死に生きた2人の物語でした。これは再読決定です🙋
0255文字
Kimi
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戦争と宗教。ウクライナの状況を目の当たりにしている今、この本を読んで色々と考えさせられた。
0255文字
りんご
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ナチスのSSとして命令に従うアルベルトと、司祭を志し迷える者達の魂の救済を行うマティアス。戦争は終盤戦。2人とも自分の立場での振る舞いに迷うのです。人間は虫けらではない。こんな当たり前のことがわからなくなる狂気の戦時下、自分がやるべきことは何か?終わりが近づくにつれてあの時のあれやこれがつながってきます。人はたくさんの罪を背負って生きている。作中で“自分たちにはどうすることもできない。こんな時に頼れるのは神のみ”みたいに言ってる(うろ覚え)。この宗教観は自分にゃないよね。
くまヨン

おーおー。長旅お疲れさま( ´_ゝ`)↑の読み方初めて知ったー( 。゚Д゚。)ついついジャスラック的に読んじゃう。この宗教観は私にもないなー。人は縋るもんが何もないと神に行きつくんだろうな。という妄想。

12/18 06:06
りんご

この下巻のために上巻があったのか、と思って感慨深かったよ。マティアスもアルベルトも自分の立場でそんなこと言ったらダメなこと言ったりやったりするじゃん?その度にため息と「ぅぁあ〜」って声が出ちゃったよ。序盤で「「病んだ部分を全てそぎ落とした、健全なドイツ」って言い回しが出てくるの。この表現が闇だよね。ありえないほど健全で、だから病んでいる。

12/18 10:17
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0255文字
ロバくん
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愛する人を護ることが難しい時代、立場にそれを成し遂げたアルベルト。すべての行動がそこに行き着くと知った今、もう一度最初から読みたい。そして、情という言葉以外、適切な言葉が出てきません。
0255文字
くまお
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須賀しのぶさんは『革命前夜』、『また桜の国で』に次いで3作目。テーマが戦争と宗教と重いだけに疲れはしたけど、一気読み。 歴史小説としてもミステリーとしても良作。 歴史は勝者に都合のいい形で伝えられるが、色んな立場の人の目線から偏らない見方していてよかった。 アルベルトの行動については、マティアス同様理解できずに読み進めたが、終盤伏線をちゃんと回収してくれた。テオの「一度罪を犯したら最後、事実は事実として残る。司祭に赦されたとしても、それは変わらない」という言葉がアルベルトの核になっていたのかと思うと納得。
0255文字
羽雪*hane**
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ネタバレNSDAP(ナチス)政権後から戦後までの欧州の時代背景や移り変わりの中で、襲いかかる夥しい数の死や裏切り、失望、拷問、弾圧… 旧友であったマティアスとアルベルトはそれらに振り回され、深い傷を体や心に負いながらも、それぞれに強い心を持ち続ける。ナチスによる独裁から解放されたと思われた終戦後のドイツは、戦中にも増して悲惨な状況だったことを知り、人間の弱さと醜さ、立場を変えて延々と繰り返してしまう虚しい連鎖に唖然。その渦中におけるマティアス、アルベルト双方の苦悩と生き方に、心揺さぶられる。
0255文字
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