読書メーター KADOKAWA Group

純文学同好会

コメント

もなみ
新着
作品のクオリティや発表当時の評価の割に知名度が低いのは岡本かの子です。周囲には「岡本太郎の母」と説明して初めて「そうなんだ」と驚かれる彼女ですが、かの子作品の生命力に満ち満ちた絢爛豪華な世界は他に類を見ません。芸術に心身を捧げ生きる人々や、天女型の美女の姿が繰り返し美しく描かれ、豊饒な世界へ誘います。所帯じみたクサクサした所がなく、純粋な美を追求した作品群。好き嫌いは別れますが、是非多くの方に読んでいただきたいです。個人的には中期の「渾沌未分」や「金魚撩乱」がおすすめです。