このトピックは何であるか。
ここは、小説・映画・ドラマに描かれた現象、世界、技術等について掘り下げようとするものです。批判するためではなく掘り下げる事が目的ですので、嫌いな作品をこき下ろすおはここではありません。
例えば、SFに登場したある技術は、こういう意味であり得ない、こういう意味で凄い。自然科学的に合理的だ/不合理だ。論じ合う意味は、ある/ない。などなど。
このトピックは何ではないか。
・このトピックは、小説を称賛することや批判することを主目的としたものではありません。分析した結果、小説を褒めたりけなすことになるのは構いません。
・このトピックは、小説・ドラマを作るための技法を論じるものではありません。「この映画のモンタージュは凄いよね!」は別トピです。
南極大陸の氷棚が溶け今世紀最期にはやがてこれが事実となる。極地観測中の地球環境科学者達による最新レポートより。
https://youtu.be/VbiRNT_gWUQ
びっくりした。「アインシュタインは間違っていた」・・・よく読んだら、アインシュタインの正しいと信じられていた式が間違っていたという意味ではなくて、すでに否定されていたアインシュタインの考えが誤っていたことをもう一回再確認したということですね。
「「宇宙の始まりを、神に関係なく計算する可能性を理論で示した」と強調し、宇宙の始まりは、通常の法則が通用しない「特異点」にあると言う見方をロジャー・ペンローズ博士と共に発表した。・・次いで量子論を取り込み、「虚時間」を想定すれば、特異点を消し去れると主張した。これは、宇宙は無のゆらぎでポロリと現れたと言う学説に結びついた。相対論と量子論と云う20世紀物理学の2本柱を駆使して、出発点に「神の一撃」を求めない宇宙史を提示した。」
朝日新聞科学記事『ホーキング博士死去』(元科学医療部長 尾関章)より
この日は偶然にも彼の尊敬してやまないアインシュタインのバースディであったと、Twitterの書き込みから知りました。彼岸で、重力波観測の朗報またブラックホールについて語り合う二人の姿が潤む目に浮かんできます。改めて二人の天才にRIP!
アインシュタインの最後の宿題、重力波のLIGOによる観測、、、矢張り今年のーベル物理学賞の本命が受賞しましたね。受賞放送時に、同時取材されていた日本人の天体物理学者達の、我が事のように喜びを隠さない姿が印象的でした。これを見て僕は、嘗て、戦前の、オーストラリアでの皆既日食を利用した「水星の近日点移動」の、国際的な協力体制のもとでの観測(検証?)の話を思い出してしまいました。感動です。GPSが人工衛星を通じて日々検証している今日では、一般相対性理論は不動の物理学的原理である事は揺るぐことはないでしょう。
重力派観測という事実も凄いし、ブラックホールの衝突という途方もないエネルギーという話が凄いです。
かつて古代人が空想した神々の戦い、とてつもない破壊力を持った神々、人間の存在なんてちっぽけ過ぎて取るに足らないと思わせるのと通じるような感覚を感じているのだと思います。神々の戦い、現代版ですね。
観測精度 1パーセクで原子一個というのも、これまた途方もないものを感じますね。
積み重ねられた人間の英知もまた底知れないものを感じます。
早朝からびっくりぽんです。重力波が直接観測されました。今では、GPSに係る原子時計の制度補正プログラムによって、世界中で毎分毎秒間接的に実証されている一般相対性理論ですが、今回の観測の精度、1パーセクにつき水素原子ひとつ分という、長さ4キロメートル干渉計を利用したものらしいのですが、様々なノイズを消去しての観測は驚愕の一語です。
「問12 夜空の青を微分せよ 街の灯りは無視しても良い」
二番じゃダメなんですね。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160212-00000005-mai-sctch
『暗号の秘密とウソ』
他に面白い事例で、セキュリティソフトではなくてOSレベルで機密ファイルの転送や複写や閲覧を禁止にできるシステムの話題がありました。軍関係だったろうと思います。
権限者の禁止にかかると、権限のない人はOSレベルでファイルにアクセスできなくなります。
このOSは、さら安全性に関して数学による証明までつけられていました。
ふたつの端末の間で、権限を持たない者同士はメッセージの交換もできないシステムとなっており、OSレベルで行われるので、どんなアプリケーションを書いてもメッセージは送る事が出来ないはずでした。
ところが、クラッキングに挑戦した1組の技術者が、メッセージの交換に成功してしまいました。
やり方が面白いのですが、システムに不要なプロセスを立ち上げたり停止させたりして、システムの負荷モニターにモールス信号のようなパターンを出させるのです。
メッセージ交換相手は、その負荷モニターのパターンから情報を読みとったのでした。
現在は、そのOSは、故意にランダムに負荷をかけて、負荷モニターを見えにくくするように改良されているそうです。
『暗号の秘密とウソ』
著者はAESで3位になったTWOFISHの作者。暗号研究者でかつセキュリティコンサルタントのブルース・シュナイアー。
この本に紹介された事例で、面白いのがありました。
銀行系のオンラインシステムは、金勘定でシステムがごまかしをしないように、2社に独立に発注したシステム同士が、たがいの入金・出金の計算結果を検算して確かめあうように作ってあり、故意にだれかの口座を膨らませるような処理は、できないようになっています。
ところが、ある技術者が回避方法を見つけました。
なんと、利息計算時に切り捨てられてしまう端数を、切り捨てられる前に他人の口座からかき集めてその技術者の秘密の口座に振り込むようにしたのです。この端数部分は誤差として相手のシステムの検算から逃れたようです。
規約上、銀行系のオンラインシステムの従事者はその銀行に口座を持てないのですが、この技術者はその問題も上手にクリアしていたようです。
バレたのは、この技術者がいつもラスベガスで豪遊しており、しがない技術者がどうして?と税務署が不審がったのが始まりでした。システムの調査ではまったく発見できず、上手くふるまっていれば今でも発見できなかったかもしれないと述べられていました。
http://bookmeter.com/b/4881359967
サイバーウォーについてはよく知らないのですが、10年ぐらい前に読んだセキュリティの本です。
セキュリティを破ることに成功した例が書かれています。
もちろん、今この時点ではこれらの方法はまず成立しませんが、いまだに古いプログラムを使っている人も多いので、現在でもリスクゼロではありません。
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