『正義の雷鳴』キースダグラス
前に紹介した、架空の空母トマスジェファーソンを中心とした第14空母戦闘群のお話。
正義の…の続編を4冊読んでみました。
『怒りの咆哮』タイで謎の中国軍が指揮するJ7(ミグ21)と交戦することになります。F14はフェニックスを持っていますが、敵の正体が不明なため交戦規則に縛られてフェニックスを撃てません。
『ハルマゲドンモード』インドパキスタンの戦いに巻き込まれてしまいます。ジェファーソンはインド軍と戦います。今度の相手はフルクラムです。
前2巻の様に、ミグ21相手の様にはいかず、空母ジェファーソンにもかなりの犠牲が出ます。
『フレイムアウト』『メイルストローム』この2巻でノルウェー沖でのロシア革命軍と戦います。ロシアはソビエトへの回帰を目指した革命軍がロシアで反乱を起こしたという設定です。
今まで以上に激しい戦いとなり、敵味方双方に多大な犠牲が出て、ジェファーソンも炎上します。
主人公のトマスマグルーダーは出世してCAGになります。操縦桿にはあまり触れなくなってしまいますが、指揮官になってからの方が小説は楽しいです。
主人公は、この2冊の間にヴァイキング、F18などF14戦闘機以外にも搭乗する機会を持ちます。
残りも持っているので一気に読んでしまいたいのですが、あまりに面白いのでもったいなくちょっと休むことにしました。
「脱出山脈」を読みました。冬のアフガニスタンでの攻防戦です。なかなか面白かったです。敵はドラグノフ狙撃銃を用い、主人公のパースンはアメリカ海兵隊が用いているM40狙撃銃を使っていました。スナイパーが出てくる話が、最近 多いですね。冬のアフガニスタンは、北海道とは違い、水分が少ない雪が降るんだななどと思いながら読んでいました。(^^)
>>Shintaro さま
実は、キースダグラスは古本屋を巡回している間に偶然みつけたものです。内容も知らないままに買いました。(全巻まとまってなくて、間にかなり歯抜けがありましたが。)こういう爆買いをたまにするのですが、そうこうして積読になっていたものを読んでみたら面白かったのです。
あぶさん(とお呼びしていいのか?)のお勧め、キース・ダグラスの『正義の雷鳴』読んでみました。面白かったです。おススメありがとうございます。まさに航空冒険小説の王道ですね。全編をつらぬくのは「トムキャット愛」です。感想はこちら http://bookmeter.com/cmt/54053726 本作、早川の『新・冒険スパイ小説ハンドブック』にも載ってなかったと記憶しています。どこから発掘してきたんでしょうか。
9.11を境に、たしかに時代は変わってきましたよね。9.11以降、テロ関連の小説が増えたようにも感じます。パニック小説(爆発までに起爆装置を外すとか、はらはらどきどき小説)も、設定される時代背景が複雑になってきたり…。
パトリック・ロビンソンの『最新鋭原潜シーウルフ奪還』
ミッション実行までは緊張感もあって楽しめたのですが、ラストは何とも寂しくしょぼい幕引き(^ ^;
でもソビエト崩壊後、この手の最近の小説で敵国として書かれているのは中国になっていることが多いですね。
『正義の雷鳴』キースダグラス
面白かったです。空中戦の描写は手に汗握るものがあり、一気に引き込まれます。1990年代のお話で、F14もA6も健在で、所狭しと暴れまわります。 人物に深みを求めるのは難しいですね。登場人物がやたらと多い割に違いが無いので、人物を深く描写したのが好きな人には向きません。 軍事用語が苦手な人も避けた方がいいでしょう。全編軍事用語ばかりです。(巻末には用語解説がついてますが) 空母艦上での作業の様子や生活がかなり深く書かれていて興味深いです。
この本、誤って冷戦時代にポストしてしまいましたが、よく考えれば冷戦終わってますね。
ケン・アリベックの『生物兵器』
実は本書に記されていることは実話で、旧ソビエトで医者を志していた著者が生物兵器を開発する過程からアメリカへ亡命して生物兵器対策に望むまでを淡々と記してあります。
巻頭に地図や組織表などもあり、文中の様子もわかりやすいと思いました。
時代背景、生物兵器開発の経緯を含め、生物兵器の脅威だけではなく、生物兵器開発中の事故に関しても述べられています。
本書を読む際はWikipedia等で史実を調べながら読むと、さらにわかりやすいかもしれません。
良書です。
アメリカンスナイパーを読みました。SEAL隊員のクリス・カイルの人生が描かれています。DVDも見たのですが、やはり小説の方が分かりやすかったところがあります。
これはアメリカものの戦争アクションに共通している特徴かもしれませんが、善悪二元論的な描写が出てきます。スティーブン・アンブローズの「バンド・オブ・ブラザーズ」(第二次世界大戦)でも、そうしたことを感じましたが、戦争とは敵が味方かの二元論的な区切りで進む 一種独特な世界なのですよね。
英国人の作家の場合、このような二元論的な世界観を前面に出すよりも、淡々と状況を描写していることが多いなぁと感じることが多いです。
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