【感想】理系の大御所だけあって論理的で無駄のない内容。多読の意義を説くと本一冊分になる、という必然性を感じた。
理数系では論文は勿論、海外での発表、スピーチ、質疑応答にあたり、著者はじめ高い教養を備えた人々の英語が伝わらず、時に失笑され、日本の英語教育に強い疑問を感じ、多読の第一人者酒井邦秀氏と共に「SSS英語多読研究会」を立ち上げるに至る。
多読を続けていく上での不明点が一気に解消された。
巻末のお薦め本リストも参考になった。
【多読の醍醐味は、楽しく長く続けられる事】
↓以下は内容のまとめです。
読書語数とYLの目安
【総語数】【YL】
0-3万語 / 0.0-0.8
3-10万語 / 0.8-1.2
10-25万語 / 1.0-1.6
25-70万語 / 1.4-2.8
70-150万語 / 2.0-4.0
150-250万語 / 3.0-5.5
250万語超 / 4.0-7.0
・【英語を身につけるには、どの位たくさん読めば良いのか】→300万語を達成(理解度7〜9割で)し、YL5.0〜6.0の英文がすらすら読めるようになれば、大学入試レベルの英文も問題なく読める。ビジネスなら他に専門語を身につければ英語をツールとして使える。
・酒井邦秀氏の発表した【多読三原則】を、SEGではより分かりやすく、次のような肯定的な文章に置き換えた。
⑴辞書を引かずに楽しめるものを読む
⑵わかるところをつなげて読む
⑶自分が面白いと思う本を選んで読む
・わからないところは一旦脇に置いて、「分かるところをつなげて読む」という経験が、一度しか音声が聴けないリスニングテストの際にも役立つようである。
・本来は、英語を学ぶための、段階別の本の総称をGRとするが、紛らわしいのでSSSのメンバー間では、英語を母語とする子ども向けの本LR(Leveled Readers)、外国人学習者用の本を
GR(Graded Readers)としている
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます