『令嬢クリスティナ』ミルチャ・エリアーデ
没落しつつある貴族の館、そこに現れるという夭逝した令嬢。吸血鬼譚とのことですが、明確な表記はなかったような。。。恐怖とエロティシズムの極致。
『最後のユニコーン』ピーター・S・ビーグル
普段は一頭で行動するユニコーン。ある時自分がこの世で最後のユニコーンになってしまったと知り、仲間を探す放浪の旅にでる話です。
『教皇ヒュアキントス』ヴァーノン・リー
まず装丁の美しさに惹かれて手に取りました。著者の博学さから来る格調高い雰囲気が至極の1冊です。
『丘に、町が』クライヴ・バーカー
視覚的なバーカー作品でも、とりわけ映像的な作品。
『パンの大神』アーサー・マッケン
人間の奥底と超自然の領域が通底する魅惑。
『ロック&キー』ジョー・ヒル/ガブリエル・ロドリゲス
邦訳が中断してるので、ほんとは上げるべきではないのでしょうが、奇想に満ちた世界構築に魅了されます。
変化球的海外編
・『あなたの人生の物語』テッド・
SF8編。『七十二文字』は世界幻想文学大賞候補作品。自分は表題作が好きで異星人の言葉と文字についてのアプローチの違いや女性言語学者と娘との会話など印象に残る。
・映画『ファントム・スレッド』ポール・トーマス・アンダーソン
有名な仕立屋に見初められたウェイトレスのアルマが結婚して、アルマが手料理を…。男女や家庭について考えさせられる。
・『氷河期』ニコラ・ド・クレシー
氷河期で未来人の探検隊が
見つけたルーヴルの美術品をどんな風に思うかが面白いコミック。
①ボルヘス「八岐の園」(「伝奇集」に収録)一応ミステリー仕立て。時間とは均一で絶対的なものではなく、増殖し分岐し交錯する無限の編目であるというボルヘスの世界観が出ています。
②フリオ・リャマサーレス「黄色い雨」山間の廃村にたった独り残り続ける男。村には忘却の黄色い雨が降る。突き刺さるような孤独と偏狭。尖く漂うような文体。
低音の俳優の朗読劇で聞いたらさぞかし心地いいだろうなと思う
③ルルフォ「ペドロ・パラモ」顔も知らない父親を探しに来た青年がたどり着いたのは、生者と死者が入り交じる村だった。
海外は本当に好きな作品が多くて選び難いのですが。
①スティーブン・ミルハウザー『三つの小さな王国 』幾つかある短編集の中でもこれが一番好き。「J・フランクリン・ペインの小さな王国」は本当に美しい。
②タニス・リー『タマスターラー』空想のインドを舞台とした短編集。「月の詩」がしみじみとした情緒があってよいです。
③アントニオ・タブッキ『インド夜想曲』以前読書会で読んでよかった本。読み解きが楽しかったです。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます