「死者の軍隊の将軍」になりきれなかった男の物語というべきか。 最後あたりで、将軍と中将との会話にて、あの村での耐えきれない場面と、初期の遺骨収集で、スタジアム側の遺骨収集の傍らで、サッカーをする男性を待つ女性の姿のコントラストさ、それぞれが別モノでありながらもどこか断絶できない組み合わせで、夢見のような後味がある。 それにしても、アルバニアでは海から不幸が来る故に、山や岩壁によじ登りたがる。村に橋がなければ、外国の懲罰部隊による殺戮はなかったとの諸々の独白は、アルバニアの苦さであろう。
「受け取るがいい、お前たちに持ってきてやったのだ。不毛の大地と、そしてどこまでも続く悪天候。」
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「死者の軍隊の将軍」になりきれなかった男の物語というべきか。 最後あたりで、将軍と中将との会話にて、あの村での耐えきれない場面と、初期の遺骨収集で、スタジアム側の遺骨収集の傍らで、サッカーをする男性を待つ女性の姿のコントラストさ、それぞれが別モノでありながらもどこか断絶できない組み合わせで、夢見のような後味がある。 それにしても、アルバニアでは海から不幸が来る故に、山や岩壁によじ登りたがる。村に橋がなければ、外国の懲罰部隊による殺戮はなかったとの諸々の独白は、アルバニアの苦さであろう。
「受け取るがいい、お前たちに持ってきてやったのだ。不毛の大地と、そしてどこまでも続く悪天候。」