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にしの
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にしの
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ネタバレ1988年出版の本だが、今でも充分に通用するし目新しい。ヘーゲルによる「主」と「僕」というユダヤ―キリスト教構造を敷衍することで、横光利一の小説のみならず、批評という行為、小林秀雄の神話の構造と欺瞞、探偵小説の本質などを白日のもとに晒している。恋愛とは「非対称な二人における「断ちがたいその結びつき」」であり、その点で合理的科学主義=「主」「僕」の理論=性交的空虚さを超越する。探偵と犯人が友愛・共犯関係なのはこの構造にあるから。「批評とは不条理な恋愛を受け入れようとするイレギュラーな知」。名言。足穂と乱歩の
にしの

相違点も興味深い。足穂はやっぱ変態です。

12/07 18:09
0255文字
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さんの最近の感想・レビュー

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読書データ

プロフィール

登録日
2017/08/03(2796日経過)
記録初日
2016/03/16(3301日経過)
読んだ本
476冊(1日平均0.14冊)
読んだページ
133942ページ(1日平均40ページ)
感想・レビュー
423件(投稿率88.9%)
本棚
5棚
外部サイト
URL/ブログ
http://blog.hatena.ne.jp/hlowr4/
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小説家を目指しています。
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