安楽死・尊厳死を調査するために読んでいたので、それに関連する項目としては、第五章「臓器移植と脳死」があったが、第五章のボリュームはやや薄く、どちらかというと遺伝子に関する基礎研究と、その応用によって引き起こされる諸問題に関する倫理をまとめた本という感じだった。→
1980年代までの「生命倫理」は、比較的呑気だったのだなというのが、本書を読んだ感想である。現在のように出生前診断からの中絶の実施や、脳死概念の拡張による臓器移植業界の巨大化が、この時代には顕在化しておらず、当時の議論の落ち着いたトーンが本書に漂っていた。内容的には、かなり硬派な科学啓蒙書なので、遺伝子研究の倫理要綱の変遷史を知りたい人にとっては、古本で読んでみるのもいいだろう。
表紙を見て、昔書店で買うかどうか迷ったのを思い出しました。懐かしいなぁ。
偶然、古本で見つけて出会いましたが、出会いというのは、いろんな偶然を触発するものなんですね~
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安楽死・尊厳死を調査するために読んでいたので、それに関連する項目としては、第五章「臓器移植と脳死」があったが、第五章のボリュームはやや薄く、どちらかというと遺伝子に関する基礎研究と、その応用によって引き起こされる諸問題に関する倫理をまとめた本という感じだった。→
1980年代までの「生命倫理」は、比較的呑気だったのだなというのが、本書を読んだ感想である。現在のように出生前診断からの中絶の実施や、脳死概念の拡張による臓器移植業界の巨大化が、この時代には顕在化しておらず、当時の議論の落ち着いたトーンが本書に漂っていた。内容的には、かなり硬派な科学啓蒙書なので、遺伝子研究の倫理要綱の変遷史を知りたい人にとっては、古本で読んでみるのもいいだろう。
表紙を見て、昔書店で買うかどうか迷ったのを思い出しました。懐かしいなぁ。
偶然、古本で見つけて出会いましたが、出会いというのは、いろんな偶然を触発するものなんですね~