黒系のスーツはいいが首から上がアンバランスで、老人は巨大なマスクをつけ、黒いサングラスをかけていたのだ。爺さんが体の害や他の人への迷惑を訴え「やめておきなさい」と説教をすると後藤田君はふつふつと怒りが湧き上がり老人に逆らって拒否する。すると老人はポケットからハサミを取り出し、彼のくわえていた煙草を根元から恐ろしい早業で切断した。「なっ!?」彼は本気で激怒した。「何をするんだ、ジジイ!頭おかしいんじゃないのか!」だが老人は全く動じず「儂は肺疾患の家系でな、身内を次々と失った。息子もな。それでも止められない」
それで煙草に手を出す度に自分に罰を与える事にしたんじゃよ。見たいかね?」そう言って巨大なマスクを外した。彼は老人の顔を見て短い悲鳴をあげた。「ひぎっ」老人の顔には唇がなかった。鼻もなかった。黒い二つの穴。そして歯茎が剥き出しになっている。顔の半分が深く肉がえぐられて、まるで骸骨のようだ。自分で切り落としたのさ、罰としてな。そして今度はサングラスを取ると老人の右目は深々とえぐりとられていた。老人は恐ろしい素顔で笑い、鋭いハサミをシャキシャキと開閉し最近も「罰」に使ったらしく握り手の所に血痕が飛び散っていた。
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黒系のスーツはいいが首から上がアンバランスで、老人は巨大なマスクをつけ、黒いサングラスをかけていたのだ。爺さんが体の害や他の人への迷惑を訴え「やめておきなさい」と説教をすると後藤田君はふつふつと怒りが湧き上がり老人に逆らって拒否する。すると老人はポケットからハサミを取り出し、彼のくわえていた煙草を根元から恐ろしい早業で切断した。「なっ!?」彼は本気で激怒した。「何をするんだ、ジジイ!頭おかしいんじゃないのか!」だが老人は全く動じず「儂は肺疾患の家系でな、身内を次々と失った。息子もな。それでも止められない」
それで煙草に手を出す度に自分に罰を与える事にしたんじゃよ。見たいかね?」そう言って巨大なマスクを外した。彼は老人の顔を見て短い悲鳴をあげた。「ひぎっ」老人の顔には唇がなかった。鼻もなかった。黒い二つの穴。そして歯茎が剥き出しになっている。顔の半分が深く肉がえぐられて、まるで骸骨のようだ。自分で切り落としたのさ、罰としてな。そして今度はサングラスを取ると老人の右目は深々とえぐりとられていた。老人は恐ろしい素顔で笑い、鋭いハサミをシャキシャキと開閉し最近も「罰」に使ったらしく握り手の所に血痕が飛び散っていた。