表現力エンジンが全開のままかつてないほどの時間を走り続けるチェスの頂上対決の対戦の描写や、ルージンが内面世界と現実の区別がつかなくなって公園を彷徨う時の描写(本当に恐ろしい!)、酔っ払いから見た世界の描写など。一転して病院で目を覚ます時のどちらも景色を描写してるだけなのに、公園の時と打って変わって優しさや安全、幸福感を感じさせる描写なんかまじですげえ。けどそういったすべてのとてつもない才能が、なんか非人間的な冷たい、まるで昆虫を生きたままバラして遊ぶような作者の目的のために使われているようで、それは本作に
限らずナボコフの他の作品にも通じるけど、ナボコフ自身ルージンのような、人間社会とのつながりを根本では持てない人なのかな。けどルージンがタイプライターに興味を持って、全く何の悪気もないままに怪文章を郵送することになるシーンとか、ナボコフのギャグ結構面白いじゃん。みたいな発見もあった。
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表現力エンジンが全開のままかつてないほどの時間を走り続けるチェスの頂上対決の対戦の描写や、ルージンが内面世界と現実の区別がつかなくなって公園を彷徨う時の描写(本当に恐ろしい!)、酔っ払いから見た世界の描写など。一転して病院で目を覚ます時のどちらも景色を描写してるだけなのに、公園の時と打って変わって優しさや安全、幸福感を感じさせる描写なんかまじですげえ。けどそういったすべてのとてつもない才能が、なんか非人間的な冷たい、まるで昆虫を生きたままバラして遊ぶような作者の目的のために使われているようで、それは本作に
限らずナボコフの他の作品にも通じるけど、ナボコフ自身ルージンのような、人間社会とのつながりを根本では持てない人なのかな。けどルージンがタイプライターに興味を持って、全く何の悪気もないままに怪文章を郵送することになるシーンとか、ナボコフのギャグ結構面白いじゃん。みたいな発見もあった。