この、あくまで生活、日常に密着しながらそこから思想の言葉を汲み取るというのは始終一貫していて、いわゆる左派的市民主義でもミーイズムでもない、戦後民主主義の最良の側面が、人々の生の煌めきを描く筆致の中に自然と浮かび上がるという、そういう稀有のスタイルが出来上がっています。本当の意味で、思想や民主主義というのを生きている場から考えていくなら、鶴見俊輔を避けて通ることはできないのではないでしょうか
なーんて、大層な言葉を並べなくても、市井の人への暖かい眼差しや身近な人々の回想はそれ自体が見ていて顔がほっこりするものです。名もなき一般人の詩すらプロと同列に批評したり最初から最後まで、公平でしなやかな感性に満ちたエッセイ揃いなのが単純に気持ちいいものです。特に母との思い出を描いたエッセイはお気に入りです
テーマパークに来たみたいだぜ
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この、あくまで生活、日常に密着しながらそこから思想の言葉を汲み取るというのは始終一貫していて、いわゆる左派的市民主義でもミーイズムでもない、戦後民主主義の最良の側面が、人々の生の煌めきを描く筆致の中に自然と浮かび上がるという、そういう稀有のスタイルが出来上がっています。本当の意味で、思想や民主主義というのを生きている場から考えていくなら、鶴見俊輔を避けて通ることはできないのではないでしょうか
なーんて、大層な言葉を並べなくても、市井の人への暖かい眼差しや身近な人々の回想はそれ自体が見ていて顔がほっこりするものです。名もなき一般人の詩すらプロと同列に批評したり最初から最後まで、公平でしなやかな感性に満ちたエッセイ揃いなのが単純に気持ちいいものです。特に母との思い出を描いたエッセイはお気に入りです