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あひるのふせん
さんの感想・レビュー

あひるのふせん
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ディスコミュニケーションの果てに誰が望んだかわからない建造物が建つ。それを悲劇というより滑稽とするような社会風刺めいた全体図を持っている一方で、計3人の視点を持つ文章はそれぞれ感傷的なほど何度も、言葉、という最小単位にフォーカスします。核となるのは建築家の女性の理知的でありながら煩雑で、他者には受容されない「独り言」、もしくは「独り言」という表現であり、受け入れられないまま塔は完成し、多くの人の生活を変えてしまう不条理は、近未来のディストピア小説よりも、人間の本質を探求する、凄まじい現代文学だと感じた。
0255文字
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あひるのふせん
さんの最近の感想・レビュー

旅する練習

旅する練習

乗代 雄介
間に挿入される自然や鳥たちの写生文、歴史や文学を重んじるそれらとは対照的に本文…続きを読む
地雷グリコ

地雷グリコ

青崎 有吾
毎話キャッチーな新ゲームの発明と、読者を引きつけるキャラクターやその関係性で真…続きを読む
杉森くんを殺すには (くもんの児童文学)

杉森くんを殺すには (くもんの児童文学)

長谷川 まりる
主人公が世の中の複雑さ、煩雑さに気づく過程には、良いように見えてそうでないこと…続きを読む
ワニのガルド

ワニのガルド

おーなり由子
レトロなノートのような装丁、緩いイラスト、色使い、引用文の帯「ガルドってね、さ…続きを読む
ラスト・ウィンター・マーダー (創元推理文庫)

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バリー・ライガ
面白かった、という感想に着地する充足感。あるボーダーを越えてしまってから、辛辣…続きを読む
殺人者たちの王 (創元推理文庫)

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バリー・ライガ
三巻完結作の二巻目。恐れていた通り、真相の究明どころか窮地のまま次回へという引…続きを読む

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読書データ

プロフィール

登録日
2018/01/11(2634日経過)
記録初日
2017/01/02(3008日経過)
読んだ本
406冊(1日平均0.13冊)
読んだページ
135285ページ(1日平均44ページ)
感想・レビュー
347件(投稿率85.5%)
本棚
9棚
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