話としては、アイロン、蜂蜜パイが好き。アイロンの焚き火の描写、「火の広がり方が柔らかくて優しい」の部分は紙越しで火の温かさを感じるようだった。「火は自由だから、見ている方の心で何にでも見える」「心を込めてやったらできる」

蜂蜜パイ、春樹の恋愛ものでここまでのハッピーエンドはあまり見られないのではないか？(まぁ微妙なところはあるが)熊のとんきちとまさきちの話もほっこり🐻ぜひ主人公の彼には温かい物語の作家になってほしい。「片方が与えるだけの関係は友情とは呼ばない」

また、タイランドの北極熊はなんのために生きているのか？対して、では私たちは何のために生きているのか。はとても本質的な問いだと思った。

そして、カエルくん。片桐さんに、友達として支えてほしい。「かえるくん、がんばれ。大丈夫だ。君は勝てる。君は正しい。」と応援するだけでいいという願いに涙。私もそう応援できるような人間になりたい。誰も気づかないことをすること。目に見えるものが本当とは限らない。私は、村上作品のこう言ったかえるくんや羊男がそれを見ていてくれる存在なのかなと思った。心強い味方がいると思うだけで、自分の生きる力も変わってくる気がする。

この作品、めくらやなぎと眠る女のメインストーリー部分を担う作品だよな(予告から予想するに)。やっぱり見たいな…。