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Lieu
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Lieu
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ネタバレ孤独な人間を描いた小説を読みたいと思っていたときに、タイトルとあらすじを見てすぐに買った。これまで読んだ小説のなかで最も孤独な小説と感じた。物価の変動や街の変化を仔細に描くことで、獄中にいた主人公の浦島太郎的孤独を表現し、同じ刑務所にいた者との手紙だけでの交流が突然終わりを告げる顛末を描くことで、社会的孤独を表現する。主人公を自分勝手で激しやすいアウトローにするのでなく、生真面目で篤実な元高校教師という市民的人物にすることで、信じていた相手の裏切りが引き起こす憎悪の根深さと悲劇性を際立たせている。
0255文字
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Lieu
さんの最近の感想・レビュー

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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/10/27(2334日経過)
記録初日
2018/10/28(2333日経過)
読んだ本
554冊(1日平均0.24冊)
読んだページ
169547ページ(1日平均72ページ)
感想・レビュー
554件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
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