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「ちくま日本文学」シリーズは良い。いかに高名な文豪であっても、ほとんど読者の目に触れない小説はいくらかあるものだ。本シリーズは長編の代表作を回避して、我々が存在すら知らなかったような短編を収録している。このレアな出会いをまず喜びたい。長すぎず短すぎず、ちょうどいい長さの小説が小気味良く配置されており、小粒揃いであるがゆえに一篇の読後感も良く、どんどん読みなくなってしまう。移動時間や旅にはもってこいだろう。私は電車のなかで読んだが、あのときの心地よさは、もしかすれば志賀の言う「リズム」だったのかもしれない。
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さんの最近の感想・レビュー

ポアンカレ予想 (新潮文庫)

ポアンカレ予想 (新潮文庫)

ドナル オシア
「ポアンカレ予想」。この幾何学予想は世紀の難問とされる。それは正式に言えばこう…続きを読む
歴史をかえた誤訳 (新潮文庫)

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鳥飼 玖美子
初の通訳論。20世紀の歴史的な事件を振り返り、主に日米間(日本語↔英語)で交わ…続きを読む
日本語の森を歩いて (講談社現代新書)

日本語の森を歩いて (講談社現代新書)

F. ドルヌ,小林 康夫
フランス人による比較日本語論。「行ってきます」という表現がある。なぜ「行って」…続きを読む
文明の憂鬱 (新潮文庫)

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平野 啓一郎
平野啓一郎の時事エッセイ集。もう少し大げさにいえば、文明批評ないし文明論といっ…続きを読む
書くことについて (小学館文庫) (小学館文庫 キ 4-1)

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スティーヴン キング
『小説作法』の新訳版。「ドアを閉めろ」とS・キングは言う。小説の執筆は孤独な作…続きを読む
美学 (文庫クセジュ 734)

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ドニ ユイスマン
文庫クセジュの入門書はお薦めできない。本書もその一つ。プラトンに始まり、カント…続きを読む

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読書データ

プロフィール

登録日
2010/11/30(5137日経過)
記録初日
2010/01/26(5445日経過)
読んだ本
580冊(1日平均0.11冊)
読んだページ
149413ページ(1日平均27ページ)
感想・レビュー
151件(投稿率26.0%)
本棚
19棚
性別
職業
大学生
外部サイト
自己紹介

院生

・le cinema
・l'art
・l'image
・la representation
 en plus, d'autres...

映画を見ることを至福としていますが、読書もまた私にとって欠かせないものです。読む本は映画、絵画、自然科学、歴史に関するものから、小説、紀行、エッセイ、評論まで多岐にわたります。多様な書物との出遭いを通じて、幅広い知識や教養に触れることはもちろん、多くの読者の方々と楽しい情報交換ができればと思っています。映画をはじめとし、イメージ芸術全般に関心があります。よろしくお願いします。プロフィール画像はロベール・ブレッソンの『スリ』です。

―――2014年8月から再始動。

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