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Mentyu
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考古学を専攻する身からすると、民具学は歴史考古学の一分野でしかないと思えてしまうところがある。著者は考古学が基本的に古代以前の硬質な出土資料を扱うという認識だが、本書初版が発表された当時であっても中世以降の研究はもちろんあったし、植物質の軟質資料も対象とされていた。それでは民具学を考古学と差違化する要素は何かと問われると、「民具の持つ情緒的感覚」(p.241)を重視する点だろう。加えて本書は民具学が民衆の学問であることを強く主張している。おそらくこの情緒と民衆という観点が考古学との決定的な違いかと思う。
0255文字
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読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/07(4945日経過)
記録初日
2009/12/12(5761日経過)
読んだ本
1563冊(1日平均0.27冊)
読んだページ
357772ページ(1日平均62ページ)
感想・レビュー
1453件(投稿率93.0%)
本棚
53棚
性別
年齢
31歳
血液型
O型
職業
専門職
現住所
愛知県
外部サイト
自己紹介

歴史学と考古学が専門ですが、できるだけ色んな本を読んで視野を広げるよう心がけています。

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