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もえみん
さんの感想・レビュー

もえみん
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ネタバレたまたま本屋で見かけて、本の帯に惹かれて購入。互いに秘密を持ちながら相手にそれを語らせようと心理戦を仕掛け合うような構図だが、実は終始アキ(もしくは女性)が先手を行き、ヒロ(もしくは男性)は物語の脇役になっているなぁと感じた。解説では禁じられた恋愛の物語だと述べられていたが、冒頭のヒロのモノローグにあるように、これは複数の側面をもった物語だ。男女が飲みながら語り明かす長い夜、話題が絞られるわけはなく様々な記憶や思いが頭の中を駆け巡り、それらが事実(らしき想像?)にたどり着くまでの生々しさがとてもよかった。
もえみん

読んでいるまさにそのときが面白い作品もあれば、本作のように読んでいるときにのめり込んであっという間で、そのあとの余韻や読み終わってからあれこれ頭に浮かんでくるのが面白い作品もある。どちらも好きだなぁ。

12/21 22:29
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  • ぷう蔵
  • はらぺこ
もえみん

ヒロは結局のところ自分で考えて、決めて、舵を取って生きていくことができない。安定を求めつつ、その安定を自分が脅かしてしまうような気がしつつ、そうなったらなったで仕方がないこうなる運命だったんだ、くらい身を任せてしまいそう。与えられていた安定や幸福が奪われそうになると途端に攻撃的になって駄々をこねるけど、手に入れるための何かはできない。自分が与えたり、自分から求めにいったりすることができないヒロの空虚さはどこから来てるんだろう。

12/21 22:34
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0255文字
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もえみん
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/06(4749日経過)
記録初日
2012/03/08(4747日経過)
読んだ本
236冊(1日平均0.05冊)
読んだページ
80127ページ(1日平均16ページ)
感想・レビュー
222件(投稿率94.1%)
本棚
0棚
性別
年齢
32歳
職業
その他
自己紹介

小説には必ず感想を残すのが目標。
新書も読了の登録はするけれど、感想は書きません。

ナイス返しはしませんが、いいなぁと思った感想にはほいほいおします。笑


感想や共読から新しい本を探すのが好きです。
趣味は読書と本屋への長時間滞在と本を買うこと。

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