(承前)これに続く清は、古代以来続いた人頭税を廃止や銀と銅の棲み分けの進展、南米由来の食物の生産による食糧生産の増大、民間貿易を推進(逆に明は、後に緩和へ向かうものの、海禁によって密貿易や賊が横行して社会問題化していた。)、中央アジアの掌握と安定化によって稀代の繁栄期を謳歌することになる。この時期は、東アジア全体が安定していた時期で、日本社会の安定の要素になったことは間違いないだろう。しかしながら、その様な社会でも潜在的な貧富の格差増大や開発による自然環境の悪化から来る災害の増加、(続く)
(承前)アヘン流入に伴う銀の流出による前提条件の変化が進展し、嘉慶帝以降の動乱の準備も進んでいたのだから、社会の安定を持続させることの困難性もまた痛感させられるものである。明清時代の多角的な分析により、多方向へ思いを致せる名著だと思った。
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(承前)これに続く清は、古代以来続いた人頭税を廃止や銀と銅の棲み分けの進展、南米由来の食物の生産による食糧生産の増大、民間貿易を推進(逆に明は、後に緩和へ向かうものの、海禁によって密貿易や賊が横行して社会問題化していた。)、中央アジアの掌握と安定化によって稀代の繁栄期を謳歌することになる。この時期は、東アジア全体が安定していた時期で、日本社会の安定の要素になったことは間違いないだろう。しかしながら、その様な社会でも潜在的な貧富の格差増大や開発による自然環境の悪化から来る災害の増加、(続く)
(承前)アヘン流入に伴う銀の流出による前提条件の変化が進展し、嘉慶帝以降の動乱の準備も進んでいたのだから、社会の安定を持続させることの困難性もまた痛感させられるものである。明清時代の多角的な分析により、多方向へ思いを致せる名著だと思った。