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2024年11月の読書メーターまとめ

つわぶき
読んだ本
1
読んだページ
616ページ
感想・レビュー
1
ナイス
11ナイス

2024年11月に読んだ本
1

2024年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

つわぶき
明清の時代のついて、世界システム論を下敷きとしつつ、東ユーラシア及び海洋世界の視点で交易や経済を軸足に描いた本。また、本書は王朝の政治や文化よりは、地方の人民の経済的及び社会的な生活に焦点が当てられており、税制や交易の在り方、食糧生産とその前提となるインフラ整備(とそれを実行させる体制の整備)と話題は多岐に亘る。明は、元末の銀経済の崩壊に起因する社会混乱の中で育った朱元璋により、銀に頼らない現物経済(礼制による朝貢と塩が基軸)を志向したが、製塩の負担増大による逃亡の増大から(続く)
つわぶき
2024/11/27 01:26

(承前)これに続く清は、古代以来続いた人頭税を廃止や銀と銅の棲み分けの進展、南米由来の食物の生産による食糧生産の増大、民間貿易を推進(逆に明は、後に緩和へ向かうものの、海禁によって密貿易や賊が横行して社会問題化していた。)、中央アジアの掌握と安定化によって稀代の繁栄期を謳歌することになる。この時期は、東アジア全体が安定していた時期で、日本社会の安定の要素になったことは間違いないだろう。しかしながら、その様な社会でも潜在的な貧富の格差増大や開発による自然環境の悪化から来る災害の増加、(続く)

つわぶき
2024/11/27 01:32

(承前)アヘン流入に伴う銀の流出による前提条件の変化が進展し、嘉慶帝以降の動乱の準備も進んでいたのだから、社会の安定を持続させることの困難性もまた痛感させられるものである。明清時代の多角的な分析により、多方向へ思いを致せる名著だと思った。

が「ナイス!」と言っています。

2024年11月の感想・レビュー一覧
1

つわぶき
明清の時代のついて、世界システム論を下敷きとしつつ、東ユーラシア及び海洋世界の視点で交易や経済を軸足に描いた本。また、本書は王朝の政治や文化よりは、地方の人民の経済的及び社会的な生活に焦点が当てられており、税制や交易の在り方、食糧生産とその前提となるインフラ整備(とそれを実行させる体制の整備)と話題は多岐に亘る。明は、元末の銀経済の崩壊に起因する社会混乱の中で育った朱元璋により、銀に頼らない現物経済(礼制による朝貢と塩が基軸)を志向したが、製塩の負担増大による逃亡の増大から(続く)
つわぶき
2024/11/27 01:26

(承前)これに続く清は、古代以来続いた人頭税を廃止や銀と銅の棲み分けの進展、南米由来の食物の生産による食糧生産の増大、民間貿易を推進(逆に明は、後に緩和へ向かうものの、海禁によって密貿易や賊が横行して社会問題化していた。)、中央アジアの掌握と安定化によって稀代の繁栄期を謳歌することになる。この時期は、東アジア全体が安定していた時期で、日本社会の安定の要素になったことは間違いないだろう。しかしながら、その様な社会でも潜在的な貧富の格差増大や開発による自然環境の悪化から来る災害の増加、(続く)

つわぶき
2024/11/27 01:32

(承前)アヘン流入に伴う銀の流出による前提条件の変化が進展し、嘉慶帝以降の動乱の準備も進んでいたのだから、社会の安定を持続させることの困難性もまた痛感させられるものである。明清時代の多角的な分析により、多方向へ思いを致せる名著だと思った。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/06/03(2012日経過)
記録初日
2019/06/11(2004日経過)
読んだ本
186冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
54701ページ(1日平均27ページ)
感想・レビュー
148件(投稿率79.6%)
本棚
6棚
年齢
27歳
自己紹介

大学卒業以降の読書記録として読書メーターを利用しています。
歴史/思想/政治/社会/軍事関係が多いです。

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