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2025年11月の読書メーターまとめ

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読んだ本
3
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1208ページ
感想・レビュー
3
ナイス
17ナイス
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2025年11月に読んだ本
3

2025年11月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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まさに澤田氏にしか書けない物語。唐からの異邦人と孤児を軸に、玄昉と藤原広嗣でこれほど豊かに面白く描き切る筆力は見事。石上乙麻呂の排斥、広嗣の乱、玄昉の死を“あえて描かない”選択にも名作家ならではの大胆さがある。「帰る家がないからこそ、どこへでも行ける」という言葉の真理に打たれ、広嗣を不憫に思う晋卿の気持ちにも共感する。広嗣こそ、貴族社会でなければ自由に生きられた“籠の鳥”だったろう。同氏の『夢も定かに』の「藤影の猫」の斎皇女の哀しさが重なる。梧桐--鳳凰の棲む木の下で眠る幸福を静かに思わせてくれる物語。
が「ナイス!」と言っています。

2025年11月の感想・レビュー一覧
3

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まさに澤田氏にしか書けない物語。唐からの異邦人と孤児を軸に、玄昉と藤原広嗣でこれほど豊かに面白く描き切る筆力は見事。石上乙麻呂の排斥、広嗣の乱、玄昉の死を“あえて描かない”選択にも名作家ならではの大胆さがある。「帰る家がないからこそ、どこへでも行ける」という言葉の真理に打たれ、広嗣を不憫に思う晋卿の気持ちにも共感する。広嗣こそ、貴族社会でなければ自由に生きられた“籠の鳥”だったろう。同氏の『夢も定かに』の「藤影の猫」の斎皇女の哀しさが重なる。梧桐--鳳凰の棲む木の下で眠る幸福を静かに思わせてくれる物語。
が「ナイス!」と言っています。
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平重衡による興福寺焼き討ちから平氏滅亡まで、南都に関わる人々を描く。「怨みごころは怨みを捨ててこそ消ゆる」、どれほど難しく、尊い境地であるか。範長は、重衡への怨みを抱えつつも戦乱に加わらず、寺の復興に心血を注ぐ。貧しく暮らす孤児らとそれを支える重衡の幼女・公子と出会い、怨みよりも今を守ることの重要性に気づいていく。平氏の弱体化と共に高まる悪僧たちの平氏への激情と、範長の冷静さは常に対照的。やがて公子の出自が露見し過酷な仕打ちを受けてもなお、いや、だからこそ、範長は怨みの連鎖の本質に辿り着いたと思える。
が「ナイス!」と言っています。
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氏姫の守護者としての風魔小太郎という舞台が非常に面白い。宮本氏らしい、朴訥ながら芯の通った主人公と同じ志を持つヒロイン、そして胡乱な強敵。歴史小説ながら裏の世界を中心に描くため時代小説としての創作の腕が光る。ただ、上巻までは話が広がりすぎて敵も多く、いまいち乗り切れなかた印象。もう少し敵・味方、勢力図を明らかにしてほしい。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/07/10(2360日経過)
記録初日
2013/04/14(4638日経過)
読んだ本
468冊(1日平均0.10冊)
読んだページ
176933ページ(1日平均38ページ)
感想・レビュー
286件(投稿率61.1%)
本棚
2棚
性別
年齢
32歳
職業
営業・企画系
現住所
東京都
自己紹介

時代小説・歴史小説を中心に小説全般を読んでいます。出会いは高橋克彦「火怨」。歴史小説は人生の指針です。今村翔吾氏、澤田瞳子氏、宮本昌孝氏をよく読みます。最近は時代小説を多読しています。

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