まるちゃんの顔が目に浮かんでくるような、さくらももこさんの軽快なエッセイです。ありふれた日常をこんなにも面白おかしく語れるなんて素敵だなと思います。特に、家族の描写がいいんですよね。これだけ自分や家族のことをあけっぴろげにするのって、なかなかできそうでできないことだと思います。そこには深い愛が通底していて、まるで自分の家にいるような安心感と居心地の良さを覚えます。「二十歳になった日」という一篇がとても好きです。二十歳になったさくらさんが、ちょっとした挑戦をするお話。小さいようで、大きな歩みが胸を打ちます。

私はまだフルマラソンを走ったことがなく、5kmから10kmが主戦場です。フルマラソンを走れる日など来るのだろうかと思いますが、「1時間続けて走ることができる人ならばフルマラソンを走れる」という筆者の言葉には勇気づけられました。科学的な見地からの解説が分かりやすく、さっそく練習に取り入れていきたいと思う工夫がいくつもありました。私はまず、自分のペースをしっかりと把握することから始めたいと思います。時計は副次的に使用し、体に覚えさせるということをしていきたいです。

空き家問題について概観できる入門書です。平易な言葉で解説されており分かりやすいです。NPO法人の代表理事である筆者が、自身の経験をもとに、空き家の管理がどれだけ気力と体力のいることなのか説明している2章、それに空き家を放置したらどうなるのか、助言、勧告から命令まで順を追って説明している4章が特に勉強になりました。結びで筆者が述べているように、空き家問題はもはや誰もが避けて通れない問題であり、当事者意識を持つことが必要です。そういう意味で、「あなたの」空き家問題という書名も素晴らしいですね。

バブルはなぜ起こるのだろう、なぜ崩壊するのだろう。そのようなバブルに関する疑問に分かりやすく答えてくれる一冊でした。リスクテイクバブルは、それ自体が「構造的に市場に組み込まれている」というのが目から鱗の記述で、その解説がとても分かりやすかったです。市場は生き物のようにうねり、その実、実体のない「ムード」のようなものに動かされているというのは興味深く、市場というものの捉え方が大きく変わりました。私のような素人では容易に投資など手が出せませんが、市場についてさらに勉強してみたいと思います。

まるちゃんの顔が目に浮かんでくるような、さくらももこさんの軽快なエッセイです。ありふれた日常をこんなにも面白おかしく語れるなんて素敵だなと思います。特に、家族の描写がいいんですよね。これだけ自分や家族のことをあけっぴろげにするのって、なかなかできそうでできないことだと思います。そこには深い愛が通底していて、まるで自分の家にいるような安心感と居心地の良さを覚えます。「二十歳になった日」という一篇がとても好きです。二十歳になったさくらさんが、ちょっとした挑戦をするお話。小さいようで、大きな歩みが胸を打ちます。

これまで、私にとって得体の知れないものであった「うつ病」が一気に眼前に迫ってきました。輪郭までくっきりと見えるような、衝撃の体験でした。先崎九段の文才と、河井さんによるコミカライズが見事に融合しており、読者にうつ病の怖さを伝えてくれます。何か理由や筋道を立てて「死にたい」と思うのではなく、ただ「死にたい」という状態に向かっていくというのが恐ろしさを物語っていました。先崎九段は今ご健在で将棋を指されており、「うつ病は必ず治る病である」ということをご自身の姿で示されていることに希望を感じます。