夏川さんらしい温かくて優しいお話。大学病院での地位を捨て、早逝した妹の息子を引き取る道を選んだマチ先生。異動先である地域密着型の原田病院で出会う患者は、高齢で完治しての退院は見込めない方がほとんど。人生の終わりをどう迎え、どう対峙するか。マチ先生の言う「頑張らなくて良いのです。ただ、あまり急いでもいけません」の言葉が、患者と家族に残された時間の使い方を指し示す。こんな先生に終末期を任せられたら幸せだろうなと思う反面、知識、技術、人間性共に高いレベルの医師は、大学で育成する側にも必要な人材だよな…

いつも安定した小野寺作品。今回も様々な夫婦、家族のあり方を通して、人生なんて人それぞれ、正解や不正解なんてないんだってことを教えてくれる。就活真っ只中の息子に、人事部長の面接での視点は教えてあげたいな。そして息子たちが将来連れてくるであろう人生を共に生きたいと思った相手には、先入観なく、器を大きくして受け入れる姿勢でお会いできるように準備しておこうと思う。

夏川さんらしい温かくて優しいお話。大学病院での地位を捨て、早逝した妹の息子を引き取る道を選んだマチ先生。異動先である地域密着型の原田病院で出会う患者は、高齢で完治しての退院は見込めない方がほとんど。人生の終わりをどう迎え、どう対峙するか。マチ先生の言う「頑張らなくて良いのです。ただ、あまり急いでもいけません」の言葉が、患者と家族に残された時間の使い方を指し示す。こんな先生に終末期を任せられたら幸せだろうなと思う反面、知識、技術、人間性共に高いレベルの医師は、大学で育成する側にも必要な人材だよな…

北海道帯広から、急逝した兄の営んでいた東京神保町の古書店を引き継ぐために上京した珊瑚。甥っ子の娘や近所の方々との交流や秘めた大人の恋心などなど、行ったことないけど神保町の雰囲気や古書の匂いが感じられるような暖かい作品。続編刊行も決まってるようなので、楽しみ😊