『死んだ山田と教室』が楽しかったので2冊目の金子さん。独特の文体のリズム、怒涛のセリフの波が癖になります。畳み掛けるような勢いにのせられて、ざわざわしながら読み進めました。ミステリー仕立ての展開、終盤に差し掛かり何か匂うぞ、くるぞくるぞ、と構えていましたがそう来たか、と嬉しい驚き。演劇には疎いのですが、演劇は他者理解の芸術、ぐるっと回ってその言葉の意味がわかった本でした。

ブレイディみかこさんのエッセイ・アンソロジー。初めてプレティーさんの文章にであった「ぼくイエ」がやっぱり好き。シンパシーとエンパシーの話。こうしてモノを書く人は、自分の思考の軌跡を残しておけていいなぁなんて思ってしまった。自分も書けばいいんだけど。

甘酸っぱくて毒のない青春。色々な背景、事情はあれどわざとらしくなく盛り込んでくださると読みやすい。良い俳句本がまた増えました。

戦争の色がまだ残る時代、感受性が豊かな時期の少年の日常、非日常。テーマはと言われれば成長でしょうか。でも最近の、多様性、他者理解、格差社会などテーマをあからさまに掲げた作品が多い中で、じわりと心に染みる作品は貴重。いとうあつきさんの表紙、扉絵も素敵。

イナダさんが語る「お客さん論」最後のほうはちょっとマンネリ化。でもこれを読んだことで、Xで発信しているつぶやきのバックグラウンドが理解できて面白い。

この年代だからこそ刺さるざわざわ本。共感とざわめきと違和感と。。作中に出てくるお料理教室のおいしいものが多少中和してくれているような。

『死んだ山田と教室』が楽しかったので2冊目の金子さん。独特の文体のリズム、怒涛のセリフの波が癖になります。畳み掛けるような勢いにのせられて、ざわざわしながら読み進めました。ミステリー仕立ての展開、終盤に差し掛かり何か匂うぞ、くるぞくるぞ、と構えていましたがそう来たか、と嬉しい驚き。演劇には疎いのですが、演劇は他者理解の芸術、ぐるっと回ってその言葉の意味がわかった本でした。

「女子中学生同士の友情」という本の紹介の仕方自体が間違っている感じがする。。もちろん1つの「友情」の形ではあるけれど、、固執、執着、依存。狭い世界で盲目になってしまう思春期特有の感じはわかる。男性は、信じられないこんなのあるわけないと思うかな。里佳の取る行動が、心からのものなのか、母親の支配によるものなのかが、あえてはっきり書かれなかったのか、その辺がモヤモヤしました。

土井先生の頭の中を覗かせて貰いました。いつもの料理本のようなライト差ではなく、料理を通して考える哲学。もともと日本語としてある言葉の意味を改めて考える機会にもなりました。

たっぷりの「睡眠」につきるという話。もちろん正論だし、戦略としては本当に素晴らしいんだけど、これから中学受験を一般的にやろうとした家庭が読んで楽になるとは思えないな。塾に行かないのは実際現実的ではないし、誰もが成田さんのように勉強教えられない。仕事を休んでガチ伴走できない。

一方通行な想いを、甘いお菓子たちが受け止めてくれている感じがしました。すみくんの章が好きだったな。

解説本に近い。知ってることがほとんどだったけど、このジャンルの話を知らない人に勧めるには軽めで良さげ。

久しぶりに久米さんの本を。良い流れ。手元に置きたい。

伊坂幸太郎さんの絵本仕立ての短編。大学生の時に書かれたものがベースになっているようで、正直最近の切り切りな感じは無いけれど、この時期に読むことができてよかったなぁという感じ。