外国で8名が人質になり、救出作戦が失敗して全員爆死した。その8名が人質になっている時に語った朗読が記録されていたという設定です。彼らが語ったのは人生のほんの一部ですが、それぞれの人柄が感じられました。

外国で8名が人質になり、救出作戦が失敗して全員爆死した。その8名が人質になっている時に語った朗読が記録されていたという設定です。彼らが語ったのは人生のほんの一部ですが、それぞれの人柄が感じられました。

第22回「このミステリーがすごい！」大賞　文庫 グランプリの作品です。大学内でのみ流通ポイントがあり、食堂の支払に使ったり、単位の取得にも使用できる。ポイントを沢山貯めれば、1年でも卒業することができる。父が亡くなった影響で授業料を払えなくなった生徒が、半年で卒業するためにポイント稼ぎのためにサークル活動を始める。面白かったが、ミステリーというほどの謎解きはなかった。

2013年本屋大賞2位の作品です。昭和64年に発生した誘拐殺人事件が解決しないまま時効を迎えようとしている地方の警察署に、警察庁長官が視察することになった。地方警察の広報官である主人公は、刑事部に協力を依頼するが猛反発を受ける。この視察には隠された企みがあり、知らないまま業務遂行を要求される主人公は独自の調査を進める。中盤までの警察内の抗争は物語の進みが遅いが、後半の犯人とのやり取りは緊迫感が伝わってきて読み応えがあった。

作者は自分で短歌を詠み、さらに短歌を作るAIも開発した。プロの歌人にも協力していただき、歌人の短歌を学習したAIと、学習していないAIを比べ、性能比較していた。やはり、AIは学習データが重要だそうです。